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魅力ある力士の引退。豊響さんお疲れ様でした。

豊響さんが引退されました。

本当にお疲れ様でした。


豊響さんと言えば「ぶちかまし」

その一言に尽きるでしょう。


立ち合い一気に押し切るか

躱(かわ)されて負けるか。


この2択。

ほぼ2択。


ぶちかまして豪快に勝つか。

躱されて豪快に頭から落ちるか・・・・

即相撲のイメージが出来るという特徴をもつ力士が

引退されたことが悲しいですね。


もちろん年齢や怪我もあったし

幕下で勝てなくなっての引退ではありますが

ぶちかましだけはまだ幕内レベルにあったと思います。

押し切られて負けることはほとんどなく

だいたい躱されての負け。

見ている私からしても勝敗は負けていますが、

相撲としては負けている気がしないのです。


本人も数年幕下で戦ってから引退した理由の1つは

そういった「まだいける」という想いがあったのかと想像します。


躱されて負ける・・・

そうわかっていても、力を調整したり、

相手の様子を見ながらの立ち合いなどは皆無。


猪突猛進

全身全霊をかけての突進。

魅力的でした。


私も大学相撲経験者ですからこの気持ちは少しわかります。

たぶんそう教わったのです。

「押せ!押せ!引かれようが、とにかく前へ前へ」と。

相撲の基本である

「押し」

その稽古ではとにかく全力で押すことだけを叩きこまれます。


そして真面目にそれを押し通してきた。

だからそれ以外できないのでしょう。

出来なくてもいい。

その押し1つを磨き続けて、押し一つで幕内まで駆け上がった。

職人のような力士でした。


私は多彩になんでもできる力士を見るのも好きですが

こういった不器用だけど

1つを極める力士も好きなのです。

どうしてこうしないのか・・・・

そう思えるかもしれません。

私もそう思うときもあります。


しかしこの不器用さを

極めることで武器し

そして1本で戦う。


かっこよく見えてしまうのです。



そんな特徴をもって

かっこいい力士がまた1人引退されました。


親方になられたら

不器用だけど

これを極めたら強くなれる!という力士を見つけて

一本筋の通ったかっこいい力士を育ててください。


豊響関お疲れ様でした。



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