「クオリティ真紀子はキャフェ」
事件よ、事件!
最後の港に、豪華客船が着いた時。
サマーが言ってきたのよ。
真紀子、これでお別れだ!
って。
え?
どうして?
なんで?
何度も聞いたわよ。
でも、サマーは何も答えなかった。
ただ、ボーッと波止場から海を眺めてるの。
私は、サマーが、まだあの白いハットのかっこいい紳士の事、気にしてると思ってさ。
サマー!あの人の事、私は何にも思ってないわよ!ただ、少し憧れただけだから。
そんなんじゃないから!
って言ったのよ。
でも、サマーは、ゆっくりこっちを向いて。
もう、お別れだ!これからは、お互い、それぞれで生きていくんだ!
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