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あなたも収集したくなる~「街の片隅とサインポールと」 ここだけの話
「街の片隅とサインポールと」を続けています。30枚になったのをきっかけに、あらためてサインポールを“採集”しているきっかけ、魅力を書きたいと思います。
どこにでもあるサインポール
人の住むところには、必ず床屋さんがあることに驚きます。大都会のど真ん中でも、北海道の小さな町でも、ひなびた漁村でも、男女の欲望が交錯する繁華街でも。そして、そのことを知らせてくれるのが、赤・青・白の三色のサインポール=バーバーサインです。
そんな人の営みに寄り添ってきた、古いサインポールを“集めて”います。あるものは現役で動き、あるものは壊れ、朽ち果て、街の片隅で1日を、四季を迎え、年を重ね、やがてガラスの脱け殻になっていきます。
人との関係が好き
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池袋で見つけたサインポール。なんだか、池袋っぽいな、って。
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北新宿の方で見つけたサインポール。そんな都会の片隅にも生活が。
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なんか、人のいいおばあちゃんがやってそうだった、今はもうないお店。
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子どもの安全、見守ってるよね、きっと。
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下北沢にて。花が咲いたのを見つめている。もう動いていないけど。
こんな街の営みに寄り添ってるような、サインポールを見つけるのが楽しいです。
抜殻を採集する
抜殻になってしまったものを見つけたときも楽しい。
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ほぼ、蝉の抜殻。強い陽に照らされて。
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繭になったしまったサインポールも。
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これなんかは、宇宙からのカプセルのよう。
滅びを想う
形あるもの、皆壊れていく。そのプロセスを想うとぐっときます。
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お店を閉じてしばらく経っても残っていることがあります。
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お店はやっているのに、使われなくなったサインポール。
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そして、お店とともに、朽ちていきます。
現役も素敵
一方で、古くても現役のもの、元気に回っているのを見つけるのも楽しいです。
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いつまでも、街のために回っていて欲しいな、ってなります。
こんなところで、こんな形で
変わった形のサインポールや変わったシチュエーションにあるサインポールを見つけるのも大好き。
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どうして足を削られちゃったの、とか。
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あんな上にあるんだ~とか。
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これは秋葉原の雑居ビルの中で発見。
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こんな模様のもあるんだ!
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黄昏時、何を思う。
……こんなふうに、街にあるサインポールには、いろんな表情や物語があるような気がします。それを求めて“採集”しています。
探すのはポタリングで
では、どうやって探しているか。基本は自転車で街をあてどもなく走り回って見つけています。うーん、実に非効率。でも、それでいいんです。街と関係を足で感じたいから。
撮影はフィルムカメラ(ライカ、またはエクサクタ)を使用。古いものを古いカメラで撮りたい、そんな思いからです。
この「街の片隅とサインポールと」、まだまだ続きます。これからもお楽しみいただけたら幸いです。乞うご期待ください。