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未来をつくる「場」 X-tech Lab Imabari@オープニングセレモニーレポート

2024年11月18日、今治市で地場産業の新たなイノベーション支援拠点となる"X-tech Lab Imabari"のオープニングイベントが開催されました。

当施設は、最新テクノロジーを活用した教育・人材育成の場として、産業や地域社会に革新をもたらすことを目指して始動するプロジェクトの一環で設立されました。

当施設のプロデュースを担い、プランニングから構想・導入機器の選定などを行なったSUNABACO代表中村マコトが、テープカットの前にプロジェクトの背景や目的について熱く語りました。

人材育成と技術活用の新たな挑戦

SUNABACOは単なるプログラミングスクールやコワーキングスペースではなく、「人材育成」と「技術活用」を融合した教育拠点として位置づけられています。
これまで培ってきたその教育ノウハウを基盤にしながら、地域課題に対応する先進的な取り組みを展開する計画です。

徳永市長より依頼されたことは主に次の3つの課題への対応です。

  1. 地場産業の振興

  2. 先進的な製造業の推進

  3. 農業分野のDX化

これらの課題を解決するためには、従来の技術や経験に加え、新しい人材の力が必要不可欠だと語られました。

誰もが活用できるテクノロジーの「民主化」

"テクノロジーの民主化により、技術は限られた専門家だけのものではなく、誰もがアクセスできるものに変わりつつあります"

中村マコト
どんな人にも使えるテクノロジー

イベントでは、社内にロボットを導入するにあたって、AIやロボットなどの最先端技術が一般の社員のみなさんでも使えるようになっていることが紹介されました。

AI活用に関してはその分野の知識については全く持ち合わせてなかった現場の一般社員が、AIの力で業務改革を行い、実際に1,000万円のコスト削減を成し得た例もあります。

これまでのロボットは専門のエンジニアやオペレーターが必要であり、その費用も莫大なもので、導入するとなると大変なコストがかかっていました。
しかし、今回導入している様々な「協働ロボット(co-robot、Collaborative Robot)」は、コストも大きくなく、専門知識を必要とせず、簡単にプログラム可能である点が注目されています。

実際に、これを活用することで業務効率化やコスト削減を実現した企業や運送などの人手不足を協働ロボット1台導入することで解消できた企業などがあります。

協働ロボットの実演

X-tech Lab Imabariはたんなる「ものづくりの場」ではなく、みなさんの業務改善のために地域で協力してIT化、DX化をしていくための場であります。
一社だけでは非常に難しくて困難なことを、地域ぐるみで一緒にやることで、大きな成果、効果を得られると考え、今治市とともに計画してきました。

人材育成からリクルーティングの場へ

さらに、X-tech Lab Imabariのもう一つの大きな目的として、人材のリクルーティング支援が挙げられました。この場で学び、成長した学生が、企業と出会い、採用につながるような仕組みを目指しています。

今、日本の多くの地域では働き手不足で、これから儲かっていたとしても事業が継続できないという問題が起きつつあります。

以前、ロボコンをやっているような学生たちに今治にしかないロボットや機器があり導入が進んでいるという話や、造船業のロボット化がまだ進んでいない世界があることを話すと、「僕らの力が活躍できる場があるのであれば、ぜひ就職したい」と言ってくれたことがあります。

船のロボコンをやれば、そういう学生たちが集まり、Labの日本初導入の3Dプリンタなどを使って新しいものを作り出そうとする。

企業の方々もここで研修をしたり勉強をさせたりする。

年間を通してここに新たなものづくりをしたい学生と企業が出会い、「今うちの会社はこんなことで困っているんだけど、ロボットで解決できることはないかな?」と学生に相談する。
学生たちはこの環境できっと解決策を見つけます。
そうやってやりとりしていくなかで、その力を活かせるからもしよかったらうちで働かない?というスカウトにも繋がります。

「ここは教育の場でありながら、企業が次世代の人材を発掘するリクルーティングの場でもあります。学生と企業が互いに影響を与え合い、地域全体で技術革新を進める場にしたい」との言葉には、プロジェクトの未来に対する大きな期待が込められていました。

今治市の技術力をブーストする

最新のロボットを使って新しいことを生み出そう、というだけではありません。

今治が昔から持っている技術力、今治にしかできないことを、ITやロボットの力を使ってブーストすることによって競争力の高い地域にしていきたいと考え、このラボを設立しました。

人が少なくなっても今治が「稼げる土地」であり続けるために皆さんと一緒に業務の問題や課題を解決し、教育に活かすことをしていきたいと考えています。

オープニングイベントの最後に、「ぜひこの場を活用して、地域や産業に新たな価値を創り出してほしい」と呼びかけた代表の挨拶に、会場から大きな拍手が送られました。

まとめ

X-tech Lab Imabariは、最新技術を駆使して地域社会の課題を解決するだけでなく、未来の産業を支える人材育成の場としても注目されています。
今回のイベントをきっかけに、さらなる活動が展開されることを期待します。
今後の今治市とX-tech Lab Imabariの動向に注目です!

記念イベントのレポート全容はこちらから!

アフターイベントとして行われた技術講演会の様子はこちらから!


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