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「阿部チェリーにひとつの条件」

間違いなく、さきどり佐知子だった。

しばらく、彼女は、チャイニーに任せてたんだけどよ、ある日、ひとりでも生きていけそうです。ってチャイニーから連絡があったんだ。

美しく、そして、強くなっていた気がしたよ。

ジョンペルチアーノの愛人と言う事なんだ。

奴の隣で、毅然と座っていたよ。細長いパイプから綺麗に煙を揺らしてよ。

真紀子ちゃんは、オマール海老の値段をウエイターに聞いて、手が止まってたよ。


その時だ。


ジョンペルチアーノが、部下に合図したんだ。

俺は、丸腰だったからよ、ゆっくりとテーブルに置いてあるナイフとフォークを、手にしたんだ。とにかく最悪の状況を想定したぜ。

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