
良し悪し族と好き嫌い族
Voicyの尾石晴さんの過去放送を聞いて、14年前の自分に教えてあげたい!と思った話。
放送回はこちら↓
話の元は、楠木建さんの『全ては好き嫌いから始まる』という本から着想を得たそうだ。
人は『良い悪い』ではなく、『好き嫌い』で判断すると、楽に生きられるよね、ということ。
良い悪いで判断してしまうと、自分の意見が正しいと思い、相手を説得して、自分の思う正しさへ導こうとしてしまう。
それが叶わないと、攻撃や批判などに変わってしまって、関係が悪化したり自分自身がストレスに感じたりしてしまう。
14年前、転職で入った会社の直属の上司と先輩から、なぜか入社当日から(むしろ内定日から)嫌味や嫌な態度をとられることが続いた。
誰が見ても、こちらに落ち度はなかった。
後々わかったことだが、どうやら私が入ったことで、これまでの担当を替わらないといけないこと、担当営業マンを取られたという感情になり、入社自体が気に入らなかったようだ。
社内的にその担当をしていることがステータスのような立ち位置だったらしい(知ったこっちゃない)。
まだ若かった私は、その理不尽な態度に大きく戸惑った。
『新人に対しての態度じゃない』
『普通はフォローするのが当たり前じゃないの?』
『仕事もろくに教えてもらえないし、なんでこんな目に遭わないといけないのか』
今思えば、そんな会社は即辞めればよかった。
ただ当時の私は、
『入ったばかりだから、すぐ辞めるべきではない』
『どんな仕事も3年はいないとわからない』
『私は悪くない、悪いのは相手』
と、いわゆる世間体というか、その時の常識に合わせるのが普通だと思い込んでいた。
要は、すぐに仕事を変えるのは『良くない』と思っていたのだ。
そんな理不尽な環境で、さらに仕事自体も覚えることが多すぎて、毎日無事に終わることをひたすら願いながら、思考停止状態で働いていた。
一番辛かったのは、
『私は悪くないのに何でこんな思いをしないといけないんだろう』
『悪いのは相手で、私は正しい』
と思っているだけで、状況は変わらなかったことだった。
もちろん、こちらから仕返しをしたり、同じように嫌な態度を取ることは絶対にしなかった。
そこは、絶対に守っていた。
結局その2人は数年して、違う部署に異動となり、関わることが少なくなったが、最後まで嫌な態度ではあった。
当時の私に声を大にして、こう言いたい。
『そんなところ、一刻も早く辞めてしまえ』
当時は自分は何も悪くないからと言って、正しい態度で接していたつもりだったが、そもそもそんなことではない。
どちらが良い悪いではなく、その環境が嫌だった時点で離れる選択を取っても良かった。
相手を変えようとしても変えることはできないと理解できていれば、もっと早く自分を守ることができたはずだ。
結局私は、世間でいう『良し悪し』にとらわれていた。
『会社はすぐに辞めるべきではない』
『3年はいた方がいい』
『悪いのは相手で、変わるべきは相手だ』
『自分は正しい態度で接している』
どれも正解かもしれないけど、そもそもその会社は好きだったのか?仕事は好きだったのか?自分はその会社で何をしたいのか、ちゃんと自分の考えを持つことが大切だった。
結局10年以上その会社で働いた。
大切な同僚や上司、お客さんに出会うことができて、その点については、全く後悔はない。
その会社でしか経験できないことがたくさんあった。
辞めた原因は、働き過ぎてメンタル不調になり、退職してしまったのだが(これはまた別問題かも)。
でも!
あの時の私に、伝えてあげたい。
『良し悪し』で考えるのではなく、自分はどう思っているのか、『好きか嫌いか』自分の意見で判断した方がいいよ。
相手を変えようとしても無理。
変わるのは自分で、守ってくれるのも自分だよ、と言ってあげたい。
あと、もっと本を読んで、自分から情報を取りに行けると、もっと楽に生きられるよ。と、追加で伝えてあげたい。
過去も相手も変えられないけど、将来と自分は変えられるから、私は今興味ある分野で在宅ワークができている。