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離婚を決めた瞬間

旦那が帰ってきて。
子供達を寝かせたあと,私は話をふってみた。

郵便局の局留めのこと,女性から電話があったこと。

旦那の不倫は初めてではないので(笑)、私は幾分落ち着いていた。まったく、人生において必要のない場面の、必要のない落ち着きである。私はこんなことを学びに今世産まれてきたわけではないと思うのだが。

元夫は言った。
電話で女性に言われた通り,ある女性と4年間お付き合いをしていた、と。
先日結婚していることがバレて,彼女から、慰謝料請求するから!とキレられ、弁護士を通して内容証明を送ると言われたので,その手紙を私にみられてはまずいと思い局留めを利用した、と。
ただ、彼女には、慰謝料を払う代わりに家族を巻き込むのはやめてくれとお願いしていた、と。
だけどそれが守られることはなかった。
念書書かせたわけでもなく,てゆーか自分が悪いのに念書書かせる時点でかなり最悪な男だが,口約束だけならどうしようもないよね、彼女の方がうわてだっただけで。

でもさ。じゃあさ。
もしも私が不倫や局留めに気づかずに、彼女からも電話がなければ、こっそりと慰謝料を工面して払っていったわけだよね。
その慰謝料は、本来なら家族のために家計として使われるものだよね。
子供が3人になって、強制専業主婦の私だって自分にできる限りの節約をしたり、独身時代に買った服やアクセサリーを売ったり,趣味のお裁縫で作った子供用のバッグや園グッズなどをヤフオクで細々売りつつ、コツコツと貯金していたのに。

旅行だってなかなか行けなくて,息子が夏休みの絵日記に描ける思い出を作ってあげたいために,実家に行っては母のお金で遊園地や映画に連れてってもらったこともあった。

知らん女の慰謝料のために何万も使われてることを知らずに、毎月節約しながら生活してってたら と考えたら……

the みじめ

そんな屈辱はないだろう。

試しに慰謝料がなんぼのもんか聞いてみると


400万円


は???????
そ、それ払うつもりだったの?

うん、分割で払っていけるように交渉した


400万円……400万円……400万円……

やばい。
そこで、息をそっと吹きかけでもしたら今にも倒れそうになっていたジェンガが、ガシャーンと音を立てて崩れたような感覚がした。

離婚しよう。と、心に決めた。

たかが400万,されど400万。
金額はさておき、なんで私と子供達がオメーの不貞のためにあれこれ我慢しなきゃならないんだと思ったら,もう許せなかった。
もう、全部崩れた。


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