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本の世界に入り、戻り、入り、を楽しむ感触が心地よい。

寺地はるな さんの「タイムマシンに乗れないぼくたち」という本の一部(抜粋)を偶然に読み、この作家さんを失礼ながら読んだことがなかったのだが、文章が国語の教科書に出てくるような流れる綺麗な文章で、ぐいっと引き込まれ…。

最近いまいち、どんな小説も乗り切れず読みかけが増えていき、読みやすい本ないかなぁ、なんて思っていたのだが、今は「読みやすい本」=「綺麗な文体」だったんだな。
綺麗な文体、というと語弊があるけど、
深い比喩がなく、構成がややこしくなく、登場人物が多すぎず、張り巡らされた伏線回収がない、ストレートで直感的でじゅわっと来るもの。
今はこういう本が読みたい時期なのでしょう。

寺地はるな さんて、他にどんな本を書いているのかな?
と検索すると、あれ?
「川のほとりに立つ者は」
あ、あれ、娘が持ってる本じゃないか。

早速、娘に借りて読み始めた。
スムーズな読み出し。
最初の10ページでつまづいてしまうと、僕の場合たいていそのあとが続かない。

描写が重すぎず、一つひとつの文がしつこくない。
作家ってすごいなぁ、と当たり前のことを思う。
とても勉強になる。

久しぶりに、超久しぶりに、
本の世界に入り、戻り、入り、を楽しむ感触が心地よい。

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arji