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13歳のSF

第8話 「煌々と光る」

僕達は、昨日観たテレビの話や、アニメ、スポーツの話は一切しなかった。

たいていは、近い将来の話だ。

いずれ、別々の道を歩いて行く事になるのは分かっているから。

いつまでも、一緒に居られるようなアイディアを、アイスクリームを食べながら出し合う。

これが、僕らの日課だった。

大人になったら、団地に一緒に住もう。

何かみんなで、同じ仕事をしよう。

いつも、そんな結論だった。

やがて来るお別れは、僕達をどんな風に変えてしまうのか。

僕は、少し不安だった。

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