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小川町の魅力は、制作意欲が湧いてくる自然豊かな環境《おがわのひとインタビュー》

こんにちは!スモリバ編集部です。

埼玉県小川町の魅力的で個性豊かな「人」にフォーカスしたインタビュー記事【おがわのひと】。今回のおがわのひとは、赤塚派江戸蒔絵師次期11代、三田村さんです。

※こちらは2021年4月の記事になります。

三田村雨龍(Mitamura Uryu)さん
赤塚派江戸蒔絵師次期 11代

小川町に赤塚派江戸蒔絵師10代・三田村有純と共にアトリエを構えて10年目


東京で生まれ育ち、高校時代には1年間休学をして時絵師である父と一緒にヨーロッパ1カ国をまわったこともありました。その後、岩手や富山で修行をし、2011年から小川町で本格的に生活をスタートさせました。アトリエの場所として小川町を選んだ理由は、都内に通える距離であること、自然や水、町並みに魅力を感じたためです。また、出逢った物件が、ダンスフロアーのある広い家でアトリエに向いていたのも運命的でしたね。周りに山があり四季を感じられる自然豊かな環境は制作意欲が湧いてきます。川辺の散歩も、息抜きにぴったりです。小川町は有機野菜や水が美味しく、地盤が固く災害に強い町ということで、食べて安心、暮らして安心な町だと感じています。

活動の根幹にあるのは「漆を知ってもらいたい」という思い


今でこそ漆は生活様式から離れてしまっていますが、漆はお椀やお箸に使われているものです。1年に1度埼玉大学の国際交流授業の一環で漆の著作りの講義を行っていますが、漆を知ってもらう1つの入り口として、お箸は身近で良いなと思います。また、有名な阿修羅像も粘土、薬、木で型を作って和紙や布を漆で貼る「乾漆(かんしつ)」という技法が使われています。以前「SWING CUP」という、和紙の原料である楮を固めて作った漆器を作りました。乾漆より少し強度は落ちますが、軽くて丈夫な器です。これは地域との関わりをテーマに作った作品で、小川町の和紙を使用しています。他にも木彫りに小川町の木を使用することもあります。小川町との繋がりも大切にしながら、今後も漆に興味を持ってもらえる人が増えるよう、漆と触れ合う機会を作っていければと思いますね。

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