阿蘇四岳縦走 (仙酔峡/仙酔尾根-高岳-中岳・南岳-皿山-烏帽子岳-杵島岳-仙酔峡)2024/06/01
【基本情報】
実施日: 2024年6月1日
走行エリア:仙酔峡(仙酔尾根)-高岳-中岳・南岳-皿山-烏帽子岳-杵島岳-中岳-仙酔峡(すずめ岩迂回ルート)
距離:約26km
標高差:COROSによる測定値 2147m
YAMAPによる測定値:+2023m -2003m
昨年行った阿蘇五岳(根子岳をのぞく)の縦走ランを今年は仙酔尾根から登りミヤマキリシマの時期に行いました。
動画
仙酔峡-高岳
現地まで
山の朝は早い。AM 3:00前より移動開始。
三週連続同じような時間帯からスタートだったので慣れてくる。眠いけど。
予報では晴れだったけれど、玉名インター付近からガスが濃くなってくる。高速で前方が見えづらくなったのは初めて。
それでも菊池方面から阿蘇に向かう道ではすっかり晴れ、阿蘇五岳に朝日の気配が見えました。
ところが…阿蘇までの長いトンネルを抜けた途端、うそやろと笑ってしまうくらい辺り一面は濃霧。対向車はライトをつけてないと見えないほど。朝日拝むは無理かな〜と、仙酔峡前のコンビニで小休止します。
こんな視界でも行かねばなぁと仙酔峡へ。
するとだんだん霧が晴れてきます。
もしや?標高をあげるにつれてガスが薄くなるということは…
その予想はアタリでした。そう、待っていたのは雲海です。
この時点でかなりはしゃいでました。そりゃそうなりますわな。楽しい山行の始まりです。
仙酔尾根(通称バカ尾根)
仙酔峡はすでに結構な数の車が止まっており、登山者はたくさん。
準備を整えます。阿蘇は何十回と来ていたはずなのに仙酔峡は初めてでした。
AM6:00前くらいから登頂開始。
行きは仙酔尾根、いわゆるバカ尾根からです。
どれくらいバカなのか?を楽しみにきました。
基本的には岩場を進みガレ場に移行し、わりときつい斜度の登りが延々と続きます。ひたすらガレ場の登りしかありません。遮蔽物がないので高度感が伴い、そのへんの雰囲気は九州で言うと高千穂峰が近いかも(バカ尾根のほうがきつい)
かれこれ1時間ほどで登りを終えました。
だいたい700mアップくらい。特別難所はありませんが体力がないと時間かかってしんどいと思います。休みやすいところもないし。
仙酔分かれ-高岳、ミヤマキリシマ
まずは高岳のピークへ。
ザレた道が稜線の高度感を演出します。まさしく阿蘇山!って感じです。
高岳ピークは寄り道程度。折り返して時計回り周回路に戻ります。
実は狙っていたわけではなくて、下調べはしてなかったのですがちょうどミヤマキリシマが満開のベストタイミングでした。
私は花の見分けがあまりつかず高山植物みても「きれいだな~」しか感想がでず名前まではわからない…という残念頭なのですが、さすがにミヤマキリシマはわかります。
単体で見ると「そっか~きれいだね〜」くらいのこの花、たしかに多くの人が観にくるのも納得できるほど満開になるとかなりきれい。写真では伝わらない空間上の広がりを感じて思わず感嘆の声が漏れました。無骨な高岳とのギャップもまた良かった。
この時点で「雲海」「満開のミヤマキリシマ」
阿蘇の魅力2点セット堪能というすばらしい出だしとなっていました。
高岳~皿山
- 中岳
先は長いので進みます。
次は中岳へ。ぼちぼちランナーになります。
月見小屋で一瞬休んで(補給食)、すぐに先へ。
この辺からは人が少ないこともあってしっかり走れてます。
阿蘇山の稜線は高度感があるのでスカイランニングっぽさが楽しい。朝方は日差しもマイルドでとても気持ちよく走れます。
- 南岳
特に最高なのは中岳-南岳のライン。火口側を見ながら走ると最高です。
中岳ピークから見ると遠く見えても、実際わりとすぐ着いてしまうのでもったいないなぁ〜と思いながら気持ちよくすすみます。
- 皿山
南岳からは若干の降り。
砂千里を横目に進みます。
この辺りは火口に近いので、レベル2規制がかかっていた当日は1km以内が禁止区域に。よって残念ながら砂千里ヶ浜の木道には入れません。
規制も納得だなと実感した出来事として砂千里あたりから若干息苦しさとせき込みがあり、硫黄臭も。火山活動の活発化による影響です。ちょうど風下だったので長居は無用ですね。
皿山は遠くから密と一番かっこいい形してます。
パスするつもりが寄っちゃいました。
道自体もいいし、景色もいいから皿山けっこう好きなんですよね。
皿山~烏帽子岳
しばらくは降りです。浮石踏まないよう気をつけながらガレ場をひょいと越えていきます。降りだとそこまで時間はかかりません。
このルートは観光地ど真ん中でもあるから道中にトイレや自販機、食事処があって補給諸々が非常に楽。おみやげが買える縦走です。
道路わきの登山道を進めば杵島岳・草千里への分岐。今回は先に烏帽子岳に向かいます。
烏帽子岳は簡単に登れます。
若干羽虫が出てきたけどまだ少なくて良かった。
烏帽子岳~杵島岳
四岳的にはラストピークとなる杵島岳へ。
草千里が一望できますね。
今回はついでなので草千里の真ん中にある小さなピーク(駒立山というらしい)にも寄り道。標高差がないので山頂まではダッシュで駆けあがりました。
草千里から杵島岳に進む舗装路の登山道では予期せぬことが。なんと道のど真ん中に佇む鹿に遭遇。
半分自然歩道となっていて人の気配が強いここで会うのはけっこうレアではないでしょうか。
すべて舗装路となっており登山道具すらいらないレベルの非常に登りやすいルートですが、写真に映える気持ちいい道でもあります。
ただ全体的な斜度自体はそこそこあり、特に階段付近は急登なのでわりときつめ。縦走の目的として心肺トレーニングを兼ねていたので先ほどの駒立山に続いて階段も追い込み対象としました。
さすがに走りとおすのは無理なので「最後まで一段飛ばしで休まず通す」が落としどころとなりましたが、最後らへんは心拍180に近いほどの負荷となり仙酔尾根よりキツイという奇妙な状況になりました。
ちなみに舗装路でなく直登ルートもありそちらは普通にきついです(前回通った)
杵島岳~仙酔峡
-山西駅
山頂から窪地周辺をまわったことがなかったので、せっかくなので歩いてみます。高度感はあるけど気楽にすすめて景色が良く楽しい道です。
米塚なども一望できます。
阿蘇!って感じの風景ですね。
あっという間の周回を終えて再び阿蘇山へ。
火口が閉鎖されていても山西駅は飲食店・お土産屋が入っているため人でいっぱい。インバウンド客が多く、阿蘇山は外国人登山者が多かった。数年前に比べて随分増えたので何かしらで紹介されるなりして知名度があがったのでしょうか?
‐中岳
南岳付近までは基本的に登りですが、この時点で標高はそこそこ上がってるし仙酔尾根と杵島岳追い込み階段の後では余裕です。
南岳の山頂はパスし、最後にもういちど中岳までの稜線走りを楽しみました。雲海はないけれど夏寸前の雰囲気を感じる道を堪能します。
-仙酔峡
中岳からすずめ岩迂回ルートを経由して仙酔峡に戻ります。
こちらは名前の通り迂回するので多少距離は伸びる半面、斜度は抑えられています。とはいえガレ場が意外と急で、仙酔尾根よりマシとはいえ登るほうは楽ってわけじゃなさそうです。
半分少々くらい進むと舗装路になっています。
元々ロープウェイだったものの遺構があります。道は登山道として整備されているようです。歩きやすいけど仙酔尾根のような面白味はないですね。
そしてゴール。
予定より2時間くらい早く仙酔峡に戻ってきました。
雲海・ミヤマキリシマ・シカと色々いいものを見ることができたし、登るところはしっかり全身を使い、走れる区間は長くしっかり走れたので楽しかった。根子岳がハブられ気味になるのが惜しいですが、やはりこのコースはとても楽しい。仙酔尾根についても次やるときもここスタートかなぁ、とだいぶ気に入りました。
ちなみにこの後はキャンプ場でテン泊し、翌日はまた別のところを周ってます。そのうち記事にするかもしれません。
ルート
おまけ:前回の縦走
仙酔峡からスタートするだけで標高差が800mくらい変わります。
楽しいのは今回、簡単なのは前回って感じです。