学校第2週目~最終日
新しいクラスは雰囲気もよく、落ち着いて授業を受けられ、私はこのクラスで7週間勉強できて、本当によかったなあと思います。
まず授業面での感想です。
この期間でどれほど英語力が伸びたかと言うと、正直あまり変わりませんでした。
リスニング力やリーディング力は最初より上がったと思いますが、1番伸ばしたかったスピーキング力は、元々の自分の話せる範囲内でばかり話してしまっていたため、上達した実感はありませんでした。
そして、授業の質があまり良くないと感じました。授業内容は、中学校で習うようなレベルでした。あとは先生によりけりです。情熱を持って教えてくれる先生や、教え方の上手な先生もいれば、やる気のない先生、準備不足な先生、授業がつまらないと感じてしまう先生もいました。
もちろん、私の勉強方法や努力不足が1番の原因だと思います。また、短期でも右肩上がりに伸びるだろうと楽天的に考えていた、私の考えが甘かったです。
英語面で良かった点は、いろんな国籍のアクセントを聞けたことです。
今まで私は、ほとんどアメリカ英語かイギリス英語しか聞いていなかったんだと、初めて気付かされました。
フランスの方の英語は、キレイすぎて分かりづらかった!
スペイン語が第1言語の方が多く、スペイン語を話せたらかなりアドバンテージになるのでは?と感じました。
韓国の方は聞き取りやすかったです。
そして、英語力以外の部分では、たくさんの発見、心境の変化などがあり、私にとって学校に通った意味は、とても大きいものになりました。
私は人前で発言するのがとても苦手なのですが、少しでも克服したくて、授業中なるべく発言するように心がけていました。
最初は難しく、何であの時言えなかったんだろう、と後で後悔することもありました。少しずつ発言できる回数が増えていくと、徐々に抵抗感も減っていきました。
また、学校に対する私の気持ちの落としどころを見つけられました。
今までずっと学校というものに対して苦手意識があり、嫌な思い出が多く、好きではありませんでした。
新しいクラスになってからも、どことなくランチタイムは学校に居場所がないように感じ、大雨でない限り海辺のベンチで1人で食べていました。
ホストマザーに、友達とランチを食べていると嘘をついてしまった事もありました。
結局卒業までぼっちランチは続けました。
集団でいると、どうしても1人になりたくなってしまう内向的な性格で、協調性のない、人と学校と馴染むのが得意ではない自分が嫌いでした。
しかし卒業まで8週間、やり切った。
ドルフィンウォッチングのため1日だけサボってしまいましたが、それ以外毎日通った。
授業も自分なりに一生懸命受けた。
もう十分だ、そう思えました。
学校に馴染めない自分、それでもいいや、と認め、許してあげられました。
学校と自分との、戦いのようなものに、ようやく決着がついた。そんな気持ちでした。
最終日はクラスメートからお菓子をもらったり、みんなで写真を撮ったり、嬉しい言葉をかけてもらえたり、とても清々しい気持ちで卒業できました。
そして最後に、友達がたくさん出来たことです。1番予想外だったことでした。
というのも私は自他共に認める程、友達が少なかったからです。
専門学校の友達が1人、あとは職場で出会った人たちが、各職場1人ずつ(2個目の職場のみ3人)。
そして、元彼であり最高の親友が1人。
LINEの友達は家族を入れて15人でした。
ところがニュージーランドに来て学校に通い、突然友達がたくさん出来たんです!!
国籍、年齢は違えど、今この瞬間ニュージーランドにいて、奇跡的に出会えた人たち。
いろんな理由、事情でニュージーランドに来ていて、個性の強さ、考え方、価値観など、話していて興味深い人が多かったです。
この環境だからこそ、より出会いが特別なものになりました。
そして中でも、とりわけ特別な友達が出来ました。
先ほど学校をサボってドルフィンウォッチングに行ったと記述しましたが、それに一緒に行った日本人3人です。
同じクラスだったことがきっかけで、まず放課後カフェに行って、話し込みました。その時にホエール&ドルフィンウォッチングに行こうと話が出ました。
実際に予約し、学校をサボりウォッチングへ。結局クジラは見れませんでしたが、イルカの群れを3,4回間近で見ることが出来ました。船のすぐ側まで来てくれて、イルカの生命を感じることができました。今まで水族館のイルカしか見たことがなかったので、とても感動しました!!
その後は順番に学校を卒業して、その度にみんなで集まって門出を祝いました。
お酒を飲み、いろんな話をして、お互いのことを深く知り合いました。
全員が個性が強く、バラバラな性格・年齢ですが、それぞれを尊敬し合い、とてもバランスのよいメンバーで、一緒に時間を過ごすのがとても心地よかったです。そして何より、私のことを理解してくれ、それでなお仲間に入れてもらえたことが、とても光栄でした。
私は今まで、人と上手くやっていけない自分は、少しおかしいのかもしれない、と思っていました。
人と上手くコミュニケーションがとれず、友達も少なく、自分から心を開いて自分の話をしたり、自分の意見や感情を言語化して伝えること、グループで複数人と一緒に行動することなどがとても苦手でした。
高校時代は仲良しグループなども一応ありましたが、卒業後は1回だけ集まってそれっきり。
社会人になってからは何のグループにも、コミュニティなどにも属していませんでした。
しかし、そんな私のことも逆に面白がってくれて、理解しようとしてくれ、何て有難いんだろう、何ていい人たちなんだろう、そう思いました。
自分のありのままでも受け入れて、仲良くしてくれる人たちと出会えて、奇跡だと思いました。本当にこの出会いに感謝しています。
初めて個人でもグループでも、これから先連絡を取り合いたい、そう思いました。
そして会いたいときには会い、連絡したいときには迷わず連絡しよう、と思っています。
また他にも、入学初日に出会ったチリから来た方。放課後の選択式授業で、違うクラスの人とも知り合え、その中でも特に大事な友達が3人出来ました。
1人目は、BUMP OF CHICKENがお互い大好きで仲良くなった日本人の方。席が隣で仲良くなり、帰り支度をしている時にライブグッズのリュックに気付いてくれ、距離がぐっと縮まりました。
2人目は、選択式授業で何回か顔を合わせて仲良くなった日本人の方。1回目に隣の席で授業を受けた時に、ずけずけと質問しすぎてしまったかなあと思っていました。その少し後、町で偶然会った時に「今度ご飯行こう!」と誘ってもらえたのがすごく嬉しくて、それをきっかけに仲良くなりました。
お2人とも放課後や休日に、一緒にたくさん過ごしてくれました。
3人目は台湾から来た方で、隣の席になって居心地が良く、すぐに放課後アイス屋さんに一緒に行きました。ただ、私が卒業する間際に出会ったので、一緒に過ごせる時間が少なかったのが残念でした。日本か台湾で、またいつか再会するのを楽しみにしています。
衝撃的なことに、今までの人生で出会った友達と、学校で出会った友達が同じ人数でした笑
こんなに良い出会いに恵まれ、びっくりでしたし、本当に嬉しかったです。
また、学校の最寄り駅ブリトマート駅に、白いピアノが置いてあり、たまに弾きに行きました。
ピアノは実家の隣のおばあちゃん家にあり、小学校2年生から中学3年生まで習い、辞めてからは、楽譜を買って休みの日に自分の好きな曲を弾くようになりました。
就職して関東に出てからはめっきり機会が減りました。駅で見かけたら弾いたり、レンタルスペースという、ピアノを有力で貸してくれるサイトを利用して、年に数回だけ弾いていました。
ワーホリ前、実家に暮らしていた1年は、バイトが休みの度に必ず弾いていました。人生の中で1番ピアノに触れていた期間でした。
ブリトマート駅で初めて演奏した時、緊張で足が震えました!暗譜していてスラスラ弾ける曲は5曲程なので、いつも同じ曲を弾いていましたが、毎回、嬉しいことがありました。
近くでダンスを踊ってくれた人。
拍手してくれた人。
「ロックな曲をやってよ!」と、警備のおじさん。
「well done! 素晴らしかったよ!」旅行中の女性。
「it was lovely! 素敵だったわ」学生風の女の子。
また、元クラスメートと偶然ばったり。たくさん褒めてくれました。
「上手だね!」
「感動した!」
「千と千尋の神隠しだ!」
また、弾いた翌日、午前授業の先生が
「昨日駅でピアノを聞いていたら、あなたでびっくりしたわ!リラックスできたし、ステキだった。また聞きたい!」
と言ってくれました。
そして、ドルフィンウォッチングのメンバー送別会の後に、「せっかくだから聞かせてよ!」と言ってくれ、演奏しました。
知っている人の前で弾くのはすごく緊張してしまうので、また足が震えましたが、演奏後にいっぱい褒めてくれました。
「感動した!上手!」
「すごく優しい音色だった」
「めちゃくちゃよかった!」
日本でも、駅など公共の場で何回か弾いたことはあったのですが、直接感想を言ってもらえた経験はありませんでした。
今回初めて海外でピアノを弾き、たくさんの人から声をかけてもらい、とても嬉しかったです。
この経験から、どこかで誰かの演奏を聴いて素晴らしいと思ったら、どんどん声をかけよう!と決めました。
学校生活が中心だったオークランドライフでは、たくさんの素晴らしいことがありました。
学校に通って、心からよかったと思えた。
とても貴重な経験でした。
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