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「クオリティ真紀子のバラード」

そんな風に。

電車の中で、サマーと出会ったのよ。
とっても、センセーショナルだった。

だってそうじゃない?
ラップで告白してくんのよ、ラップで。

この人は、絶対幸せな人だ。どんな事があってもこの人は幸せを手放さない。置かれた状況の中で幸せを感じれる人だ。


そう思ったわけ。直感で。


私は、電車の中でサマーが続けるラップをずっと聴いていたの。
凄く小さな声のラップはさぁ、なんていうか全神経、全神経が研ぎ澄まし空間なの。


要するにキャッチーなの。
でも全然好みじゃないの。 
サマーの事。


背低いしさ、服だってずぶ濡れだし、キャラメルコーンみたいな髪型でさ。

でも、ラップは響くのよ。


タイム感。
そう、独特のタイム感。


なんか、ビートに無理に合わせてないの。
自分なりのリズムで、それでいてグルーヴを失わないの。

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