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建築積算入門 可動棚


可動棚とは

可動棚とは、用途に応じて高さや位置を動かすことが可能な棚をいいます。

可動棚の種類

可動棚には主に2種類があります。

棚柱を側面の壁に片側2本の計4本付けて棚受けで棚板を支える
サイドレール式(側面支持)

サイドレール式


背中に棚柱を2本付けて設置する
背面レール式(背面支持・アームハング)があります。

背面レール式


主要なメーカー

可動棚で有名なメーカーは
南海プライウッド(アートランバー)です。
豊富なカラーバリエーションでお部屋の雰囲気に合わせたものを選ぶことができます。

棚板は木製のものがほとんどですが、玄関に靴置きとして設置する場合は防水性のある樹脂製の棚板を選ぶこともあります。

可動棚の積算

ここではサイドレール式 (側面支持)の積算をしていきましょう。

可動棚の棚板の長さを決めるには、壁内々の寸法を算出することが重要となります。

上記の図面の可動棚箇所の壁内々の長さを計算します。

条件
在来工法・910モジュール・壁石膏ボード厚12.5㎜
使用する棚 南海プライウッドアートランバーL1810㎜

南海プライウッド カタログより


上の図面より、柱の芯から芯までで910㎜(910モジュール)であることがわかります。

一般的な日本の木造住宅で使用される柱の太さの多くは3.5寸(105㎜)です。
石膏ボードの厚みは矩計図で確認することができます。


壁:石膏ボード 12.5㎜と確認できます。


x(壁内々寸法)=910(柱の芯から芯)-52.5(柱の半分の厚み)52.5(柱の半分の厚み)-12.5(石膏ボードの厚み)-12.5(石膏ボードの厚み)=780㎜

図面ではD(奥行きが)300㎜で5段となっています。



壁内々寸法が780㎜の為、L1810㎜の棚板一枚で、2枚取り(2段分)することができます。

5段分必要なので、D300長さ1810㎜の棚板が2.5枚必要ということになります。

建築積算に興味をお持ちの方へ役立つ記事を掲載していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

お読みいただきありがとうございました。






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