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shunsukesatake
伊藤くんAtoE 柚木麻子 読書感想
ドラマ化していたとは知らなかった
伊藤くんという一人の男性に関わる5人の女性の視点の物語
二人、伊藤くんを好きな人がいて、
もう二人は伊藤くんを嫌っていて、
最後の一人は伊藤くんの講師的な立場の人
伊藤くんの性格はあまりよくなくて、好きだという子は雑に扱っていてそんなの見切った方がいいという気持ちになる
嫌っている子は一人はストーカー扱いして、もう一人は親友が伊藤くんを好きだけど、どこがいいんだという目で見ている
ずっと伊藤くんの良さがわからないまま読んでいた
イケメンで実家はお金を持っているらしいが、仕事も出来ないしライターになりたいといいつつ特に作品を完成しているわけではない
女にぐいぐい来られると逃げ腰なのに妙に偉そうでいいところどこ?状態
最後の最後に、伊藤くんが決めた言葉に打ちのめされる
「勝つよりも、世の中にはずっと大事なことがあります。なんだと思います。誰もが見落としています。きっと、あなたには、わからないだろうな」
この決断をした伊藤くんには誰も勝てない
無理だ、あり得ないと言ったところで伊藤くんは変わらない
その変わらなさに負けを自覚することになる
初めて伊藤くんをすごいと思った
最終章まで絶対に読むべき作品