Coupe du Japon MTB 2021 朽木 観戦記 その3
XCを撮る。
実はスポーツを撮るに際して、自転車競技って特殊なのです。たとえば野球。ピッチャーの表情をスマホ(標準で20-30mmくらい)で撮れますか。本気で顔を撮ろうと思ったら400mmとか600mmとかいうレンズが必要になる世界。サッカー、バスケ。。。思い返してみてください。選手に触れられそうな位置にまで近づいて撮れる競技ってそんなに多くないのです。
自転車競技、特にXCは競技者との距離が近いうえに、スピードもあるし、近くからも自然を背景に遠くからも撮れるスポーツ。それって、比較的安い機材でも迫力のある絵が撮れるということなのですよ。
はじめて見ませんか。カメラ。www
Women Elite / Men Advance
女子との組合せはMastersの方が個人的には好きです。女子視点で言うとAdvanceの方が出走者が少ないという点で望ましいのでしょうが、マスターズの方がメンツが固定されているので、今回は〇〇さんまで喰われたという見方がデキるのでwww。
Men Advance
展望でスタートリストのど真ん中に居る人を見逃してました。森下尚仁。前回、菖蒲谷Challengeでぶっちぎりの勝利を飾った人です。
が、見つけていても候補に挙げていたかは微妙。なぜかって?コミッセールサインの入った書類を疑いもなく信じてしまっていたからですよ。
菖蒲谷のリザルトのスピード12.9km/h。これだと菖蒲谷Advance 3位相当。マスターズで14位相当。エリート同一周回完走のレベル(菖蒲谷では青木誠の15.7km/h)でないと1発昇格は無理と思ったわけですよ。
でも、朽木の〇〇な走りを見て思う。12.9km/hは嘘だ!!!
見返してみると、Challegeのレース距離 7.8km とレース時間 28:13.429。7.8kmを30分(0.5時間)以内で走っているのだから7.8の2倍、15.6km/h以下であるはずがない!!!ほんぎゃゃゃゃゃ。 から詳細計算すると16.6km/hでした。
これはエリートの11位マツケン松田賢太郎に相当するスピード。菖蒲谷でAdvance"独走優勝"の折橋孝治が15.6km/h(これもリザルト違ってたww)。つまり、森下尚仁は菖蒲谷でAdvanceを走っていても後続を3分離しての独走勝利だったわけです。彼、速かったけどそんなものだったのかぁと書面の数字を疑わずに信じてしまったのが敗因ですね(ん?……何に負けたんだっけ?)。
前置きは長くなりましたが、
森下尚仁独走優勝。開幕Challengeから2戦でElite昇格、おめでとうございます。この写真、5周レースのまだ2周目。向こうの登っている選手が2番手。半端ない独走です。走っている選手から、「アレ何者ですか?」「 アレAdvanceじゃないでしょ」と疑問、愚痴が聞こえるほどでした。次戦が楽しみです。
さて、久々登場の小林勇輝はどうだったのか。展望通り、予定外の1人がいなければ優勝の2番手でレースを進行。
やはり強いね。だったのだけど、後半失速(相対的に……今回からwakitaさんラップタイムを残してくれなくなったのでその辺の考察がデキません<訂正>読者指摘・仕様が変わり別のところに残ってました。ただ、選手毎表示なので選手間の比較がやりにくくなってしまった、に訂正しますね)してしまい、ポジションを1つ落としてゴール。昇格デキずでした。まだ、本格的な復帰というのではないとのことだけど、この悔しさをきっかけに胸に熱いものがこみ上げてくることを期待です。
その勇輝を粘って交わしてElite昇格権を得たのがあなたはデキる菊地省吾。年々力をつけてきて、昨年何処かで昇格するかなと思っていたけれど、巡り合わせで特別昇格チャンスを逃し、今シーズンは更にパフォーマンスを上げて堂々Elite20位前後のスピードを披露して2位登壇で昇格。おめでとう。
Women Elite / Masters
矢吹優夏。優勝おめでとう。
みんな「初優勝おめでとう」と言っていたけれど、そして、本人もその場で訂正していたけれど、CJ-U/1 Elite2勝目です。2018妙高秋CJ-1 Eliteで、橋口陽子、佐藤寿美を従えて優勝しているのですよ。翌年2019妙高春CJ-2 Elite、 2019八幡浜U23でも金を獲得しているのでCJでは通算4勝(Elite 3勝)を挙げています。覚えておきましょう。
戦前展望はもちろん川口うらら。優夏は今までうららに勝ってないし、菖蒲谷でも一旦前を走るも後半かわされ敗北。誰もが今回もその展開を予想していたはず。
1周目の頂点からの下りで既に一騎打ち状態。
が、2周目。優夏が前に出てうららが追走する形。菖蒲谷でもうららは渡部春雅や優夏を前に出していたものの、それでも10秒程度。この差(登りなので見た目以上に差が開いていて30秒差)は大きいと感じました。でも、まだ、この時点では再逆転もあるか、この時点では半々の見通しでしたね。
3周目。更に1分差が開いて90秒差。ここで優夏の勝利を確信。
これはBBQのおじさま達が大騒ぎだろうと撮影プランを変更してフィードゾーン移動してみるが、淡々とした空気。こういう時、アスリート側、サポート側はどんな気持ちなんでしょうね。ま、私がその立場ならとても冷静でいられるとは思えませんwww。
最後は4分差。追いかける力を残しながらタイミングを見失ってしまったのか、それとも出し切っての敗北なのか。コミュ障のおじさんはいろいろ考えてしまってこういう時に敗者にかける言葉を知りません。
ラスト下り。はしゃぐおじさま。これはやらせですwww。
3位は橋口陽子。菖蒲谷よりは前との差を詰められたようで、まだまだ進化しますね。
4位。加納尚子。パフォーマンス上がってますね。
5位早瀨久美。せの字が瀬ではなくて瀨なのを知っているのがツウww。
Women Masters
小林真清 優勝。もしかして、私が知らない時代のJシリーズの時代に走られていた方なのかな、というくらい走りがElite。誰か教授くださいww。
2位 青木寿美恵。走りに落ち着きが出てきましたね〜。
Men Elite / Junior
Men Junior
菖蒲谷でフレームを割り柚木伸元との勝負を棒に振った副島達海。今度は伸元のDNSで対決できずになってしまいました。こんな時は、確実に、伸元が焦るような結果を残して勝つことをするだけ。
達海はElite2分差スタートで、上位4人を残してElite35人を抜き去り、スピードではElite2位相当。十分な結果を残したと言えるでしょう。次の富士見で伸元と相まみえるのか。今年のJuniorはこの二人が熱すぎる。
2位は楠皓雅。Junior一年目。同年の伸元が飛び抜けているだけで、彼も既にエリート上位を狙う位置をキープ。年相応に身体を作っていけば、年々パフォーマンスを上げていくはず。
3位落合康生。こちらもJunior一年生。エリート残留ラインは軽く突破しているので、Junior卒業までにもうワンランクパフォーマンスを上げていきたいですね。
4位 長見真左哉 前年デビューしたもののなかなかレースを走れず、今年が本当の意味でのデビューシーズン。全体的にテクニカルでガツンと登る菖蒲谷、延々登って度胸1発下る朽木。経験を上手く積み重ねられれば扉が開く。
5位 塚越一生 2周目、一気にペースダウン。フラットタイヤか、ガレた登りにやられたかな。
Men Elite
前戦、菖蒲谷で飛び抜けた5人が全員居ない。朽木は強いイメージのある公平、義貴も今年は居ない。
だからこそここで表彰台に登るチャンスを逃さず手に入れるのは誰か。
前半の下りはPAX宮津旭、スペシャ松本一成、立命館エンジジャージ高本亮太のパックで降りてくる。鈴木来人、小森亮平、久保一真、積田連、松田賢太郎、中島渉、竹之内悠、佐藤誠示、山口創平、詫間啓耀、青木誠、黒沢大介、松本駿。いつもと違うのは、小森亮平と積田連の位置取り。
特に、CXでは安定した成績を残すようになってきた連。XCでなかなかCXのような好成績を残せないのが歯がゆいに違いなく、やっと来たか、と思わせます。
2周目。エンジジャージの亮太が脱落して、旭と一成の二人。ポジションを入れ替えながらバチバチやり合い後続を引き離します。
亮太の後では、いつもと違う位置取りと言った亮平と連がいなくなり、2002年生の来人と2000年生の一真が二人でバチバチ。その後に最強一般人誠示がつき、2002年生の渉(あゆみと読む)がその後から追う展開。
渉としては、同年の一成、亮太、来人におくれを取りたくないところ。
3周目。一成がちぎれます。
4周目。亮太がガクッとペースを落として後退。そしてなんと誠示が、来人と一真を抜いて3位にポジションをあげてきます。wakitaさんがラップタイムを残してくれなくなったので、誠示がペースをグッと上げたのか、それとも若い二人がペースを落としてしまったのか分からないけれど、誠示の後半の強さは見ていてホント面白いのです。
このちょうどレース中間時点で、旭、一成、誠示、一真、来人、亮太、悠、渉、賢太郎、創平、タクマの順。タクマの後にはJunior達海が来ています。すでに80%カットは発動されていて、同一周回はどこまで減るのかにも興味は移っていましたね。
コースの途中2本の木が並ぶところで、いつもは執務しているラリエさんに遭遇。ご友人に選手の名前を教えて居たので、一緒になって選手フルネームで応援www。その時、「オオハシマサル」「へぇ、スグルだと思ってた」の大橋優。この時点で15位(最後は14位)。ん、いつもよりかなり上位に来てませんか?でしたね。
たぶん7周目。2位の一成の姿が見えない、と思ったらフィードでサポート受けていました(写真奥)。フラットタイヤでしょう。これで誠示が2位、日大ピンクの一真が3位。メットとグローブもコーディネイトなのだろうか。ちなみに右の彼は久保家専属カメラマン。
慌ただしい声が聞こえたと思ったら、一成と同じところで同じジャージがフィードで止まってる。メカはCXチャンプ兼XCアジアチャンプのおねいさま。此処で定点で撮っていたらたくさん撮れた光景なのだと思うのですが、たまたま親子で撮れたのは偶然ですかね。
ラストはいつもの近接撮影でシャッター音で祝福。(聞こえていないと思うがwww)旭、優勝、おめでとう。
2位は誠示。チャンスは必ずものにする。すごいです。巨匠もお疲れ様です。
3位一真。CJ-1 XCO エリートでの初表彰台かな。おめでとう。次はProrideの先輩たちを相手にカマしてやりましょう。
同一周回完走全員あっぷ。
前日XCC2位、そして、XCO4位。菖蒲谷の五人がそのまま上位に収まってもトップ10。鈴木ライト。名前の割りにネームバリューは軽くなくなってしまったね。
渉は5位。ライトには前を取られたけれど、一成と亮太のElite一年生四人の中では二人目の位置でフィニッシュ。大きなトラブルなくまとめて、昨年の雪辱ははたせたかな。
6位。マツケンこと松田賢太郎。もうアレは誰と言わせないぞ。サイクロンジャージのエースはマツケンマツケンマツケン。さんばい言わせていただきました。
7位、NESTO詫間啓耀。自分で作って自分で走る。マスターズ、女子エリートは制した。あとは、男子エリート。あとたった6個上に上がれば良いだけです。
8位、後光の差す山口創平ww。そのキャラのおかげで、みんなに応援され、心配される創平。みんなの思う順位は此処じゃない。もがいて、もがき倒せ。
完走ラストは9位、松本一成。此処朽木のレースで何度目のフラットタイヤか。相性なのかな。今後大事な一戦をフラットタイヤで失うことのないように、何が確率を減らすのか究明出来るといいね。
帰りは、行きと違って燃費走行。行きは16.8km/l 帰りは22.4km/lでした。関東エリアに入ると帰ってきた感で睡魔がどかっとやってくる。抗うことはしません。帰り着くまでが遠足だから。
ご精読ありがとうございました。^^