チームの練習運営をシンプルにする5つの新機能
皆さんこんにちは。Sunbears(サンベアーズ)編集担当の久保田です。今回は先日ローンチしたSunbearsクラウドサービスの新機能(開発第5フェーズ)についてお伝えします。
Sunbearsはもともとアイスホッケーのスコアカード(試合経過)記録用のサーバーとして開発されました。今では対象スポーツをバスケットやラグビーやサッカーにも広げ、コーチ陣によるチーム運営をSunbearsのクラウドソフトでワンストップで行えるよう進化させています。
これまでの各フェーズ毎の開発の歴史を要約すると、次の通りです。
第5フェーズで目指したこと
さて今回の開発第5フェーズでは、単なるスコアカード記録やドリル描画のツールの領域を超えて、大学のチーム練習の運営に便利なプラットフォームを目指しました。キーワードは3つあります。
アプリ
ダッシュボード
モニタリング
まず選手のためのアプリ開発。チームスポーツで重要なコーチと選手をつなぐ手段を新たに考えた結果、PWA*³技術によるスマホとPCの「チーム連携」をイメージしたアプリの充実化が実現しました。選手はスマホでドリルアニメーションをいつでもどこでも閲覧しイメージトレーニング自習することが可能です。
次にコーチのためのダッシュボード開発。毎日の練習準備は以外と大変です。出欠届や選手個々人のコンディション確認から、練習メニューのプランニング、プレーブック作成等々……。監督やコーチが「練習準備をストレスなく進めることができる」ダッシュボート構築を目指しました。
そして選手とコーチ両方のためのモニタリング機能。選手のコンディションと練習負荷の情報を収集しデータを可視化するもので、「ケガを防止しながら、最適な練習負荷を維持する」のが目的です。
どんな新機能?
ではどのような新機能が実装されたのか、みてみましょう。チーム練習の連絡や運営に関わる機能を充実させたのが最大の特色です。
【1】カレンダー機能の改良
スケジュール管理用のカレンダー機能に改良を加えた結果、監督・コーチは日時とアクティビティを選び、デフォルトの場所、所要時間、ラインナップを確認するだけでスケジュール作成ができるようになりました。
また「チームに通知」および「全プレーヤーに表示」のチェックボックスの追加によって、必要な選手に通知や表示もできるようになりました。もちろん選手はスマホで練習予定を確認できます。
【2】スマホによるコンディションとRPEの入力
選手のためのアプリ開発の結果、毎日のコンディションとRPE(主観的運動強度)、そして感染症状況の報告がスマホで簡単にできるようになりました。入力されたデータはSunbearsクラウドソフト内の「プレーヤー統計」や「ポジション別統計」に反映され、監督・コーチが閲覧とモニタリングで活用することができます。
(トレーニングにおけるRPEやsRPEのデータ活用については、下記のインタビュー記事をぜひご一読ください。↓↓↓)
【3】出欠表と時間統計機能
出欠表の機能も追加されました。選手は練習への遅刻、延長を含めた出欠届をスマホで入力できるようになりました。この機能の特徴は、出欠集計が出欠だけではなく、練習への参加時間の長さも集める方式を採用した点です。時間の長さをRPEの時間の長さに転用し、出欠届の変更があれば上書きもできる仕様に開発されました。
一般的なイベントへの参加集計の無料Webサイトでは、イベントの日時と場所を登録して、URLを送った招待者に名前と出欠(◯か✕かを選ぶ)を入れるフォームを送信するだけなので、出欠一覧名簿を作るのみです。Sunbearsでは、アクティビティ別練習の「時間集計」「参加集計」「ポジション別参加集計」などにデータを再利用しています。
【4】ラインナップとユニフォームの色指定
コーチが予定練習日のラインナップ、そして練習用のユニフォームの色指定をすれば、選手はスマホでそれを確認することが可能になりました。PC上ではPDFによる出力も可能です。
【5】プレーブック作成機能
作成済みのドリルをクリックするだけで、簡単にプレーブックが作成・編集できるようになりました。PDFボタンとURL生成機能を追加したことにより、ボタン一つでプレーブックのプリントアウトも可能です。
新機能がもたらす効果
今回加わった新機能は「練習やスケジューリングの自動データ化」であり、
これによって得られる効果は2つあります。
練習準備の負担軽減によって、監督やコーチが練習や戦術指導そのものにより時間を割くことができるようになれば何よりです。また選手のコンディション機能やRPE等のデータを無理なく取得し転用する仕組み、いわゆるデータフィケーション*⁴の仕組みを作ったことで、モニタリングが強化され選手のケガの防止にも貢献できるかと思います。
今後もまた新しい機能がアップデートされ次第、ご紹介していく予定です!
(注記)
(*¹) AWS=Amazon Web Service(アマゾンウエブサービス)の略。世界で最も包括的で広く採用されているクラウドプラットフォーム。
(*²) EAP=Emergency Action Plan(緊急時対応計画)の略。
(*³) PWA = Progressive Web Apps(プログレッシブウェブアプリ)の略。HTML、CSS、JavaScript、WebAssemblyなどの一般的なウェブテクノロジーを使用して構築された、ウェブを通じて配信されるアプリケーションソフトウェアの一種。(https://en.wikipedia.org/wiki/Progressive_web_applicationより)
(*⁴) データフィケーションとは、私たちの生活の多くの側面をデータ化し、その後、新しい価値の形として実現される情報へと移行する技術的なトレンド。(https://en.wikipedia.org/wiki/Datafication#cite_note-CukierMayer-Schoenberger2013-1より)
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