日記というと 2
こんばんわ。こと今に至っては完全にこんばんわ。日本語に対しての感覚というのが弱いので、「は」なのか「わ」なのか数刻逡巡した夏冬春秋(かとうはるあき)です。どうも。もちろん文学部です。
このようにして日記を書くと思い至ったからには、なんとなく、日記について話したいと思うわけです。日記で日記の概念について話すというのもなかなかに気色悪いことではあるし、訳分からない行為ですし。
「日記」というと、文学部的に思い当たることはやはり日記文学ですね。古代現代合わせても、日記というのはいつも文学たり得るものでした。
有名どころでいえば、『蜻蛉日記』、『徒然草』や「アンネの日記」、『二十歳の原点』だとか他にも叩けばいくらでも出てきます。
さもホコリかのように言っているのは、こういうイメージのせいでいざ日記書くぞ!と意気込んだ時に「日記で一山あててぇ……」とか「死後に評価されんのだりぃ……」とかそういった素晴らしく切実な悩みが書いてる最中にすら浮かんできて、すっごい邪魔になるからです。こんな人前で変な文章みせびらかしているわけですから当然の、むしろ高尚な欲求と言って差し支えないですね。まあ、素晴らしく高尚な日記文学を例にあげておきながらこんな頭悪い上に下世話な話をしている私の方がイメージ的にはよっぽど邪魔なんですけども。
第一にこうした日記文学ってつまるところ日記なわけですよね。つまり死んだ後だったり、故人の個人のプライバシーなんぞお構い無しに読み漁られてその上、誰だかわからん文学者擬きみたいな社不のハゲどもに「これは文学的ですねえ」とか故人からすれば、いやまあ嬉しいのは山々ではあるけれどそれを通り越してまずは祟り殺してやりたいような訳分からんこと言われるわけですよ。特にアンネの日記なんて全世界に公開されてそのうえ、研究され尽くされて性の目覚めがどうたらとかニュースになるのはもう彼女が若くして死んでしまっている事実よりも正直悲しい。
所詮、日記は日記であって人知れずこっそり書いて、人知れずこっそり燃やす位でちょうどいいわけです。
とはいっても、「隠す」という行為にももちろんデメリットはあります。まず一に、仮に燃やさず残っていて、かつ筆者が若くして亡くなっている場合、図らずにも後世に残ってしまう可能性が出てきてしまうわけですよ。「アンネの日記」も『二十歳の原点』も人知れず書いてて、筆者が若くして亡くなっていて、それなりに文学的(この表現に一切の含意はない)であれば死後評価されがち。
驚くなかれ筆者は論理学の講義を受講している。
第二に、沖縄だかの風習だかで紙やら物やらを燃やすことで天国にいる人に、その燃やした対象物を送り届けるという風習があるらしいとどっかで聞いた。無いなら謝ります。そう考えると燃やしたら燃やしたで天国のマジで誰だかわからん顔も知らん圧倒的な不特定多数に日記を読まれる。
隠してても、あんまり逃げ場がないんですよね。
だからといって、逆にオープンに書くのもなんだか、本人は意識していないのかもしれないが衒いが見え隠れしてしまって「うわぁ、やってんなぁ」という感想をストレートに投げつけられたりもする。こんなサイトに日記だとか称して訳分からん文を書いている私が言えることでは決して無いが。
私の言いたいことは、そういうことなんですよ。つまりね。日記って思ったよりもナルチシズム溢れる行為で、ある程度の自己愛がないと逆に精神的に疲れるっていう、メンタル的にかなり難しい事だったりすると思うんですよ。だって、冷静に考えたら誰にも見せないくせに自分の身にあったこととか感じたこと綴ってるの訳分からなくないですか?こんなん書いておいて、家族や友人に「中身は見ずに燃やしてくれ」とか言われても「は?」って感じになりませんか?ほななんで書いたんやこれ。
日記を書くという行為って、やっぱ書いてて「きっつ」と思うこととか既に山ほどあるし、続く気もあまりしていないですが、それでもまだ書こうと少しでも思えているのは、心のどっかに掃除してない風呂場のカビぐらいに根の張った自己承認欲求がいて、自分の感情に同調する誰かがいて欲しいっていうある種のメンタル保険、その究極形みたいな気がします。大して書いたこともねえ若輩の学生風情がなんか抜かしてますがね。
回りくどくなってしまったが、つまり何が言いたいのかと言うと、「noteで日記を書くのはいいが、強豪の競合がおおくてミスったかもしれないのでここらで日記を書くという行為は結構難しいということを伝えることでなんとなくすごい人っぽく見せたいなあ……。」ってことです。
いやぁ、noteっていう素晴らしいサイトに出会えて私は幸福極まりないなあ!とても楽しくこれからの人生を明るく恒星の如く照らし続けてくれそうだなあ!
嗚呼!生きながらにして日記で一山あててぇー!
結局なんだったんだこれは。夜中って怖い。
では。
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