お金がない会社が最強?!
「サンカラ」の弁護士瀧澤です。
さて、突然ですが、「お金がある会社」と「お金がない会社」、どちらが強いでしょうか。
強い会社
通常の場合ですと、もちろん「お金がある会社」の方が強いです。
資金があるため、採用にお金をかけられる、新規事業のための資金もある、銀行の信用もあるため借入れも起こしやすい。
「お金がある会社」は色々な挑戦ができるため、その意味では「強い」です。
「お金がない」が最強?!
他方で、「お金がない会社」が「最強」と言われる場面があります。
それはどんな場面でしょうか。。。。
それは「債権回収」の場面です。
「お金がない会社」に資金提供した場合、返還されないリスクが非常に高いです。
しかしながら、そういう会社ほどSNSでは有名人とコラボして上手くいっているかのようにアピールしたり、
代表者の羽振りがよかったり、代表者が毎日筋トレしている動画をアップしたり(笑)、、、、
あたかも生活が充実しているかのような振舞い、金があるかのような振る舞いをしています。
実際のところ、自転車創業となっている会社ほど、そのような傾向があるように感じています。
意外に安易にお金を貸す社長が多い
私が懇意にしている企業の社長は、皆さん人がいいからか、
「お金がない会社」
に結構お金を貸している方が多いです。
理由としては皆さん口を揃えたかのように以下のような回答をされます。
「相手の会社を信用して貸した」
「相手の会社の代表者が業界で有名だったから貸した」
「リターンがいいから貸した」
しかしながら、「貸す際に何か担保となるものは確保しているのか?」と聞くと、
ほとんどのケースでは担保をとっていません。
また、中には、現金で渡してしまっており、資金提供の証拠すら残していないケースさえあります。
贈与と変わりない
皆さん、
「契約書は交わしている」
「公正証書まいているから大丈夫だ」
といいます。
しかしながら、担保もなく資金提供をすることは、もはや贈与と変わりありません。
いくら契約書を作ったからといっても、相手の会社に資金がない(つまり強制執行で差し押さえられるものがない)と何の意味もありません。
まさに「お金がない会社」が最強になっているのです。
返ってこない前提なら
仕事上の付き合いから、どうしても資金提供を余儀なくされる場面もあろうかと思いますが、最低限相手の担保となるものは確保しておいた方がいいです。
または、やむを得ずに、何ら担保もなく資金提供する場合には、返ってこないと覚悟して渡してください。
そのくらい危機意識を持っていただいたほうがいいです。
瀧澤輝
債権回収に強い弁護士
(専門分野:戦略法務、債権回収、口コミ対応)
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