映画『笑いのカイブツ』完成披露舞台挨拶イベントレポート
主演:岡山天音×監督:滝本憲吾の最新作『笑いのカイブツ』が、2024 年 1 月5 日(金)よりテアトル新宿ほか全国公開となります。
公開に先立ち、12 月 12 日(火)にユナイテッド・シネマ豊洲にて舞台挨拶付き完成披露上映会を開催。岡山天音、仲野太賀、松本穂香、片岡礼子、ツチヤタカユキ(原作者)、滝本憲吾監督が揃って登壇いたしました。
当日の模様をレポート記事としてお届けします。
共演者からの絶賛に、岡山天音「いろんな人に褒められて、誕生日の気分」
ついにお披露目となる作品への期待で熱気が高まる満席の客席からの拍手で迎えられ、主演の岡山天音、仲野太賀、松本穂香、片岡礼子、監督の滝本憲吾、原作者のツチヤタカユキが登場。
岡山は「ようやくこうして多くの皆様に届けられることをうれしく思います。ツチヤタカユキの人生を覗いていただけることをうれしく思います」と客席を見渡しながら感慨深げに挨拶。仲野は「これから鑑賞する皆さんに、余りにも魅力的な岡山天音の演技を堪能してほしいです!」、松本「岡山天音さんをはじめ、皆さん素晴らしい演技をされているので、ぜひ楽しんでください」、岡山と親子役を演じた片岡も「岡山さんとは初めての共演でしたが、役者としていろいろ演じてきた中でこんなに濃厚な親子関係を築けたのは初めて」と揃って主演の岡山の熱量ある演技を絶賛。原作者ツチヤタカユキは「キャストの皆様、豪華すぎませんか?日本映画界のアベンジャーズだと思います。そんな方たちに演じてもらえて幸せな作品だと思うし、一生感謝しても足りないくらい幸せです」、滝本監督も「周りの皆様のおかげで今日この場に立てている、灰になっても良いという思いで撮った作品」と満面の笑みで客席に向けて言葉を投げかけた。
自身が演じたツチヤタカユキという人物について岡山は「自分も何をするにも不器用で人間関係不得意な方なので、ツチヤというキャラクターと自分とに隔たりは感じなかった」と振り返りつつ、作りについては「かっこ悪かったり、醜かったりで生きるのに必死なキャラクターだが、その瞬間が美しく見える人物だと思う。無様な瞬間がかっこよく見えればいいなと思い、それを意識していた」と述懐。それを聞いた監督は「天音くんはめちゃくちゃ面白いし最高、見ているだけで幸せ」と役に没入していた岡山をほめちぎっていた。
岡山と普段から親交もあり共演も多い仲野は、今回、岡山主演の作品への出演について聞かれ「10 代のころから天音を知っていて、2人で学園もの(作品)の端っこでセリフもないような時代から一緒でした。そんな天音が、堂々と主演で演じているこの作品でご一緒させていただいてとても嬉しかった。素晴らしい俳優だとは知っていたが、ここまで積みあがっているものがあったか、と本当に感動した。ツチヤの役を演じているときはきっと苦しくて地獄にいるように感じていたかもしれないが、天音が演じることで輝きを増していっていると思ったし、素敵だった」と今回の岡山の演技を褒めたたえた。
また、同じく岡山と共演が多い松本は「天音さんは出会うたびにどんどん違うステージにいっている気がする。どんなシーンでも、本番の直前までずっと考え抜いて演じている。今回も、私が立ち入れないゾーンに入っていると感じたし、全然違う場所にいました。私が演じたミカコもきっとそう思っていたと思う」と尊敬の気持ちを明かした。
共演者全員から褒められた岡山は、「いろんな人に褒められて、誕生日の気分です。本当に大変な撮影だったけど、みんながまなざしを向けてくれたから今日この場に立てていると思います」と満面の笑みを浮かべていた。
岡山の母親役の片岡が「自分からはあまり話しかけてはくれなかったけど、濃い親子を演じる2人だったのでいたずらを仕掛けてみたり、(岡山と)仲良くなれるようコミュニケーションを取っていた」と振り返ると、監督も「撮影中も天音さんをかばう発言があったり、片岡さんからはオカンを感じた」と微笑ましい2人のエピソードを語った。また、一足先に完成した映画を観た感想を聞かれたツチヤは「映画化したらマイルドになるかと思ったら、現代にこんな表現をするかという尖がりを感じて、愛を感じた」と嬉しそうな表情を浮かべた。
今年の漢字一文字を映画の大喜利エピソードにちなみ5秒で披露!
12 月 12 日は、1 年の世相を漢字ひと文字で表す「今年の漢字の日」、2023 年は「税」が選ばれた。今日の漢字の日にちなみ、登壇者全員にもそれぞれ、劇中 5 秒に一本ネタを書くツチヤになぞらえ 5 秒間で「今年の漢字」一文字を書くことに。
話題作への出演が続き、引っ張りだこな岡山天音。
今年の漢字は「忘」!
岡山は「忘」という漢字を披露し「今年に限ったことではなく、もうすべて忘れてしまう。いつ撮った作品かも、今日何をしたかも忘れました(笑)忘年会もしたいですね!」と、話題作への出演が続き、引っ張りだこな岡山ならではのエピソードを明かしつつ、漢字に込めた想いを語り会場を笑いに包んでいた。
仲野は「旅」。「今年1年いろいろと旅をしたので、“旅”にしました。一番記憶に残った旅はアラスカです」と充実した1年を振り返る。
松本は「穏」。「今年は特に悪いこともなく穏やかな一年でした」と笑顔を見せた。片岡は「観」。「映画館で映画を観るのが大好きなので“観”にしました。観たい映画をいつもメモしています」と映画好きな一面を見せてくれた。
最後に監督は、「強い映画を作りました。どう受け取っていただけるかわくわくしています」と期待を込め、岡山も「皆さんに届けられる日を迎えられてとてもうれしい。“笑いのカイブツ”と銘打たれていますが、自分とかけ離れているとはとても思えないキャラクターです。皆さんにはそれぞれ、どう届くのか楽しみです」と締めくくり、大きな拍手のなか舞台挨拶は終了した。
『笑いのカイブツ』あらすじ
笑いに人生を捧げるツチヤタカユキは毎日気が狂うほどにネタを考える日々を過ごしていた。念願叶ってお笑い劇場の小屋付き作家見習いになるも、愚直で不器用なツチヤは他人には理解されず淘汰されてしまう。失望していた彼を救ったのはある芸人のラジオ番組だった。番組にネタや大喜利の回答を送るハガキ職人として再びお笑いに人生をかけていた矢先、「東京に来て一緒にお笑いやろう」と憧れの芸人からラジオ番組を通して声がかかった。そんなツチヤは東京で必死に馴染もうとするが…。
2024年1月5日(金)テアトル新宿ほか全国ロードショー
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