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詐欺に遭い、所持金0に

衝撃の展開となりました。

タイトル通り、SNSを利用した詐欺に引っかかってしまい、ニュージーランドで稼いで貯めたお金が全て盗まれました。

事件があったのは、地獄の9連勤を終えた翌日。
たった1日の休日だったので、午前中はゆっくりして、お昼からカフェ→軽いトレッキングの予定でした。

テカポを去る日が約2週間後に迫っていたので、ベッドシーツセットとヨガマットを、Facebookのマーケットプレイスに出品しました。
日本では使用出来ない機能なのですが、個人が不要になったものを出品したり、購入したりできるサービスです。
ウェリントンに住んでいた頃に、それを利用してベッドをゲットしたり、ウェリントンを出る時には家具を売ったりと、活用していました。

出品後すぐに、ヨガマットにコメントが入りました。

「キズとかありますか?」
「ないですよ!キレイな状態です」

「どこに住んでるの?」
「テカポです」

「僕はティマルーなんだ。ちょっと遠いからデリバリーしてくれない?ヨガマット代と、デリバリー代は払うから」
「どういうデリバリーサービスですか?」

「NZpostだよ」
サービスのトップ画面のスクショが送られてきました。

ここで「ん?」と思い、NZpostの公式HPを確認してみました。
すると、本当にそういったサービスがあることが分かりました。
(この時もっとよく調べていたら!!悔やみきれません)

そしてその人のFacebookプロフィールも見てみると、ティマルー在住となっていました。

「テカポにNZpostの支店ありませんが、サービス使えるんですか?」
「問題ないよ、僕が配達員を手配するから。名前と、携帯番号、メアド教えて」

NZpostは大手だし、ティマルーの人だし、大丈夫かな。
携帯番号とメアドも、デリバリーの手配に必要なんだろう。
浅はかにも、個人情報を送信してしまいました。

「ありがとう!ちょっと待ってね。
支払ったから、メールが届いたらそこからヨガマット代を回収してね」

メールが届いて、リンクから入り、ヨガマット代回収のためと疑わず、偽のウェブサイトに自分のインターネットバンキングのアクセスナンバーとパスワード、クレジットカードの情報、セキュリティの質問などを打ち込んでしまいました。
(ばかにもほどがある)

最後の画面で、「受け取り完了!次のステップは24時間以内にまたメールします」と表示されました。
その画面をスクショし、やり取りしていた人へ送りました。
「ありがとう」とコメントがあり、一旦やりとり終了。

インターネットバンキングを確認すると、ヨガマット代が着金していました。
売れてよかった!と思い、外出しました。

マーケットプレイスを使うのが久しぶりで「現金取引のみ」という鉄則を忘れていました。
テカポをもう少しで去れること、また旅行出来ることで完全に浮かれていました。
また9連勤後の疲れもあったかもしれません。
これらの理由から、防犯意識がめちゃくちゃ低い状態でした。
要するに、ただの馬鹿です。
実際にそれが詐欺だったと気付いたのは、翌朝でした。

仕事前、他国旅行のフライトチケットを予約しようとしていました。
決済のところで、「取引出来ません」と出ました。
もう1回トライしても変わらず、インターネットバンキングを確認してみました。
すると、何と所持金0と表示されていたのです。
取引履歴を見ると、ヨガマットを売った人に、有り金全部をトランスファーしたことになっていました。

「やばい、詐欺に遭った」

気付いた時の衝撃といったら。
手が震え、呆然としてしまいました。
しかし、1分も経たない内に、「警察だ!」と思い立ち、ホテルのレセプションへ。
ちょうど日本人の方が勤務していて、警察の場所を尋ねるとホテルのすぐ目の前にあると教えてくれました。
しかし、営業時間が決まっておらず、鍵が掛かっていて誰もいませんでした。
レセプションに戻り、事情を説明し、電話を借りて、銀行に電話しました。

ありがたいことにすぐ繋がり、オペレーターさんに何とか事情を説明。
事情を理解すると、「落ち着いて、慌てないで」と声をかけてくれ、すぐにクレジットカードと、インターネットバンキングをバンし、新しいクレジットカードの手配をしてくれました。

調査をして、詐欺だと認められれば全額返金されるらしいのですが、大体2ヶ月近くかかるとのこと。
返金される可能性があるのは嬉しいですが、タイミングが最悪でした。
マネージャーに辞める日を告げていたのですが、延長出来るか聞いてみました。
すると新しい人を雇うギリギリでしたが、延長させてもらえることに。

Facebookでも、金を返せとメッセージを入れました。
すると、「僕じゃないよ、アカウントをハッキングされていて、使えなかったんだ。僕はティマルーには住んでないよ、スイスにいるんだ。何もしてあげれなくて、ごめんね」と返信がありました。
彼のプロフィールを見ると、スイス在住になっていました。
ネットの情報は簡単に信じちゃだめだ。

昼休みにも銀行へ電話しましたが繋がらず、仕事終わりにまたかけました。
割と早めの段階で朝のオペレーターさんに交代してくれ、新しく出てきた疑問や、確認したかったことを聞きました。
朝と同じオペレーターさんで安心感があったのと、途中で感情が抑えられなくなってしまい、泣いてしまいました。

「サン、泣かないで。落ち着いて。水はある?飲んで。泣きたくなる気持ちは分かるよ。僕が君の立場だったら、僕も絶対泣いてるよ。被害額も大きいし。でも今は、ただリラックスして、調査チームに時間をあげて」

親身に寄り添ってくれ、少し救われました。
このオペレーターさんには本当に感謝しています。

同僚にも事情を話し、「8月後半くらいまでいることになった」と言いました。
みんなすごく心配してくれ、「何か出来ることあったら言ってね」「進捗あった?」と気に掛けてくれています。

最初の4日間は食欲が失せ、食べれなくなりました。
夜ご飯はなんとか無理矢理食べるようにしていましたが、美味しいと感じられず、辛かったです。
自分をただ責め続けてしまいました。
考えないようにしてみたり、良い面、学びになったことなどにフォーカスしてみたり。
しかし、どんよりすることを辞められませんでした。

5日目、ようやく食欲がカムバック。
美味しく食べられるって、こんなにありがたいことだったのか、と身に染みました。
まだまだ自分を責める気持ちもありますが、少しだけ楽になってきました。

詐欺に気付いたのが6連勤の1日目で、ようやく昨日から休日です。
しかし、ルームメートが5日前から日中も夜中もゴンゴン咳をしており、昨日移ってしまいました。
一昨日は若干喉が痛いくらいでしたが、翌朝悪化。
「詐欺の次は風邪かい、トレッキング行きたかったのに」と残念な気持ちでした。
そして今朝、喉が悪化しており、一応熱を計ってみたら37.9℃あることが発覚。
朝ご飯を食べ、薬を飲んで、寝て汗をかいたら36.8℃まで下がりました。

とりあえず、返金に希望を抱きすぎず、自分を責めすぎず、調査結果が出るのをリラックスして待とうと思います。

今のところ、予定していたテカポを去る日から2週間プラスでここに留まろうかと考えています。
そのくらいまでいれば、ビザ期限までのラスト2週間、ニュージーランド旅行出来るくらいは貯金できると思いました。
ニュージーランドにいるうちに返金されたら、他国旅行決行。
返金されなかったら日本に帰国しようと思っています。

皆さん、ネットでメアドや電話番号を教えてはいけません。
立派な個人情報です。
自分を守れるのは、自分だけです。
ネットの情報は、常に疑ってかかりましょう。
以上、詐欺に遭った当事者からのアドバイスでした。

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