2回目の体外受精-残念ながら、心拍が確認できません。
※この記事は私の稽留流産体験記になります。流産について見たくない方は閲覧にご注意ください。
2回目の心拍確認で晴れてクリニック卒業
約2年間の妊活でようやく陽性判定をもらい、クリニックを卒業できるまでは親にも会社にも妊娠したことは告げず、産院をどこにするかとか保育園どうしようとか、子供ができたら寝る場所とかどうしようとか、仕事の休みや復帰をどうしようとか…
旦那と共に心の中で喜びを噛み締めていた3週間でした。
私が通うクリニックは妊娠判定を受けてから3回目の通院でクリニック卒業となります。
■陽性確認後のスケジュール
11月6日:胎嚢確認
11月13日:心拍確認
11月20日:2回目の心拍確認でめでたくクリニック卒業予定
ようやくクリニック卒業できるー!2回目の心拍確認できたら、面談で上司と仕事の相談をしよう、親にようやく子供ができたって報告しよう。年内に助成金の申請とかもしてすべて終わらしちゃおう!そんな気持ちで最後のクリニックに向かいました。
残念ながら、心拍が確認できません。
ーーー11月20日。
この日はオフィスに出社日だったので、朝9時半くらいにクリニックに到着。名前を呼ばれていつもどおり内診です。この日も前回の心拍確認と同じ非常勤っぽ女医の先生。
先生「はい、力抜いてくださいね〜」
いつも通り、エコーに映る赤ちゃんの様子を見ます。
先生「・・・・・。」
看護師さんと何か話す声が聞こえました。
私(え、何?怖いんですけど…。順調って言っていつもみたいにソッコー診察終わってくださいよ!)
すぐに副院長が内診室に来ました。
副院長「すみません、変わりますねー」
女医から副院長に交代。緊張して自分の鼓動がドキドキドキドキ早くなるのがわかりました。
副委員長はいつも通りエコーをぐりぐりーぐりぐりーとし、女医と何か話しています。
副院長「今、医師2人の目で確認したんですが…心拍が確認できなくなっちゃってるんですね…」
なにそれ。
私「それって、先週確認できた心拍がなくなってるってことですか?」
副院長「はい、再確認のため医師二人で確認しましたが、残念ながら確認できませんでした」
女医「この後診察でお話しますね」
看護師さん「はい、診察台下がりますね〜。この後診察でお話になりますのでしばらく待合室でお待ち下さい」
あっさりと診察台が下がっていきます。何がなんだかワケがわからなくなりました。身体がカァっと熱くなります。着替えながら、涙がジワーっと浮かんで来るのがわかりました。
ああそうか、私流産したんだ。
待合室にはたくさんの人が待っています。いつもどおり座って、リュックを抱えて待っていました。涙がどんどん出てきました。
どうしよう、流産してしまった…。
旦那悲しむだろうな…。お母さんにも子供ができたって言えなくなってしまった。状況を把握して来るとどんどん悲しくなってきました。リュックからハンドタオルを取り出して目頭を吹きましたが、涙がでてきてしまう。心臓がドキドキする。
なんで自分が流産?
ああ、周りの人に泣いてるのバレたらキツイな。マスクがあってまだマシだけど…。
しばらくして診察室に呼ばれました。
女医「makiさん残念ですが、医師2人で確認したんですが、心拍が確認できませんでした」
私「先週は順調だったのに、確認できなくなってたってことですか?」
女医「はい、医師2人の目で確認しました…。この時期心拍が止まってしまうのは、何か悪いものを食べたとか、無理な生活をしてしまったとかお母さんのせいではなく遺伝子の以上によるものです」
(というようなことを言っていた気がするがよく覚えていません)
女医「来週再度来てもらって、様子を確認しましょう」
私「心拍確認できないって、流産したってことですよね?来週来たら復活するってことはないんですよね?」
女医「はい。流産になります。基本的にはしばらくすると自然に体外に排出されます」
赤ちゃんが自然に体外に排出?は?ワケわかんないんですけど…
私「自然に排出されて、また妊活開始するってことでしょうか?」
女医「はい、クリニックでは排出されたら2ヶ月後?(看護師に確認)でまた移植を開始する流れになります」
私「自然排出って、生理みたいな感じで出てくるってことですか?その出てきた赤ちゃんってどうするんですか?」
女医「クリニックでは持ってきてもらう必要はないので、基本的に自己処理してもらうことになります」
赤ちゃんを自己処理…。
ああそうか、私流産したんだ。
もう今お腹にいる赤ちゃんが産まれてくることも無いし、流れるのを待つしか無いんだ。その事実をマジマジと突きつけられた気がして胸が苦しく、なぜか呼吸が苦しくなりました。
私「・・・。わかりました。じゃあ来週ですね」
診察室を出て会計を待っている間、また涙が溢れてきました。
「心拍確認後 流産」
でスマホで検索します。すると同じように妊活した上で心拍が確認できなくなった人のブログや、クリニックのブログが出てきます。
稽留流産
稽留流産とは 稽留流産は、出血や腹痛などのいわゆる流産の徴候がないが、超音波検査で発育が停止(流産)していると診断されるものである。 超音波検査結果という他覚所見だけが診断根拠になり、本人に自覚症状がないため、診断されたときの患者のショックははかりしれないため、診断は正しく、慎重におこなわれなければならない。
・・・これ、今の私やん。
流産しちゃった。
会計を終えてクリニックを出て旦那に電話しました。
今日の診察の結果をとても気にしていたので、すぐに電話にでました。
私「・・・流産しちゃった。心拍が確認できないって。」
旦那「マジで・・・?大丈夫?・・・残念だけど、仕方ないよ。また頑張ろう・・・・」
なんか色々電話で話をしましたが、あまり覚えていません。
流産した。流産した。流産した。
その事実だけがマジマジと自分に迫ってきます。もうマスクがびしょびしょです。
旦那「・・・大丈夫?仕事いける?辛いなら休めば?」
私「いや・・・仕事行ったほうがいろいろ考えなくて済むし、社外打ち合わせあるし出社するわ」
電話を切り、駅に行く道の薬局でマスクを買い、電車に乗って仕事に向かいました。
稽留流産。自然排出?手術?
電車に乗ってもずっと涙が流れ出てきました。必死にタオルで目頭を吹きながら、稽留流産についてスマホで検索します。
・自然排出でお腹が尋常じゃなく痛くなった
・イキんだらトイレに流れてしまった
・仕事中に大量出血した
辛い体験記が沢山でてきます。事実をどんどん把握して怖くなってきました。
明日出張だけど?流産した赤ちゃんお腹にいれたまま出張?
来週プロジェクトの大事な打ち合わせあるけど?
来週末も出張あるけど?ついでに3日間実家帰ろうと思って泊まりだけど?
出張中に出てきたら?来週末の出張は?男性ばかりの職場で出血したらどう対応すれば?
クリニックでは稽留流産は自然排出を待つと言われましたが、スマホで検索して手術をする人も沢山いると知りました。
なんなの、あの医者、全然何も教えてくれないじゃん。
妊娠させたら終わりで、流産したら何もフォローなしか?
結局は保険外治療の高い不妊治療医療行為しかしないじゃん。
妊娠来週来院してって、その間にお腹痛くなったり流産したらどうする?
体調は?生活は?
(今考えると性格悪いこと考えてたw)
時間を経て冷静に考えるほど、クリニックの対応にムカつき、今向き合っている現実に悲しくなってきました。
ーーーこんな情報じゃ全然足りない。対処できない。来週まで待って通院とか無理じゃん。
会社に到着し、トイレに入り涙を吹きました。
マスカラで黒くなった目周りをきれいにし、先程買ったマスクに交換。
デスクワークをし、社外の方とZOOM会議をいつものようにこなしました。
時間が少し空いたので、クリニックに電話。
先程クリニックで稽留流産したと言われたが、明日出張があること。来週も宿泊出張があるし重要な仕事もあるし、もしかしたら手術したほうがよいのではないかと考えている。と受付の人に話し、夕方再度クリニックに行くことにしました。
変な習慣ですが、会社に出社して仕事をしていたら、流産についての今後のことの第一フェーズも仕事のタスクのように処理することができました。
その後旦那にも電話し、今日の夕方もう一回クリニックに行くことを告げました。旦那も仕事してるし、出張中に何かあったら大変だから手術できるならそうしたほうが良いと了承してくれました。
早く仕事を終わらせてクリニックに行こう。
今はとにかくいつも通り、いつも通り仕事をこなそう。
※つづく
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