「クオリティ真紀子の長い握手」
阿部チェリーは、しばらく葉巻のけむりをくぐらせて、キャラメルマキアートを楽しんでたの。
お客さんは、彼だけだった。
私は、グラスをこれでもかってくらい拭いてたの。凄く暇な日だった。
キャフェをオープンさせて以来の、暇な日だった。もしかして、阿部チェリーは、貧乏神なんじゃないかって思い始めた頃、彼が唐突に言ったの。
サマーは、元気ですか?
って。
え?
ここから先は
845字
¥ 100
阿部チェリーは、しばらく葉巻のけむりをくぐらせて、キャラメルマキアートを楽しんでたの。
お客さんは、彼だけだった。
私は、グラスをこれでもかってくらい拭いてたの。凄く暇な日だった。
キャフェをオープンさせて以来の、暇な日だった。もしかして、阿部チェリーは、貧乏神なんじゃないかって思い始めた頃、彼が唐突に言ったの。
サマーは、元気ですか?
って。
え?
¥ 100