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TOURdeKUMANO2022 3rdステージレースレポート
熾烈な総合争いの中、逃げ切りの展開となった第3ステージ。憲人が逃げ切った先頭集団に入るも、最終局面で力尽きてしまい大志の30位が最高位となった。
リザルト
1位 ライアン・カバナ(ヴィクトワール広島)
2位 フランシスコ・マンセボ・ペレス(マトリックスパワータグ)
3位 中井 唯晶(シマノレーシング)
30位 佐藤 大志(那須ブラーゼン)
38位 西尾 憲人(那須ブラーゼン)
僅差で迎える最終日
ツール・ド・熊野3日目、最終ステージは、和歌山県太地町の周回コースで行われた。前日の山岳コースと比較すれば、目立った登りは無いものの、繰り返されるアップダウンと、テクニカルな下りやコーナーはジェットコースターとも形容され、例年低い完走率となっている。
このコースは総合争いに関係のない選手が逃げ切る展開になったことが過去何度もあり、那須ブラーゼンは逃げに乗り、ステージ優勝を目指しレースに臨んだ。
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憲人が連日のアタック
レースはスタートして、すぐにアタック合戦となる。連日逃げへチャレンジを見せている憲人が逃げに入る。
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憲人が入った逃げは集団から容認されるかと思ったが、2周目完了時に設定される中間スプリントでボーナスタイムがつくため、総合で6秒差につける松田選手を擁するチームブリヂストンサイクリングが強烈に集団を牽引する。
憲人を含む逃げ集団は2周目の途中で吸収され、レースは振り出しに戻った。
ステージ優勝を争う逃げ集団に再び憲人が入る
1回目のスプリントポイントのあと、再びアタックがかかり、憲人が3名で抜け出す。その後7名が追いつき、強力な10名の逃げ集団となる。
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5周目に再び中間スプリントがあるため、ボーナスタイムでの総合逆転を目論むチームブリヂストンサイクリングが再び集団を牽引。急速にタイム差が縮まるが、1回目の中間スプリントでも力を使った関係もあってか、タイム差は縮まり切らずに牽引をあきらめ、1分差までタイム差が開いた。
その後は集団スプリントに持ち込みたい愛三工業レーシングチームとリーダーチームのチーム右京が集団を牽引。タイム差は1分前後で推移した。
優勝に向けた攻防
周回を重ね、残り距離が少なくなってきてもタイム差は縮まらない。
集団は主に愛三工業レーシングチームが牽引。チームブリヂストンサイクリングも集団スプリントに持ち込みたいはずであるが、中間スプリントの際にアシストを使っているため牽引役は出さず、チーム右京は先頭グループが逃げ切ったとしても30秒以内程度であれば総合優勝となるため、愛三工業以外は牽引しないという状況になった。
先頭の10名は快調に逃げ続けており、愛三工業レーシングチームが牽引を諦めた時点でほぼ逃げ切りが確定した。
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先頭ではステージ優勝に向けた争いが激化する。
残り3周に入ってから、登りのたびに先頭集団でもペースアップし、1人、また1人と脱落していく。
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残り2周の登り区間で、ここまで積極的に動き続けていた憲人がついに遅れてしまう。
遅れた後も粘った憲人だったが、集団も先頭とのタイム差を削るために猛追しており、やがて集団に飲み込まれてしまった。
最終的に、先頭に残った7名は逃げ切り、憲人は惜しくもステージ優勝のチャンスを逃してしまった。
チーム最高位は、集団で待機していた大志の30位となり、ツール・ド・熊野を終えた。
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樋口監督コメント
初日で2名となってしまったツール・ド・熊野でしたが、そのまま2名が完走でき、まずは一安心しました。
今回、エースの谷が不在の状態で戦いましたが、着実にエース格となる選手が育ってきていると実感しました。特に憲人はTOJからの連日の逃げへのチャレンジや、最終ステージであと一歩まで迫ったステージ優勝争いは、エースとしてふさわしい走りであったと思います。
大志は、今回タイミングなどもあり、逃げなどは乗れませんでしたが、TOJで不調だった腰の痛みの影響はなく、今後に期待が持てるパワーを秘めていました。
まだまだ、真っ向勝負では力負けしてしまうため、トレーニングを積み力を付けつつ、最適に戦術で走り、優勝を手繰り寄せたいと思います。
最後になりましたが、開催にご尽力いただきました関係者の皆様、現地やライブ配信をご覧になりながら応援いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
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