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RAS機能の「盲点(スコトーマ)」についてのCHACHA的考察

今まで、連続してRAS機能 関連について書いたところ、知りもしない沢山の脳のプロの方々からも、CHACHAのエッセイを読まれていたりする。

う、嬉しい💦だが、同時に焦り👀💧もする。
出鱈目書けないもんね。一応、きちんと調べています。

先日、RAS機能のフィルター作用について書いたら、RAS機能をご存じの方々から連絡を戴き、
「RAS機能について書くのなら、フィルター作用の中で生じるスコトーマ現象について触れると、今どきの引寄せ系の人に受けますよ」、
と言われた。

なる程、確かに、メンタルブロックの解除方法については数回話したが、何故か、スコトーマが発象するかについて話すのを忘れていた。

そこで、ちょっと触れておこうと思う。ブロックはメンタルブロックの事であり、スコトーマとは全く違う。スコトーマが如何にメンタルブロックと違うか、よく理解してもらいましょ。

…♪🤩♪…

では、ココで、これから説明する、脳のRAS機能とスコトーマの関係性について、書いておこう。

基本情報

●RAS (Reticular Activating System): 脳幹にある網様体賦活系機能を言う。
この機能は、脳に入ってくる、あなたの興味や生活や暮らしの膨大な情報の中から、あなた個人の興味・関心・欲求に合致するものだけを選択的に取り入れる、あなただけのライフサイズの個人フィルターのような役割を果たす。謂わば、あなた専属グーグル先生があなたの頭に付属しているのだ。非常に便利だと思わないか😁

●スコトーマ (Scotoma):盲点」。
RASが情報をフィルタリングする過程で、「あなたの思い」とは別に、脳が勝手に意識の外に追いやってしまう情報を言う。

スコトーマは度忘れ

潜在意識的盲点の見地で考えると、いわゆる「度忘れ」である。なんで忘れたかわからないが忘れてしまった、深刻な忘失情報。認知症以外の「あれ」は、大体、脳が顕在意識に伝達する前に勝手に優劣をつけて、「不要」と判断して切った(一時的に削除した)情報に当たる。この情報は、脳内で設定時に高い位置に属していた場合、現状は切られているが、現在の優劣がなくなって、元の優劣順位に帰って来ると、時々、記憶そのものが帰って来る事がある。「…あ~っ、やべぇ、忘れてた」などと叫ぶ時の「アレ」である。

スコトーマは、その訳語を「盲点」、と謂うが、もともとは医学的な用語だ。眼科の病で、「瞳」部分に生じる視力の著しい低下の一種が原因で患者が眼科医を訪れて、診断される。

見ているモノビジョン」の焦点部分に穴が空いた様な「目視状態」になる。言葉の通り、「盲点」が生じている。

目視対象ビジョンの一部が全く見えていない状態で、コレが起こると、人間は視力を失ったと同様の診断が下され、運転も、歩行も、一人では出来難くなる。万国共通の白い杖を持ち、いずれは探り歩きせねばならなくなる恐ろしい病である。潜在意識では、どうなるのか。

潜在意識のスコトーマ症状は、よく一昔前の心理学の講座で取り扱われた「現実逃避」、俗に英語で言う「DENIAL」を、今どきの言葉で心理的盲点スコトーマと言いなおしている、と言う人が居たりする。

ところが、コレは間違いだ。「デナイアル」と「スコトーマ」には、大きな違いがある。

心理現象の現実逃避デナイアルでは、心の中に在る現実をしっかり見つめたとしても、何らかの理由で自分が認められない・・・・・・、つまり、深層心理では、患者自身は現実を理解している・・・・・・
だが、真実を他人から受け容れる事が出来ない。どちらかと言うと、本人が深層で理解しているから、顕在意識的な現象であろう。

が、潜在意識的盲点スコトーマは、潜在意識の時点で脳に勝手に消された情報なので、一時的にではあるが、脳が視点を変換させている。見えるワケないのである。

抱えている思考の中心部に、「穴」が空いており、あなたは、実際に見えていない。対象があなたの深層心理に於いても、視覚的に且つ思考的に確認出来ていない。非常に大きな違いだ。

潜在意識的盲点は、従って、目視対象ビジョンの盲点を、深層心理がどうであろうが、あなたは現実逃避と違って否定しない。併し、全く目に映っていないので、存在しない対象だから、見えないのだ。

潜在意識が顕在に移る前の時点で脳が決めた優劣で切ってしまった情報は、あなたには見えない。つまり、憶えていない。度忘れである。

例を使って説明しよう。

例えば、(脳のユーザである)あなたが、
「大学卒業を前に、現状、就活で成功しないとまずい」、
と思っているとしよう。

「就活」の重要性と周囲の喧騒をあなたの脳は知っているし、あなたは求職がなかなか進まないことが気に懸っている。脳は優劣をつける時点でこの求職状況がすべてに勝る優先事項と判断する。

あなたは、或る日、就活中に事前社内見学した、株式会社ABCに入りたい、と心で思った。ABC社員としての将来を想像したあなたの「うきうき感」が、ユーザであるあなたから脳に伝達される。

脳は、ユーザがABC社に入りたい、と云う願望を認識する。

そうすると、あなたの脳は、RAS機能 (あなただけのフィルター情報検索機能) を使って、色々な情報をそこら中から収集する。あなたの脳は、「あなただけのために」、あなただけの優先条件に基づいて、興味の範疇を検索するツール、RAS機能を利用開始するのだ。

その際に、RAS機能が注目するのは、「就職」と「株式会社ABC」についての知識である。これらをあなたの顕在意識に勝手に優先、と判断して送り込む。他の情報は、以前、重要だった・・・かもしれないが、今は不要である。

あなたは面接が決定し、同社の知識で、頭が一杯になるだろう。調べるだけ調べたし、もう大丈夫、と思うかもしれない。

併し、その際に、「就職」と「株式会社ABC」についてはドンドン送り込むけれど、その他の必要情報は勝手に脳が落としてしまう。
何故だろうか。それは、脳がユーザの必要情報として認識しない、と勝手に判断するからだ。つまり、あなたのモノの考え方次第で、脳は優劣を勝手に入替えするのだ。

例えば、面接の前後に、情報共有を兼ねて同級生の邦ちゃんとお茶を飲む約束を3日後、ABC社の面談直後に近くのA坂見附で設定していた、としよう。

あなたは、邦ちゃんが
「BCD社の会社情報も結構悪くないよ」、
と言っていたが、頭がABC社で一杯なので、それ以外の事に脳は反応せず、あなたの頭は面接後のイベントについても、「ABC社」が関係ないので、真っ白である➡脳科学的に謂うと、この
「頭がABC社で一杯」
なあなたの脳は、潜在意識的「盲点」を発象している。
そう、潜在意識的スコトーマである。

邦ちゃんがあなたと、就活に於いて「拮抗する競争」でもしていて、
「邦ちゃんに勝ちたい、絶対先に就職してやるんだ」
とでも思っていない限り、脳は
「ABC社についてよい情報を持たない邦ちゃん」
については、勝手に
「不要」
と判断し、邦ちゃんに関係する情報を削除してしまう。

きっと、ABC社での面接に疲れて、2~3時間後に、ぼーっとした頭があなたに
「あ、邦ちゃんとの約束っ」
とはっとして考え始める頃には、すっぽかされたお茶で邦ちゃんは傷心のまま、帰宅の途に就いたころである。

つまり、あなたは電話で邦ちゃんに最敬礼で謝って、
「お詫びに次は奢るからさ💛ごめんね🙇‍♀️」、
などと、約束せねばならなくなるだろう。

奢るか否かは冗談だが、邦ちゃんとの約束は、優先順位の中では「ABC社」に比べて低く、脳があなたの邦ちゃんとのお茶の都合など放って置いて、ABC社を優先させて邦ちゃん情報を全部切ってしまった事は明らかである。

当座の大きな優先順位であるABC社の面接と無関係の対象は、脳から削除され、ABC社で面談中の集中度は非常に高くなる。

脳科学的に謂えば、邦ちゃんをスッポかしてしまったあなた自身の顕在意識にも、悪気はないし、非はない。

あなたがユーザとして使ってる脳が、ユーザのあなたを優先して、勝手に削除した情報 (邦ちゃん) があった、それだけである。

コレを人は度忘れ、と名付けているが、何の事はない、脳がしたちょっとしたあなたの記憶機能へした、いたずらなのである。

だが、脳は、その位、情報の優劣を勝手に定める機能性が伴っており、それは、あなたが長年頭で定めてきた情報の優劣を脳が勝手に認識し、その情報を左右している、好い証拠なのだ。

あなたの就活は、目下、あなたの脳にとっては大変大きなニーズとしてぶら下がっている。

あなたの作ったABC社以外との約束はすべて優劣なしに削除されているだろう。直接ABC社に関連しないからだ。

邦ちゃんだけでなく、二週間前に
「ちょうどその週、俺、大阪出張から帰って来る予定だよ💛」、
とボーイフレンドの宮君が今週の金曜に予定を自ら設定してくれた、
「ロマンティックデート」
の話なども、あなた自身の脳の中からはすべてキレイに削除されているだろう。コレが、スコトーマ、潜在意識的盲点だ。

ABC社の面接の調子が良かったので、ABC社の人事から第二面談に進むなどのお誘いがあったりしたら、あなたの宮君は遠い向こうに押しやられてしまうだろう。すべて、白い煙になって消えてしまうのだ。眼科医が患者から診察時に、
「見てる対象が、一部、白い塊が真ん中に見えるんですけど」
と言われるように、盲点は削除されているので、認識出来ない。

が、例えば、就活によくある、「ABC社の面接に落ちた場合」、優劣はどうなるのであろうか。例えば、数日中に合否が分かり、あなたは落ちてしまったとしよう。

面談に落ちて、泣きはしないだろうが、悔しいだろう。
「暫く、ABC社は考えたくない」、
と思うかもしれない。

そうすると、この思考は、あなたに大きく影響し合う、潜在意識が、RAS機能で一時的に最高優先順位を誇っていたABC社をあなたの心の視界から無くしてしまう筈だ。

以前、優先順位を誇っていた
「邦ちゃんとの定期的な情報交換のお茶」、
とか、
「宮君との濃密デート」
などが優劣順位に戻ってくる。
「あっ。いけなぁい。東京駅に彼を迎えに行くのは何時だっけ」
等とせわしく化粧を始めるかも知れない。
宮君は優しく慰めてくれるかなぁ、等と考えて。

これらの思考はすべて、脳に大きな影響を与えている。メンタルブロックが思考方法に大きなネガティブな影響を与えている事に比べて、
今、私の心に存在する優劣順位
あなたが知らない間に設定するのが、RAS機能である。

優しい親友の邦ちゃんや彼氏の宮君のお蔭で、元気が戻り、あなたは新たな会社に興味が出て来るかも知れない。そうしたら、また上記の脳機能の繰り返しとなるのだ。


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