老後のおはなし(後編)
前回の振り返り
老後の為に運用をしよう。
でもその前に運用資金を捻出しよう。
このnoteでのポイント
・注意点(やってはいけない事)を知る
・長期運用のメリットを知る
・毎月どの程度積み立てれば、どの程度の老後資産を作れるのかを把握する
注意点(やってはいけない事)
このnoteを読んで運用に興味を持ったとしても、運用を始めたばかりの人が絶対にやってはいけない事がある。
①FXや仮想/暗号通貨、個別株式(〇〇株式会社の株をピンポイントで買う)を購入する事
これらは少なくても運用を始めたばかりの人が手を出すものではない。
あくまで目的は可能な限りリスクを少なく老後の資金を作る事なので、ガッツリ儲けてやろうなどとは考えない方がいい。
あなたが運用について熟練者であったり、唸るほどお金があって、例えば一時的に投資額の50%を突然失っても耐えられる程度の金を使う分には問題ない。
しかし、失ったら生活できなくなるお金や大切な老後のお金はギャンブル(FX、仮想/暗号通貨、個別株式)に使うべきではない。
たまに想定利回りを7%や10%で計算しているサイトがあるが、多くの運用益を得ようとする場合、それだけリスク(損失を出す可能性)も高くなる。
このnoteに記載しているのは現実的な話である。
その為、投資初心者が7%や10%を見込んでプランを立てるという前提に立っていない。
あくまで老後に足りなくなるお金(の一部)を最低限のリスクで得ることが目的である事を忘れずにいて欲しい。
②運用の相談を、銀行やその商品を販売するファイナンシャルプランナーなどにしてはならない。
当然の様に自分のところの商品を勧めてくるので、手数料をめちゃくちゃ取られ、運用益を大幅に圧迫する。目安としては信託報酬0.1%前後。
実際の運用効果について
以下の条件で算出している。
ちなみに運用で得た利益には「通常」20.315%の税金がかかる。
今は想定利回りなどの用語は無視して構わない。
いわゆるバランス型と言われるようなリスクとリターンを程よくとった場合、どれくらいの運用益が得られるのかを感覚として掴んでもらいたい。
使用サイト:金融庁 資産運用シミュレーター
積立金額:毎月3万円(パターンA)
積立金額:毎月7.5万円(パターンB)
想定利回:4.2%
積立期間:20年
資産運用シミュレーションのサイトは以下から。
実際の試算
注目して欲しいのは積立金額と積立期間である。
運用益とは、平たくいうと「もうけ」の事。
パターンA
積立金額:毎月3万円 ←
想定利回:4.2%
積立期間:20年 ←
運用結果:約1060万円(積立金額700万円、税引後の運用益320万円)
パターンB
積立金額:毎月7.5万円 ←
想定利回:4.2%
積立期間:10年 ←
運用結果:約1060万円(積立金額900万円、税引後の運用益160万円)
同じ約1100万円を積み立てる場合、パターンAでは3万円を20年間積み立てる事で達成できる。
しかし、パターンBの場合、期間こそ10年間と短いが、倍以上の金額となる7.5万円を積み立てる必要があり、運用益も倍ちがう。
即ちこれは「少しずつでも長期間積み立てた方が効率よくたくさんお金が増えるよ」という事を意味する。
お金をいれるだけで、お金が自分で勝手に増えてくれるイメージだ。
もし銀行に入れた場合の金利は0.001%~0.1%程度で、これは1000万円を10年いれた場合、約8万円の利息が得られる計算になる。
以下、詳細。
パターンA
パターンB
この3万円はどこから?
3万円も捻出できないという人もいるだろう。
そこで前回のnoteにある固定費削減の出番である。
必ずしも3万円でなくても良い。5000円でも1万円でも2万円でも良い。
とにかく動き始めることがあなたの老後を左右すると言っても過言ではない。
更に運用益を上げるには?
実は上記で取られていた税金20.315%を節約する方法がある。
金融庁が主導する「つみたてNISA」や厚生労働省が主導するiDeCo(イデコ)がそれに該当する。
これらを利用した場合、運用益に対してかかっていた税金(20.315%)を節約(払わなくて済む)することができる。
節約した場合は以下の通り。
パターンA:積立金額720万円/税引後の運用益320万円⇒運用益約400万円
パターンB:積立金額900万円/税引後の運用益160万円⇒運用益200万円
ただ、上記の運用益は一部机上の空論が含まれている。
実はこのつみたてNISAには制限があり、1年に40万円(月額33,333円)までしかつみたてができない。すなわち、パターンBの月額7.5万円つみたては実現できない事になる。
結論
1.年金額を把握し、将来的に不足する金額を認識する。
2.固定費などを削減し、運用の原資を作る。
3.つみたてNISAを使い、老後資金をつくる。
4.投資初心者はFXや仮想通貨などに手を出さない。
5.運用先の相談を銀行やその商品を販売するファイナンシャルプランナーなどにしない。
金融庁のつみたてNISA以外にも厚生労働省のiDeCo(イデコ)というものもある。両方の制度を併用する事も可能だ。
つみたてNISA、iDeCoには違い(拠出金額、拠出期間、途中引き出しの可否)がある。
ざっくり言うとiDeCoの方がお得だが、一度いれたお金は60歳まで引き出せない事が強烈なデメリット。
対してつみたてNISAは、お得度こそiDeCoに劣るものの、いつでも換金可能である。
検索をするとここらのメリット・デメリットはすぐに出てくるのでので、興味を持ったなら各々で調べて欲しい。
自分の大切な人と生活は自分で守ろう。
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