2019.2.24(日) 味噌づくりワークショップ
ときどき、こういう変わったことがやりたくなるのです。
味噌づくりとか。
だって、作ったことがないから、作ってみたいと思うでしょ?
この味噌づくりワークショップの企画自体は、SUSONOのイベントでそれに参加してきたかたちです。
ついこないだもSUSONOで神津島に行ってきたし、SUSONOではいろいろ新しくて面白いことがたくさんあって、楽しいですね。
SUSONOに入って大正解!
味噌づくりワークショップでは、作る味噌を「米味噌」か「豆味噌」のどちらにするか選べました。
どっちにするか迷ったけど決定打がないので、料理好きの女友達にLINE。
「いきなりだけど、米味噌と豆味噌どっちが好き?」
「豆味噌派です😊」
「じゃ、今度の味噌づくりワークショップで豆味噌作るわ。一年後におすそ分けするねー」
てな感じで、豆味噌に決定。
自分で決めきれないときは、人に決めてもらう作戦。
しかも関係ない人を巻き込むという。
ワークショップの講師は桝塚味噌4代目・野田 好成(のだよしなり)さん。
あちこちでこのような味噌づくりのワークショップをされているそう。
まずは、味噌の詳しい説明の前に、さまざまな味噌をテイスティング。
真っ黒い色の味噌から、見慣れた茶色、クリームのような色の味噌まで5種類の味噌をそれぞれそのままと、お湯に溶いて味見。
この始めの時点から面白い。
これだけ見た目も味も香りも違うのに、基本は同じ原材料から作られた味噌なんですよね。
味噌の基本的な共通の原材料は何かっていうと、「豆」「塩」「水」の三つだけ。
これに発酵させるための麹に何を使うかで種類が分類されるわけ。
麹の種類は「米麹」「麦麹」「豆麹」の3種類。
この3種類のどれを使うかによって「米味噌」「麦味噌」「豆味噌」になるということなんですね。
それで、その原料と麹と発酵期間と熟成期間などなどの条件によって、日本中でさまざまな種類の味噌が作られているんですって。
それ以外にも木桶熟成、天然熟成、生みそ、無添加みそのことなど、味噌についての知識をたくさん教えてもらいました。
なるほど、なるほど、これは面白い。
食でも、芸能でも、伝統文化は奥が深いから、知れば知るほど面白いですよね。
講義が終わって、まず配られたのがこれ。
奥にある大豆はわかりますね。
手前のゴロゴロした泥団子みたいなの、なんじゃこれ? ですが、これがみそ玉と呼ばれる、豆味噌の原料です。
大豆を水につけて吸水させたものを蒸して、丸めて、それに麹をつけて根付かせたもの。
団子の周りのきな粉みたいな黄色っぽいのは、表面で繁殖した麹菌です。
味見してみてと言われて、ちょっとかじってみるとなんだかちょっと生臭いような変な味。
他の人が食べて「納豆みたい!」と言っていて、確かにと思いました。
臭いはきつくないけど、納豆っぽい味です。
みそ玉なんて、見るのも触るのも食べるのも初体験。
今後、また味噌づくりをしない限り一生しない体験かもしれません。
これは豆味噌にして正解だったかも。
ちなみに米味噌のほうは、豆は茹でた大豆で、これに麹はついていません。
麹は蒸した米についたものを使います。
日本酒造りと同じ感じですね。
みそ玉を小さく砕いて、塩と水を混ぜたら、全体にムラなく混ざるように手でこねこねします。
ゴム手袋もあったのですが、素手で混ぜると手の常在菌も入って自分の味になりますよ、と言われたので手を洗ってきて、素手でこねこね。
ぬか漬けのぬか床を素手でかき回すうちに、家庭の味になっていくというあれと同じですね。
なんか、写真を見ると泥というか、アレのようで見た目はアレですが……
混ぜ終わったら、容器に入れて空気を抜くようにグイグイ押し込む。
で、できたのが、こちら。
奥に写っている米味噌が白っぽいのに比べて、豆味噌はもう最初っから黒っぽいですね。
これは、大豆を茹でているか、蒸しているかで違いが出てくるそうです。
これに重石をして一年ほど熟成させると、八丁味噌のような黒い味噌になります。
最後の仕上げに、桝塚味噌製の豆味噌を入れてくれたので、その味噌蔵に棲んでいる菌たちも加わって、美味しい味噌になるはずです。
そうそう、西京味噌のように米味噌がなんで甘くなるのかというと、それは米の炭水化物が分解されると「糖」になるからなんですって。
そして、豆味噌はというと豆のタンパク質が分解されて「アミノ酸」になるので、うま味が多い味噌になります。
だから、うま味成分の多い豆味噌は加熱する煮込み料理に向いていて、名古屋などで味噌煮込みの料理が多いのはそのためなんだとか。
豆味噌を2kgも仕込んでしまったので、実家や妹たちや女友達に分けるとしても、けっこう大量の味噌が手元に残るし、来年は味噌料理をたくさん作らないといけなさそうですねぇ。
一人暮らしで味噌汁だけで1kg近いの味噌を消費するのは大変そうだし、やっぱり豆味噌が正解だったかもです。
一年後が楽しみです〜。