建築積算入門 外壁下地合板(1F)
外壁下地合板とは
※こちらの記事をお読みください。
積算開始
モデル図面
※今回の解説では2Fの積算は対象外としています。
モジュールを確認して外壁下地合板のWサイズを決める
平面図グリット線の間隔からモジュールの確認をします。
※モジュールとは
建築における「モジュール」とは、設計や建築の際に基準となる基本寸法のことを指します。
日本の住宅建築では、主に尺(910mm)モジュールが採用されています。
900モジュールは900mm間隔、910モジュールは910mmの間隔で柱があると思ってください。
今回の図面では、グリット線の数字から910モジュールを基準としていることが分かります。
横架材間距離と掛り代を確認して外壁下地合板のHサイズを決める
横架材間距離とは、建物の梁(横架材)と梁の間の垂直距離を指します。具体的には、一階の場合、土台の天端から上階の梁の下端までの距離です。
上の矩計図の青く記した高さです。最大横架材間距離:2586㎜と記載があります。
次に掛り代を確認します。
大建工業のダイライトMSを使用する場合、
ダイライトを使用する場合、
カタログより掛り代30㎜以上との記載があります。
最大横架材間距離に上下の掛り代
2586㎜+30㎜+30㎜=2646㎜
外壁下地合板の代表規格サイズは
3x8(サンパチ:910mmx2420mm)
3x9(サンキュウ:910mmx2730mm)
3x10(サントウ:910mmx3030mm) などです。
今回は3x9(910㎜x2730㎜)使用します。
外壁下地合板が必要な箇所
外周
外壁下地合板を積算する上での外周とは、
・内側(室内)に面している外壁
・そで壁などの両面が外壁となる壁です。(※今回の図面にはありません)
外周に必要な外壁下地合板の枚数を積算していきましょう。
外壁下地合板の積算
まず、外周の長さをだします。
外周の長さ÷外壁下地合板W
X軸が7280㎜x2=14560㎜
Y軸が7280㎜x2=14560㎜
外周29120㎜÷外壁下地合板W910mm=32枚
※メートルに換算して計算してもOK
29.12m÷0.91m=32枚
外部サッシ・外部建具の拾い出し※差し引き用
サッシ窓、外部建具(玄関等)の箇所には外壁下地合板を貼れない為、
窓の大きさ分の外壁下地合板を差し引く必要があります。
外部建具の拾い出し方、窓の記号の見方はこちらの記事の外部サッシ・外部建具の拾い出し※差し引き用をご覧ください。
掃き出し窓はP数x3/4とし、
腰窓はP数x1/3を差し引き計算します。
※玄関ドアは基本片開きドア(W800位)が多いので、1ピッチとして数えます。
※2階以上の掃き出し窓は、バルコニーの防水立上りを確保するため段差(またぎ)が必要となります。
よって外壁下地合板を貼る範囲が1階より少し増える為P数x2/3差し引きで計算します。
1階平面図より、
(赤)掃き出し窓 3Px3/4=2.25枚
(青)腰窓 3.5Px1/3=1.16枚
合わせて3.41枚が差し引き枚数と計算できます。
最初に出した外周全体の枚数-窓の差し引き枚数
=外周に必要な外壁下地合板の枚数になります。
外周全体32枚-窓の差し引き枚数3.41枚=28.59枚
よって外周に必要な外壁下地合板の枚数は 29枚となります。
積算結果
必要な石膏ボードの枚数は
1F外周サンキュー(9尺:H2730)29枚
となります。
建築積算に興味をお持ちの方へ役立つ記事を掲載していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
お読みいただきありがとうございました。
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