クソキモ小説 第六話
※これは17才の僕が書いた小説です。今の僕は一切関係ありません
※全7話中の6話目です
7日間読み切り小説
〜コンビニスイーツ〜
作:スナオ17才
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受験勉強なんて、忙しくないと思えば忙しくないから、2人でいれる時間はたくさんあった。けれど、とにかくお金がないからあまり遠出することはなかった。
キイといると楽しい。話が弾む。何より、キイが幸せそうだった。今日あった出来事を、キイは全部僕に話してくれた。悲しいだの、お腹空いただの、好きだという気持ちでさえ、全ての感情を僕に伝えてくれた。
休みの日も、なるべく会うようにした。ゲームセンターに行ったり、映画を見に行ったりした。
キイの目は輝いていた。
そうして日が沈んだ頃には、コンビニで好きな食べ物を買って、地元の公園のベンチで食べるのが恒例となっていた。
適当にパンとかを食べたあとに、キイはいろんなシリーズのあるというコンビニスイーツを食べるのが楽しみのようだった。
僕はあまり甘いものが好きじゃないけど、キイがあまりにも幸せそうに食べるので、今日は僕もポテチをやめて小さなチョコケーキを買ってみた。
セロハンテープをはがし、プラスチックのふたをとる。コンビニの袋をあさって、小さなスプーンを見つける。そしてそれを使って一口とってみる。
食べてみたら、意外とおいしかった。適度に甘くて、おいしい。親と行ったホテルのケーキを思い出した。
でも、なんか違った。物足りなかった。少し土の匂いのする公園で食べているからだろうか。容器が安っぽいからだろうか。とにかく、おいしいだけでは何かが足りない。背景というか、雰囲気というか。
君を見て思う。君をたとえるなら、このチョコケーキだよね。楽しいんだけど、うれしいんだけど、なんか違くて。目の前の君を見つめる前に、どこかに違う誰かを思い出してしまって。
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