Coupe du Japon MTB 2023 菖蒲谷 観戦記 その2
DAY 2
今回の忘れ物、HDDとマウス。やっちまいました。SDカードからHDDに移し、そこから『写真』アプリに読み込んで、あげる写真にサクサクとマウスを操ってタグを付けて、タグでまとめてFBにあげるのですが、何時もの事ですが、情けない気持ちと一緒に頭が呆けてしまいますね。
256のSDカードをHDD代わりにして、指先駆使してなんとかDAY 1分をアップしましたが、なれない作業故にその日の内にはあげられませんでした。あああ。
そんなこんなで睡眠時間を確保するために、いつもよりちょっと入場時間を遅らせました。
XCO 男子ユース 9:30-
1位 野嵜然新
2位 松山海司
3位 中仙道侑毅
全日本チャンプの松山海司がホームコースである菖蒲谷に並み居る強敵を迎えての凱旋レース。前日からライバル達に煽られて緊張にガチガチになる姿がたのもしい。長いようで短い人生、体調崩すほどの緊張なんてなかなか経験することではないので、緊張を楽しめるようになると良いと思いますよ。
DAY 2 1レース目のプランは、ジェットコースターの登り返しからゴールまでのセクションを逆行撮り。新設セクション張り付きも考えたのですが、トップのスピードが速いクラスでの尾根道でのアクシデントが怖くて断念。ユースは最終セクション、女子はジェットコースター、最後のエリートはジェットコースターからの北壁まわりとして、コース全部を回ることにしました。
スタートループトップで戻ってきたのは今シーズンから弱ペダジャージに身を包む野嵜然新。レース前のに降りかかるプレッシャーを全部海司に預けられたことで、攻めの走りと心が上手く噛み合った模様。
スタートで一気に勝負を決めに行った然新に食らいついたのは全日本ジャージの海司。赤ヘル赤グローブ赤ソックス。白赤ジャージとの相性、いいね! 逃げる然新を突っつくところまではいけなかったけれど、ペース的にはTop 5宮津旭や絶対王者山本幸平とほぼ同等の12分台のタイムを安定してたたき出しています。Next 5に名を連ねる先輩たちよりも速いってことです。若いって素晴らしいです。
然新と海司に続いたのは、昨年はなかなか前に出てこられなかった中仙道侑毅。カメラを見つけると派手な走りを魅せてくれるのにチャリに乗っていないと超々シャイな彼がやっと表彰台に乗りました。海外にも眼を向ける垣原弘明、昨年菖蒲谷勝者の松井颯良を次々と交わして最終周は13分で締めくくっています。開眼しましたかね^^
XCO 男子アドバンス 11:00-
1位 楠皓雅
2位 菊地壮太郎
3位 橋本将吾
100名を超えるエリートが降りてきて、今のレベルでのエリートへの道がほぼほぼ閉ざされる来シーズン。なんとしても今年上がってエリートで走ったという肩書きを手に入れましょう。
砂利道系のスタートだと2大会に1回は起こるイメージの落車。今大会はエリートでも発生しました。そういうリスクもあってのスタンディングスタート形態。号砲の後、一つの集団として塊が目の前を過ぎていく迫力はこの競技の一つの見せ場でもあります。が、集団の中での落車はやはり見ている方としても怖いです。
最近のスタートでの落車はコース上で収まるものが多いですが、以前、私は木島平J2のスタートの落車に巻き込まれたことがあります。勿論選手ではなく観客ですよ(笑)。一瞬でした。弾かれた自転車が突っ込んできて足をかっさらわれて受け身などを考える前に腰から落ちました。頭から落ちなくて良かったな、というのが無事で生還した後の感想です。なので、私はたぶん他のカメラマンより50cmほど後ろに下がっていると思います(笑)。みなさんもリスクを考えて観戦しましょうね。
高校のジャージから立命館大学のジャージに着替えた楠皓雅。参戦数が少なかった昨シーズン、ジュニアで5位以内のランクを確保できず、エリートで走る実力がありながら直行できずにアドバンスからの参加となりました。ぶっちぎりのトップはさもありなんです。次レースから同大学の先輩になる高本亮太とのチーム内抗争が始まる予感ですね。
エリート昇格を掛けた菊地壮太郎と橋本将吾の争いは、最初の落車に巻き込まれて大幅に遅れたピンクの壮太郎が、最後の最後はなんとか将吾の前でフィニッシュして(展望の予測通り)昇格権を手に入れることになりました。将吾は次で上がりまょう。
※女子と混走のクラスのトップは正直言ってごめんなさいです。「隊列が長くなる」女子のトップを狙って動くので、アドバンスは基本的に移動中の出会い頭になります。
XCO 女子エリート/ジュニア/ユース/マスターズ 11:02-
エリート1位 川口うらら 2位 平田千枝 3位 竹村舞葉
ジュニア 1位 北都留千羽
ユース 1位 有松鈴々菜 2位 日吉彩華 3位 綱島凛々音
マスターズ 1位 小林真清 2位 三山由紀 3位 佐復亜都奈
展望にも書きましたが、うららのカッコ良いのを撮る、と宣言して自分にプレッシャー掛けました。が、完敗です。ジェットコースターのあそこが良いと思って撮りに行ったのですが、思っていたのと違う光が差していました。予備で考えていたポイントでも、到着直後に来てしまってイメトレ出来ず。さらには単色ジャージに嫌われピントが合わず……。言い訳です。
次頑張ります。
川口うららが出て、小林あか里が出なければ争う人無しのエリート。うららが勝つことは揺るぎないこと。なので、興味はジュニア・ユースの元気娘たちがうららにどう挑むかということになります。
そのエリートうららに果敢に挑んだのがユース日吉彩華。スタートループはついてくるかなと思っていましたが、1周目のポイント(ジェットコースター入り口)でもまだ同じ絵に映る距離、2周目のポイント(上の池の登り口)ではうららの前に出ていました。ラップを見ると2周目に彩華が仕掛けているのが分かります。
例年のうららのペースはマスターズの地球人トップくらいなので、それからするとペースは遅く本調子ではなかったのだと思いますが、うららが同時走の女子をレース終盤に向かう段階で前に出しているという状態に正直驚きでした。最終周で見たポイント(北壁後の新設バウム)では、うららが再び前に出ており、最後は彩華がなんらかのトラブルでガクンとペースを落としたそうですが、久々に時代の移り変わりを垣間見た様な気がしました。
全体3位の位置で走ったのはユース有松鈴々菜。テクニカルな菖蒲谷をしっかり攻めて進化を見せています。アイウエアを付けないので、目を撮ることを意識していたりします。
ただ、紫外線が目を痛める、虫、石、木の枝等が目に入る防止のため、クリアの紫外線カットのものもあるので装着して違和感の無いアイウエアは検討した方が良いかもですね。目が綺麗なだけに心配。
全体4位は北都留千羽。雰囲気妹?の鈴々菜に比べるとアップダウンの激しいテクニカルコースを攻略し切れていない感のある千羽。相性、得意不得意はあるので、得意な領域で負けないようにしましょう。
全体5位、Elite一人、ジュニア一人、ユースの三人目は綱島凛々音。軽い身体故にバイクの重さに振り回されるシーンも見られますが、それを意に介さずに果敢に攻めていく姿がかっこいい。
全体6位 エリート2位の平田千枝。同じホテルだった(深い意味はないです(笑))のですが、ジャージ姿でないととてもこんなテクニカルなコースを攻めて走る女性とは思えないご婦人でした。しっかり同一周回完走です。
全体7位 エリート3位は竹村舞葉。笑顔がトレードマークの彼女は、途中エリート2位を走るも千枝に前を譲り3位。このコースでうらら相手に同一周回完走はすばらしいですね。走っている最中は笑顔でなくても良いですよ(笑)
全日本白赤ジャージはやっぱカッコ良い。マスターズ覇者小林真清は安定のマスターズ優勝。
XCO ジュニア 13:00-
1位 高橋翔 2位 遠藤紘介 3位 内野友太
エリート/ジュニアは今までとは違いジュニア先行の混走になりました。ジュニア5人というのもあるので、競技の公正性から言うとありですね。ただ、全員撮りの立場からすると四分差はきついと言わざるを得ませんでした。
12-3分程度で回るコース、スタートループで言うと7分で回ってくるコースで、鼻から四分差を付けられてしまうわけです。エリートのスタート撮ってジェットコースターの最終下りに行ったら、翔がゴール地点に戻ってきてました。その後、エリートのトップの展開を中心にすると、ジュニアのトップはなかなか捕まりません。プラン考えなきゃですね。
このレースの1週間後、今シーズンのチーム活動立ち上げイベントを行った若きプレイングマネジャー高橋翔。一般人の考えの右斜め上を行く行動力はどこから来るんで しょう ね。彼の視線はロスを向いているのか、それとももっともっと右斜め上を向いているのか。レースの結果以外にも期待させる男で しょう。昨シーズンの海外遠征仲間を寄せ付けずの完勝でした。
ユースから上がってきた内野友太は3位登壇。江越柾也が2周目まで力強い走りを魅せていたのが印象的でした。
XCO 男子エリート/ジュニア 13:04-/13:00-
1位 北林力 2位 竹内遼 3位 沢田時
XCCで調子よさそうなところを見せた北林力に対して、竹内遼、宮津旭、沢田時、そして山本幸平がどう動くか。でしたが、まずブリツェン赤のトキがトップで戻ってきます。写真の通り僅差で2位リッキー、3位お遼の順でまだまだ様子見です。
宮津旭でTop 5の4人。その後ろに松本一成、村上功太郎のNext 5勢、絶対王者山本幸平、スタート番長(この時はそう思ってました)松田賢太郎が続きます。
1周目の上の池のところでは既にトキが遅れ、リッキーとお遼のパック。旭が3位に上がりトキとパックになってました。果敢に攻めていた功太郎が遅れ、来人と誠示がポジションをあげてきていました。
実は、ジュニアのループを撮れなかったことで、パニクってしまいました。当初はジェットコースターでジュニア撮ってエリート撮って、エリート撮り終わったら、間に合う人だけ最後のジャンプを撮って、その後ジェットコースターを逆行で撮りに行くのを予定してました。最初のジュニア撮ってがダメでうわっとなってしまたのです。
ジュニアトップの翔を捕まえるのであれば「予定通り」が正解だったのに、パニクってなぜか上の池を目指してしまいました。しかも、写真のように翔を捕まえられないどころか、エリートのトップが出会い頭撮りになってしまいます。ふぅ。うららをうまく撮れなかったという敗北感を引きずっていたのだと思います。こういう時、なにパニクってんだか、と情けなくなりますが、時間は巻き戻らないので深呼吸、深呼吸です。
本来3周目か4周目でくるはずだった北壁後のバンク。そこを菖蒲師小野さんと一緒に観戦。バンク角深く超絶スピード感をカマして歓声を誘ったのが、山口創平。上まで使わずコンパクトに小さく低く速く、は他のライダーと一線を画す走りでした。
その1の表紙を飾った田村竜樹は、更にスピード感高く上まで使って走ってました。個人的に左肘の下から顔が見える絵が好きで、スピード感たっぷりのバンクを見るとそれが撮りたくなりますねぇ。今回の一番のお気に入りなのです。
北壁でリッキーとお遼のパックは変わらず、リッキーが溜めているのか、お遼が泳がせて機会をうかがっているのかはまだ分からず。XCCの結果からリッキー寄りの空気感。トキがずるずる落ちるかと思いきや踏ん張って旭の前を取り返していました。
登りで空気感が違うのは萬屋和也。他の人が苦しそうに踏み込んでいくところを、斜度が違うかと思うくらいにスムーズに足を回して登っていきます。重力場の方向を変える技を持っているのかもしれません。
当初の予定ではこっちに来ずに、コースを外れてスタート地点に戻っていきがてらうまく行けば壁上りを撮ろうかと思っていたのですが、残り周回数が多いので菖蒲園を回るルートで戻ります。
残り2.5周回で、リッキーお遼はパックのまま、トキがペースを取り戻して単独3位、旭が続き、Next 5勢で頑張っていた一成がペースを落とし、幸平が5位に上がっています。そして、スタート番長かと思いきやチーム名読み方教えてマツケン賢太郎がじわりと6位にあげてきていました。
残り1.5周回で、リッキーがお遼を引き離していました。ここで勝ち決定の空気。上位はこのままゴールとなりました。
幸平は復帰後Top5に次ぐ位置をキープ。Nextは翔待ちなのか、功太郎、一成、来人、亮太、尚仁がTop 5をかき回すのか。翔待ちというのであれば、往年ほどには追い込めないかもしれませんが、全日本で幸平のTop 5にカツを入れる走りを見たいなと思う次第です。
笑顔笑顔笑顔で表彰台のリッキー。なんか久しぶりでした。かっちょいい男がうれしそうに笑う姿はホントぐっときますね。
今年はパリ五輪枠獲得の年。そして、アジア選手権で勝ち、枠を獲れば、その人がそのままパリに行くことが決まります。半年後のアジア選手権でもこの笑顔が見たいゾ。
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