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2021Tour of Japan 第2ステージ相模原 レースレポート

アップダウンの激しい相模原ステージで、個人総合時間賞のジャンプアップとステージ優勝を狙い、チーム一丸となって積極的に動いたが、勝負を任された谷は最後に力尽き8位でのゴールとなった。

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強豪選手に混じり、キャリア最大のチャレンジをした谷が8位でゴール


リザルト

《ステージ順位》

1位 Jose Vicente Toribio Alcolea(マトリックスパワータグ) 2時間38分44秒

2位 仮屋 和駿(日本大学) 同タイム

3位 山本 元喜(キナンサイクリングチーム) 同タイム

8位 谷 順成 +1分6秒

14位 柴田 雅之 +1分35秒

20位 西尾 勇人 同上


《個人総合時間賞》

1位 増田 成幸(宇都宮ブリッツェン) 5時間16分11秒

2位 Thomas Lebas(キナンサイクリングチーム) +11秒

3位 山本 大喜(キナンサイクリングチーム) +44秒

8位 谷 順成 +2分22秒

12位 柴田 雅之 +4分


《ポイント賞》

1位 Jose Vicente Toribio Alcolea(マトリックスパワータグ) 25pt

2位 仮屋 和駿(日本大学) 20pt

3位 小出 樹(京都産業大学) 15pt

5位 渡邊 翔太郎 11pt


相模原市を走る新設コース

今回初開催となった相模原ステージは、相模原市の中心部にある橋本公園をスタートし、宮ヶ瀬ダム方面に向かったのち、周辺の13.8kmの周回コースを7周回する108.5kmで行われた。

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相模原市の中心地からレースがスタート

昨日の富士山のタイム差から、個人総合時間賞の争いが激化することが予想され、富士山ステージと同等の厳しい1日になる可能性もあった。

那須ブラーゼンとしても、谷の個人総合7位から1つでも順位を上げることとステージ優勝が狙えること、渡邊がポイント賞を獲得できるチャンスがあるため、積極的に攻撃を仕掛けて逃げ集団に入ることを目標とし、スタートラインに立った。

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レース前のルーティンで歯を磨く谷

精鋭16名の逃げに那須ブラーゼンが3名を送りこむ
橋本公園をスタートし、パレード走行を終えたのち、リアルスタートを切った。

スタート直後から数名が飛び出しては吸収される展開で、序盤からかなり激しい展開となる。

周回コースに入ると数名が飛び出したところに、集団から数名ずつ追いつき、16名の先頭集団が形成される。

そこには谷と渡邊、そして昨日不調を訴えた佐藤宇志が加わった。

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16名の逃げ集団に谷を含む3名を送り込む

逃げ集団の中で総合最上位は谷で、逃げ切りとなった場合に総合時間賞のジャンプアップの可能性が高く、また、渡邊も逃げに入ったため中間スプリントポイントの獲得のチャンスがあり、那須ブラーゼンとしては絶好の展開となった。

後方では、柴田と西尾が集団前方で各チームの動きに目を光らせ、次の展開に備えた。

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集団前方で他チームの動きをチェックする西尾


集団との差が拡大し谷が暫定リーダーに


先頭の16名は人数が多いことや、利害関係が一致しないことからあまりまとまった状態ではなかったが、渡邊、宇志のサポートもあり快調に逃げていく。

途中、渡邊が中間スプリントポイントを1回目1位通過、2回目2位通過とポイントを重ね、暫定のポイントリーダーとなる。

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中間スプリントポイントを取りに行く渡邊(写真右)

集団とのタイム差は開き続け、最大5分強まで差が開いたため、谷が総合のバーチャルリーダー(このままゴールすると谷が総合優勝となる)になった。

谷のステージ優勝と総合優勝が手に届きそうな位置に来たことにより、渡邊、宇志は谷のサポートに徹した。

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ステージ優勝に向けた戦い


残り周回が少なくなってくると、逃げ集団から抜け出そうとアタックが何度もかかり、ここまでサポートしてきた渡邊と宇志は遅れてしまう。

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苦しい表情を見せる渡邊

逃げ集団にチームメイトがいなくなった谷は、他チームの動きに一人で対応することとなる。

何度もアタックがかかった結果、谷は力尽きて先頭から遅れてしまった。

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アタックに対応する谷

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提供:宇都宮ブリッツェン

最後は逃げ集団から抜け出した4名でのスプリントとなり、ホセ選手(マトリックスパワータグ)が優勝。最後まで諦めずに踏み続けた谷は、1分ほど遅れて8位でのゴールとなった。

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8位でゴールする谷

メイン集団は、総合リーダーの増田選手(宇都宮ブリッツェン)や総合順位を落としたくないチームによってペースアップされ、最終的に先頭から1分半ほどの遅れでゴールに到達。柴田と西尾はそのメイン集団でのゴールとなった。

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1分半遅れのメイン集団でゴールする柴田と西尾


若杉監督コメント


今回、総合7位を守る走りではなく、攻撃を仕掛け順位を上げる走りをしようというプランでスタートしましたが、最も理想的な展開でレースを進められました。

総合タイムの3分差をひっくり返すという、チームとしても、谷個人としても過去最大のチャレンジをしたレースとなったと思います。

渡邊、宇志の献身的な走りによって一時はバーチャルリーダーとなるなど、ツアー・オブ・ジャパンでの総合優勝が手に届くところにある位置で走れることは、今まで積み上げてきたものが間違いではなかったと感じる瞬間でした。

結果的に総合順位を1つ下げる結果となってしまいましたが、今シーズンの開幕戦含め、歯車がかみ合わない歯がゆいレースを多く経験してきた中で、今回は作戦通りにレースを進め、積極的なレースを作ったことは、大いに評価できる点だと思いますし、過去最大のチャレンジを実行できたことは、チームとしてまた一段レベルアップできたと実感しています。

明日の最終東京ステージでも積極的な走りをして、2021ツアー・オブ・ジャパンを良い形で締めくくれるよう、選手・スタッフ一丸となって戦います。




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