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はじめての老眼鏡③
バリラックス(Varilux)XR Proを作成。
前回までのはなし
これまでの失敗を教訓とし、
現時点で最高と思われるレンズを
フレームを含め、そのレンズを熟知したスタッフの下で
最適な機器で計測した上、作成する
という結論に至った。
購入店舗決め
バリラックス(Varilux)のWEBページにいくと、取扱可能な販売店を検索する事ができる。
検索でひっかかるメガネスーパーなどの店舗でもバリラックスの作成は可能だが「初めての老眼鏡②」で記載したスタッフ問題とフレームを含めた知識レベルの問題から最終的にニコンメガネを選択した。(メガネスーパーの知識レベルが低いという意味ではない)
測定機器という意味ではニコンメガネと同様にメガネスーパー(一部店舗)もレベルは高く、通常よりも詳細に度数を判別できる機器(VISION-R 800)を導入している。
この高精度装置を使用すると通常は0.25刻みだった度数を0.01刻みで判別する事ができるため、より厳密なレンズを作成可能となる。(検査項目数によって1000円~の有料測定がある)
当初ニコンメガネの存在を知らなかった僕は、メガネスーパーの有料検査(先述の項目数を最大にしたので税込み4400円)を受けていた。
前述の通りニコンメガネにもVISION-R 800があり無料で同等の検査を受けることができたため結果的には無意味になってしまったが、この詳細検査自体は自分の状況を正確に把握しておく為に悪くないと思えた経験だった。
僕も営業なので上記でお世話になった担当者に色々教えてもらった恩義も感じたし、できればメガネスーパーで購入したいと考えていた。
しかし、今回あらかじめ決めていた自分の方針(現時点で最高と思われるレンズを、フレームを含めそのレンズを熟知したスタッフの下で最適な機器で計測した上、作成する)とどうしても合致せず、本当に申し訳ないと思いながら自分の方針を優先する事にした。
何とか恩を返すためにメガネスーパーでフレームだけを購入し、それをニコンメガネに持ち込んでレンズを作成するという事も考えたが、余計な手間がかかるのとベンダーが分かれるとサポートが複雑になるため諦めた。
ニコンメガネでの検査
上記の通りニコンメガネでの作成を決めたので、WEBページから予約を入れてから店舗を訪問した。
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予約は半月程度先まで埋まっているため、訪問を検討している人は早めの予約をした方が良いと思っている。
開店時間は11時からだが、予約であれば10時から対応可能。
僕の場合は質問などを多くしたこともあり完了までに約3時間を要した。
当日の測定内容は後述しているが、特に項目3と4は選んだフレームに計測器を取り付けて測定するため、やはりニコンメガネでフレームを選んで正解だったし、VISIOFFICEはおそらく僕が行った新宿メガネスーパーには無いのでこの点からもニコンメガネを選んで正解だったと言える。
もし別のところでフレームを選んだ場合、あらかじめフレームを持ち込むか測定が別日になってしまうところだった。
当日の内容
視力検査
フレーム選び
VISIOFFICE (ビジオフィス)を使った検査
眼球運動時の頭部運動の傾向
近方作業距離の測定
視紋値測定
眼軸長測定
瞳孔中心
効き目の測定
角膜頂点距離
フレーム前傾角など
iPadを使って近くを見る時の目の動きを計測
目を下に下げる量
タブレットとの距離
タブレットを身体に対して左右どちらにどの程度傾けるのか
視線移動(目を動かしてみるのか、顔自体を動かしてみるのか)
個人的には前回までの教訓で得たフレームの前傾角などもしっかり測定・数値化してくれているのは安心だった。
ここからは実際に感じたニコンメガネの良いところとイマイチなところを記載していく。
完全なる主観なので参考程度に見てほしい。
ニコンメガネの良いところ
スタッフの知識量
測定結果への安心感
バリラックスを作成する際の安心感
メガネストアーの有料(4400円)検査と同等以上の検査が無料
6ヶ月以内であれば何度でも調整可能(メガネストアーと同等程度)
仕上がりが早い(約1週間)
ニコンメガネのイマイチなところ
予約が取りにくい
フレームの種類が限定的
ハーフリムやノンリムがほぼない
価格帯域が狭い(25,000円~50,000円程度)
全国展開をしていない
価格について
生々しい話なので書こうか迷ったが、第三者として自分がこのページをみたら知っておきたい情報なので記載する事にした。
今回作成したバリラックスはXR Proという最もハイグレードなタイプ。
更にレンズが最も薄く歪みの少ない屈折率1.74にしたため、2枚セットで税別286,000円。(フレームは含まず)
バリラックスにはいくつかのグレードがあり、エントリーモデルのXR fitであれば約10万円から購入が可能。
モデルはfit→4D→track→proの順に高額になっていく。
ちなみに屈折率は高ければ良いわけではなく、屈折率(レンズの薄さ/歪み)と重さは反比例する。
Varilux XR Proの超薄型と最薄型では重さが2-3g程度最薄型の方が重い。
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フェイスプロフィール(全モデル共通)
顔のそり角、前傾角、角膜頂点距離データを考慮XRモーション(全モデル共通)
視線移動プロファイルに基づく両眼視野の最適化NVB(Near Vision Behavior)
iPadを使い近くを見る時の目の動きを計測、設計に組み込むオプションDE technology
効き目補正eyecode
目の大きさをデータ化。
眼球回旋中心点からの距離、フィッティング状態、頭や視線の動かし方の癖などを測定
その他
満足度について
今回の訪問およびレンズ作成は満足がいくものだった。
検査中に色々な質問をしてみたがすべて回答していただけたし、判断が出来ずどうしようか相談した際も「こちらでいきましょう」と自信をもって勧めていただけたので安心して任せることができた。
バリラックスは基本的に遠方に強いレンズだが、調整の仕方によっては近く(35-40cm程度)が見にくくなる可能性があった。
しかも僕の左目は通常の0.25D刻みの補正ではフィットせず0.01D刻みでの補正を必要とした。
この様な場合、テストレンズは0.25D刻みなので完全補正を体感する事が出来ない事と、数値上は完全補正であるにもかかわらず、実際の見え方では違和感を感じる可能性があるという事実が僕を悩ませた。
しかし、まずは完全補正で作成し、もしも違和感を感じるようであれば6ヶ月保証の権利を使用して期間内であれば何度でも調整をする、という方針を短時間で選択する事が出来たのはスタッフの方のアドバイスのお陰だったと感じる。(要は弱い補正→強い補正に調整し直すよりも強い補正→弱い補正の方が良いという判断)
レンズについて
今回はバリラックスを作成しようと決めていたが、ニコンメガネというだけあって、ニコンのレンズもオススメされた。
端的に特徴を聞いたところ以下の様な特性があるとの事だった。
ニコンレンズ:歪み◎、遠方の見え方○
バリラックス:歪み〇、遠方の見え方◎
歪みの少なさも非常に魅力的ではあるが、今回、遠近両用を作成するそもそものきっかけが遠方が見えにくくなっていた事が一番で、次いで近くの物が見にくいという理由だった。
すなわち、どちらかを取らなければいけないのならば、遠方がカッチリ見えたほうが満足度は高いと判断し、バリラックスに最終決定した。
(このレベル帯のレンズならば歪みの差も誤差範囲だろう)
また、ここでバリラックスを作らなければ、ずっと「バリラックスだったらどうだっただろう」と念が残り続けることになるので、最高のバリラックスを作って満足がいかなければもう仕方ないと諦められる環境を選んだ。
持参した方が良い情報
テストレンズを装着した状態でモックのモニターや、印刷されているExcel画面などを確認する事ができる。
自身が普段使用しているモニターまでの距離などをメモしておくと、その距離に合わせてモニターを調整してもらえるので距離データは把握いた方が良いと思う。
あとは現在使用しているメガネを持参する事も忘れずに。
最後に
我ながら自己満足が大半を占めるとんでもない理由で高額なメガネを作ったが、奥さんは文句ひとつ言わずに賛成してくれた。毎度ながら感謝しかない。
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