Coupe du Japon MTB 2022 菖蒲谷 観戦記 その3
菖蒲谷に行ってみんなの語ることに耳を傾けていていつも以上に耳に引っかかったのが、ワールドカップ。行く人案外たくさんいる。朽木に主要な面々がちらほらいないのはその所為でした。
これをこの場で初めて知って、まとめてテザリングする人もいないし、私も出来てないんだなって、ずしんと感じました。メジャーな競技ならするでしょ。黙ってても誰かが。
ワイヤードなどの情報媒体の役目? いや、彼らは需要と供給のバランスで配信する営利団体。需要のはかれない情報をばらまくそんな義理はないと思われます。
だとしたら誰の役目なのでしょうね。マイナーすぎるマウンテンバイク競技の普及を図るために、世間に無駄かも知れない情報を公平公正な立場で非営利にせっせと垂れ流しにして、引っかかった獲物の目を引き続ける役目を背負うのは誰が適切なんでしょう。
JCFと一定の距離を置いて、様々な選考の選ぶ側に直接絡まず、かといって対立的な位置づけでもない情報発信の非営利団体というのが理想ですかね。少ない労力で(←此処大事)最大限の効果を発揮する方法をみんなで模索しませうか。
第四レース 女子エリート/男子マスターズ
混走クラスで、後発の女子エリートがメインでマスターズはおまけ扱いと心に決めて撮るクラス。女子が好き……そりゃ男ですから……というのではなく、そう考えて撮らないと後発側のトップは捕まえられないんです。全員撮りにとってこれは苦行の領域です。ホント。
なので、マスターズトップに合わせて動くと言うより、女子トップに合わせてプランを組みます。今回は新設セクションをメインで撮ると決めていたので、スタート→ゴール横(Loop)→新設セクションまで出会い頭(Lap 1)→新設激登り(Lap 2)→新設激落ち(Lap 3)→新設キャンバ登り(Last Lap)→ゴール
最大の被害者は岡本紘幸ですね。ごめんなさい。
男子マスターズ
総合 1位 岡本紘幸(30) 2位 吉元健太郎(40) 3位 水谷佑太(30)
30-39 1位 岡本紘幸<1> 2位 水谷佑太<3> 3位 岩藤司朗<25>
うららのオヤジ狩りから1人逃げ切れたのは岡本。当然優勝です。トップで来る人は練習無しの1発目。しかも、マスターズは女子エリート優先の被害も被ってしまい、その洗礼で質が1段落ちる絵ばかりになって申し訳ないです。
上の写真、付け替えて2周目にして既に曇ってます。この1枚で気づきました。出来るだけズームはやめるようにしていても、あの湿気と気温ではこうなってしまうのです。次レースの苦行がこの時点で決定しました。
40-49 1位 吉元健太郎<2> 2位 小林義典<5> 3位 山田敬士朗<9>
50-59 1位 酒居良和<4> 2位 大橋尚哉<6> 3位 澤田泰征<8>
60- 1位 有持真人<7> 2位 増田謙一<14> 3位 橋本寛二<21>
マスターズの面白いところは3位の総合順位でも分かります。50の8位が一番上です。必ずしも若いが速いではないということ。30はまだエリートで頑張るトップ選手も多いですが、40は生涯現役の選手達がエリートから移ってくる年代になります。だとすると40が上位独占になりそうなものですが、実は50が熱いんです。私がマウンテンバイクレースが生涯競技だなと思う所以です。
結果を見るに、吉元が相対的にパフォーマンスをあげてますね。50→60有持真人、40→50大橋尚哉の年代をあげた……あがってしまった2人も順当にポジションゲット。60-は2018(50), 2021(60), 2020(60)と全日本チャンプが並びました。奥村憲央の巻き返しに期待です。
女子エリート
1位 川口うらら 2位 矢吹優夏 3位 小林あか里
ロードで勝ちまくっている流れをそのまま繋いで、うららが高強度なこのコースでも危なげなく勝利。アジア大会への切符を手にしました。おめでとう。ワールドカップU23でトップテンを獲ってくると語ったのが現実的な目標と感じられる走りでした。
そして、なによりも進化していたのが、べしゃり。あの、表彰台の上で狼狽え口ごもっていたうららが、なんとすらすらと自分の思いを語っているではないですか。しかもそれほど型通りでない言葉で、もうそれ答えたじゃん?的なMCの振りにもしっかり対応していました。これが今世紀最大の驚きです。マジ感動で涙でました。
優夏も確実に速さを上げてきていて、このテクニカルなコースに怯んで顔が引きつっていた2年前の姿はもうなくなり、コースから転げ落ちたことを笑顔で語っていました。マスターズのオヤジ狩りの位置関係からしてすでに往年の女子トップの位置で走っています。岡本1人を残してオヤジを刈り尽くしたうららの方の進化がやばかったというイメージ。相対関係の勝負になるレースの巡り合わせですね。
あか里はコース上でいろいろ合った模様。他の選手同様チェーン落ちなどのメカトラにも苦しめられて最後は走ってのゴールでした。次戦では満足のいく走りをしたゴールが見たいですね。
最終レース、第五レースは男子エリート/ジュニア
このクラスもエリートとジュニアの時間差同時レース。でも女子エリート/マスターズと違うのは、レース先頭が優先になる事。ジュニアはごめんなさいになります。
プランは女子の4周プランにプラスして菖蒲園まわりと北壁の2カ所。新設セクションを撮ると決めたら、ジェットコースターは無理。このコースは今年だけというのではないので、新設セクションにこだわることに未練は無しです。すでに前レースでCanonのレンズは曇っているので、Sonyについている70-200mmで撮れるところをメインに考えて行きます。
男子ジュニア
1位 高橋翔 2位 柚木伸元 3位 遠藤紘介
予想を覆す圧倒的な走りで翔が伸元を下しました。翔よ、エリートと2分差で出て、追い上げに疲れて3周目くらいでポジションを落ち着けるはずのこちらの予想を裏切って、最終周までエリート相手にポジションをあげ続けるのは尋常ではないです。4周目、鈴木来人の後ろは佐藤誠示まで少し間が開いていて、来人が行ったあと、次のポイントまで移動を始めた私の横をかっ飛んでいく黒い影。周回遅れが紛れていたかと思えば翔でした(一応後ろ姿は捉えましたが、皆様にご覧に入れられるモノではございませぬ)。前周誠示の後を走っていたはずのあなたが1分以上前を走っていた来人の直後に来るなんて想像できるはずがないで しょう よ。
結果を見たら3位と安里とほぼ同ペース。彼が見ているのは日本ではなく世界なのかな、と思う走りでございました。はい。4周目撮れなかった しょう もない言い訳です。ごめんなさい。
男子エリート
1位 竹内遼 2位 沢田時 3位 平林安里
お遼。優勝&アジア大会の切符ゲットおめでとう。曇りと泥汚れでぐだくだですが、上の写真は個人的な思い入れです。思い返せばこの日声を掛け合えたのはこのシーンだけ。もともとJ2木島平でエキパトップ選手の彼の方から声をかけられてマウンテンバイクレース会場での居場所が出来たと思わせてもらった経緯のある超恩人。一言でハートを鷲掴みにする人たらしとも言えますが(笑)、大事な大事なレース中でもまわりに気を配れるトップ選手にはホント頭が下がります。
まだこの走りに満足していないとのことなので、世界を相手にどこまで駆け上がるか楽しみです。
2位はトキ。二連続アジア大会の出場を逃し、このジャージでトップ獲らないと恥ずかしい、という言葉に日本のエースとしての意地を感じました。5周目に1周目より1分近くはやいベストラップが出ているので、このレースにマウンテンバイクレース用の身体のピークをあててこれなかったのかもしれません。
スキーがんがん滑って、XCCでも4位に入って、パフォーマンス全開かと思いきや、お医者さんには許可もらっていないとのたまう3位の安里。お医者さんにばれたらやばいって語る時点であなたがやばいと思います。同じ怪我をしたので分かる(私は手術してない)のですが、背骨の圧迫骨折は背骨横の体幹を支える筋肉も損傷しているので急な入力に対する身体の反応がなかなか元の感覚に戻らないのです。ましてや、急な入力しかないレースの世界。この世界で極める人は常人の物差しで測ってはいけないのでしょう。
トピック
小声での予想トップだった北林力はループをトップで帰ってきたようですが、その後とらぶる?でDNF。中国に行く渡航券を手に入れることは叶いませんでした。私がトップ予想したばかりにプレッシャーで……なんとことはないと思いますが、他に理由が見つからなければそうして精算してしまいましょう。
目を引いたのはリッキーの弟、北林仁。JinではなくGeneです。ここ、ツウのポイント。ユース、ジュニア時代はトップ選手の次のイメージでしたが、ここに来て完走圏内の走り(他のコースなら完走確実)を見せてきました。-1 Lapの10位。これで押しも押されぬトップ選手の仲間入りです。粘り強い走りは変わらず全体にパフォーマンスが上がっています。コース脇ではちょっとうるうる状態でした。どこまでパフォーマンスを上げていくか楽しみです。
そして、トップグループで存在感があがっていたのは鈴木来人。完走6位。お遼のチームメイトとしてUCIチームFUKAYA RACINGの一翼を担う若者です。シクロの日本代表という肩書きを持って前橋のXCEにのりこんできたんだよなぁ……たしか3年前。最初どんと行ってずるずる落ちてくる流れ(若いうちは必要だと私は思ってます)ではあるし、まだ全体的なレースペースでトップ選手と差があるモノの、お遼のチームメイトとして手解きを受ければパフォーマンスアップ間違いなしでしょう。
ってな感じで、レース結果以外にも3人ずつくらい紹介していきます。
レース後の表彰はレンズが曇っているので↘↘↘な気分で望みます。今年は必要なレースはMTB-Leagueさんにも写真を融通することになりそうなので、レースが終わったら表彰台撮らずに撤収ということはなくなります(笑)
菖蒲谷の希有なところは会場に電波が飛んでいないこと。スキー場などのように電波がないと客が来ないという場所ではないので仕方ないのですが、朝1で思いあまって会場に入ってしまうと、現着情報をFBにあげられなくなってしまいます。故に、現地ですぐにFBにアップも無理。なので、表彰台撮ったらそそくさと撤収。最初のSA約束のお土産を買い、釣果を確認します。
😭
カメラ本体の液晶では確認できないレンズの曇り、レンズの汚れ、シャッタースピード不足によるブレ、マニュアル設定からオート設定への戻し忘れがいつも以上に多く感じ、テンションだだ下がりでした。
今帰宅して落ち着いて比較すると、以前の雨レースよりはちゃんと撮れていて、雨に対するスキルの向上はみられてます。経験はちゃんと積み上がってました。ほっ。ただ、その時は落ち込むしかないので、その後の運転は憂鬱でした。はい。
結局、仮眠と運転と睡眠を繰り返しつつ、家にたどり着いたのは朝5時。予定では仮眠計2時間のAM3:00着でした。これだと現地であげてから帰ってきた方が良かったカモです。朽木は考えます。
高速¥10,290 ガソリン 40リットル ¥6,300。経費(食費、飲料費除く)計¥38,500でした。車移動だと人数割りできるので、予定が合う人が居たら同行するのも……そりゃないか(笑)。
とはいえ、一応募集しておきましょう。運転してくれたりするとその間に画像選択してFBにあげられたりしてしまうとか、出来ることいっぱい広がるんですよね〜。報酬は、ただでマウンテンバイクレースが見られる(笑)ってだけですが。
さて、朽木です。もう明日です。
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