sumeshiii a.k.a.バーチャルお寿司さんのオリジナル楽曲について
この記事は、音楽系Vであるsumeshiii a.k.a.バーチャルお寿司さんの活動の中から、現在4曲発表されているオリジナル曲に焦点を合わせ、オタクが語りたいことを語りたいように語るだけの、紹介記事もどきとなっています。
音楽的に極めて無知な人間が、それぞれの曲について感じたこと、思ったことを書き散らすだけですので、技術的な分析等は一切ないことをお断りしておきます。
sumeshiii a.k.a.バーチャルお寿司さんの公式サイト↓
1st Original Song 「回転寿司屋のランデヴー」
まずはこちらの楽曲から(以下、楽曲ネタバレ注意)。
こちらがsumeshiiiさんの最初のオリジナル楽曲となっていますが、かなり攻めた楽曲です。タイトルも攻めていますが楽曲自体はもっと攻めています。
この曲のテイストを言葉で説明するのは非常に難しいですが、正気というか通常の意識状態を保ったまま聴ける曲ではないです。また、無理に正気を保とうとして聴くこともおすすめしません。この作品がぶつけてくるエネルギーにただ脳味噌を揺らされ、トランスするように聴くのが、この曲への正しい向き合い方ではないかと、個人的には思います。
初手から説明を放棄してしまいましたが、端的に言うとこの曲は、回転と寿司とラヴの歌です。伝わったでしょうか。伝わりませんね、はい。
とにかく、この曲は自分がそれまで知っていた既存の音楽の枠からはみ出したものだったので、非常に衝撃を受けました。それでいてその奇天烈さ、不可思議さが全く不快ではないところが、この曲の魅力であると思います。具体的に例を挙げると、「でも手を差し伸べよう」という歌詞、この最後の「よう」の部分で唐突に「YO!」とキメてくるところ、こういったある種の裏切りがとても心地いい。
そして魔法の合言葉(?)、「マヨネーズ刺身に合わない」。
このフレーズが登場するくだりで、プレミア公開を視聴していた当時の自分の理性は完全に機能を停止しました。MVの中にも文字としてはっきり記されていますが「Don't think, Feel」、この曲を頭で理解しようとしてはいけないのだと、ただ今感じている心の震えに身を任せていればいいのだと、そういう悟りの境地に辿り着いたわけです(?)。
ここまでの文章が一切何の解説にもなっていない自覚はありますが、その上で最後にまとめとして言っておくと、この曲はトンでもなくぶっ飛んだ楽曲ですが、しかし決して、ただクレイジーな「だけ」の曲ではないということです。sumeshiiiさんが過去に聴いてきた音楽の集積と、今の自分から投げかけるこれからの音楽への挑戦、獲れ立て新鮮なセンスから繰り出される歌詞に、抜群に最高なsumeshiiiさんの歌唱力と、「sumeshiii a.k.a.バーチャルお寿司」の魅力を余すところなく詰め込んだ、素晴らしい一大傑作だと自分は思っています。
一見、どこへ向かっているのか心配になるほど無軌道なようでいて、その実、他に類を見ないほど誠実で真っ直ぐな楽曲。
それがこの、「回転寿司屋のランデヴー」です。
(Musicに負けず劣らずのクレイジーなMVを編集したのはsumeshiiiさんご本人ですが、かわいらしいイラストを描かれたのは同じ音楽系Vの椎名かいねさんです。こちらの方も素晴らしいアーティストさんなので、気になる方はYouTubeチャンネル等をご確認ください)
2nd Original Song 「いつか回らない寿司屋で」
お次はこの楽曲について(以下、楽曲ネタバレ注意)。
どう説明したらいいのか分からなかった1stに対して、こちらの楽曲にはそもそも、言葉を尽くして解説するような複雑性が存在しません。
いや、勿論、微に入り細を穿てば(そして自分のように音楽的に無知な人間でなければ尚更)、幾千幾万の言葉を連ねてここがこういう風にいいんだと語ることは可能だと思いますが、結局のところ全ての構成要素、楽曲を作り上げている一瞬一瞬が遍く素晴らしいので、「黙って頭から終わりまで聴け」ということになってしまうわけです。
そういうわけで、こちらの楽曲は明確にそれと分かるラブソングになっています(個人的には、1stも正統派のラブソングだと思っています)。
曲調は出だしから聴き手の心をぐっと掴み、思わず聴きながら身体を揺らしてしまうような、ゆったりとした高揚感を与えてくれるものになっています。そして間奏で聴かせに来るサックスがいい……!!
歌詞も素晴らしく甘く、聴き手の心を絶妙にくすぐる詞になっています。この曲の公開当時にもコメント欄に書き込んだ覚えがありますが、自分が特に印象に残った歌詞はやはり、「積み重ねた100円のお皿と、この気持ち、思い出はいつも甘い」です。うーん、いい。実にいい。
極めて個人的な意見ですが、深夜のFMラジオでDJがかけてくれたら拍手喝采したくなる楽曲です(ワンコ―ラスで止まった場合は激怒します)。
以下、少々取り乱しているので余程お暇でない方は【】内は読み飛ばしてください。
【そしてこれは完全な余談ですが、自分としてはこちらの2ndのほうが1stより評価されているのが不服だったりします。いや、分かるんです。こういうキュンキュンするラブソングが好きな気持ちは分かるんです。みそばたさんのイラストレーションもあいまって最高に素晴らしい作品になっているのも分かるんです。自分もこの楽曲大好きです。でも違うじゃん! 2ndのよさが分かるんだったら1stのよさも分かるじゃん! せっかくいい曲の作り手見つけたんだから他のオリ曲も聴こうよ! 2ndって書いてあるんだから前にもう一曲あることは明らかじゃん!】
それから、この楽曲と近い時期に発表された楽曲として、現在二人組で活動している音楽系V、ココツキさんにsumeshiiiさんが提供(作曲・編曲)したクリスマスソング「Snow Clover」という作品があります。
こちらの楽曲にも自分は強い「sumeshiiism(すめしぃずむ)」を感じたので、2ndオリ曲に惹かれたという方はこちらの楽曲も是非合わせてお聴きください。
3rd Original Song 「TOKYO OSUSHI 2020」
続いてはこちら(以下、楽曲ネタバレ注意)。
はっきりどういうテーマの楽曲なのか示されているので、概要欄からそのまま引用してしまいますが、こちらは「オリンピックのなくなった、2020年トーキョーへのレクイエム」です。なので、クレイジーな1stともキャッチ―な2ndとも、がらりと違った印象、仕上がりの楽曲になっています。
初めに自分が聴いて思ったのは、sumeshiiiさんが1stオリジナル楽曲を発表する前からやられていた、昭和歌謡のReiwa Lofi Arrangeにどことなく通ずるというか、近しいテイストがあるということでした。古いものを掘り起こして見つめ直すというか、砂浜に流れ着いた小瓶を拾い上げて陽に透かすような心持ちというか……伝わるでしょうか。伝わりませんね、はい。
とまれかくまれ、レクイエム――鎮魂歌なので当然、曲の頭から終わりまで通して、晴れやかとは言い難い曲調です。しかしそれでいて、ただ暗いだけで終わるかというとそういうわけではなく、一歩一歩踏みしめるように紡がれていく詞(ことば)の中に、確かに前向きな意志(こころ)があるように感じられました。魂を鎮めるためのレクイエムでありながら、これから旅立っていく船の汽笛のようでもあるというか、朝靄の中にある街に響くラッパの音にもどこか似ているというか……伝わるでしょうか。伝われ。
正直、この曲はまだ自分の中でも未消化というか、上手く嚙み砕けていないので、機会があればまた改めて、感想を言葉にしたいと思います。
これは蛇足というか閑話ですが、sumeshiiiさんが携わった楽曲で、BOOGEY VOXXさんの「ESCOBAR DANCE」という曲があります。
悲しいだけの曲でないとはいえどうしてもsadな「TOKYO OSUSHI 2020」と比べて、こちらの楽曲は底抜けにhappyなので、なんだか対照的だなあと、今ふと思ったのでここに書き記しておきます。休題。
4th Original Song 「寿司ラ~メン、そしてとんかつ」
最後はこちらの楽曲になります(以下、楽曲ネタバレ注意)。
この楽曲については本当に何の解説も必要ないと思われます。タイトルが全てを物語っています。寿司とラーメン、そしてとんかつの歌です。それだけです。ええ、本当にただそれだけです(勿論最高にいい曲であることは保証します)。2分半弱の短い楽曲なので、ちょこっとでもお時間ある方は是非お聴きください。
つい昨夜に公開された曲ですが(この文章を書いているのは2020/03/05)、現在、爆発的に再生数が伸びています。
カバー・アレンジ用にオケ音源も配布されています。
(使用する際の注意事項も記載されているのでよくご確認ください)
ただそれだけとは言いましたが、本当に楽しい曲です。あとおいしい。
おわりに
長々と駄弁を繰ってしまいましたが、自分でも一体何が語りたかったのか、何について喋りたかったのかよく分かりません。
とりあえず今言いたいのは、sumeshiiiさんはいいぞ、ということ。
あとチャンネル登録者がもう少しで1000人だよ! まだ古参ぶれるから、sumeshiiiさんを見つけてない人は早く推したほうがいいよ! ということ。
https://twitter.com/araki_s_sumeshi
それから高評価とコメント、情報の拡散は大事だということくらいです。
では、自分はとんかつを食べてきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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