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【時事】お米の話。

 みなさん、お米は好きですか?
 私は大好きで毎日食べていますが、多くの方も日常的にご飯を食べる方が多いと思います。日本はお米の国といっても過言ではないでしょう。それくらい、お米は日本人の主食として身近で大切な食材ですよね。
 私は普段自炊をよくするので、定期的に10Kgのお米を買いに行きます。持ち帰る時は重いですが、当たり前のように食べられる有り難みの重さのようにも感じます。
 みなさんも最近、お米の有り難みを感じたのではないでしょうか。今年の5月ごろから店頭にお米がなかったり、値上がりしたりなど令和の「米騒動」が起こっていることをご存知でしょうか?私も近所のスーパーを確認してみましたが、お米のコーナーは殆ど何も置いてありませんでした。(レトルトもありませんでした)
 今回はこの米騒動について、①なぜこのような事態が起こっているのか②今起きているコメ問題③これからのコメ市場はどうなるのかについて、調べたことと私見をまとめていきたいと思います。

1  米騒動

 新米が出始めてもなお続いている米の高騰や品切れですが、その原因はいくつか挙げられるようです。
 まず一つは、昨年の大雨と猛暑の影響による米の不作だといわれています。農林水産省が発表している令和5年産水稲の作柄に関するデータによれば、新潟や秋田などコメどころを中心に、平年より下回る作況指数となりました。その結果、供給量が減少したようです。
 もうひとつは、外国人観光客による需要の増加だそうです。先日街中を少し歩いてもかなりの外国人が見られました。コロナ禍の自粛期間を終えて、訪日外国人の消費額が大きく増加。その結果として需要が高まったそうです。

 と、言われていますが…
 実際のところ、どうなんでしょうか?私は少し首を傾げます。米の不作と言われているデータですが、指数を見ると大幅に低下しているようでもなさそうですし、他県は増加しているところも多いです。インバウンドという点でも、確かに目に見えて増加していますが、そのうちお米の割合はどのくらいを占めるのでしょうか。あまり強い相関性がないようにも思います。そもそもの話、自粛期間が終わって観光客が増えるという状況は簡単に予想がつく気がします。
 私一個人の捉え方ですが、今回の米騒動は一時期周辺のおもちゃ屋さんなどから姿を消したポケモンカードに似ているような気がします。
これに関してはカードの価値が異常なまでに高まったことによる転売ヤーの買い占めが原因ですが、おそらく必要以上に危機感を抱いた人たちがお米を大量に買い占めたからなのでは?と考えています。
 今年の8月は特にコメの品薄が酷い印象でしたが、8月の初めごろに何度か地震が起きましたね。気象庁が南海トラフ地震臨時情報を発表したこともあって、不安の声が多くあがりました。私も日頃の防災意識を見直さなければと身構えていました。「南海トラフ地震臨時情報」という名前が怖いですよね…。それに過剰に反応した人たちが、お米の買い占めをしたのではないでしょうか?お米だけでなく水も品薄だったような気がします…お米の買い占めが何度も起こると需要が急に高まり、供給が間に合わなくなるのは自然な流れであるように思います。

 また、新型コロナウイルスでの全国的な自粛期間において、外食の需要が減ったことを受け、農林水産省が意図的にコメの生産量を減らしていたという記事を見ました。これに関しては私も一因ではないかと思うところがあります。
 ニュースなどでも度々取り上げられている話題ですが、過度な危機感に煽られずに良識の範囲で買い物をするべきです。

2  コメ不足とコメ問題の現状

 ここでひとつ注意しておきたいのは、農林水産省の会見でも述べられていましたが「米の需給は逼迫するほどの状況ではない」ということです。つまり、世間で騒がれている米騒動というのは、主に消費フェーズの間で起きていることがわかります。とはいえ品薄であることには変わりはなく、値段が高騰しているのも事実です。早く今までの値段でお米を買える日が来て欲しいことを願うばかりです。
 また、この時期になると各地から新米が出荷され始めています。新米も割高なのは否めませんが、回復に向かう見込みとのことで、私も引き続き様子を見ている状況です。
 コメの消費に関しては以上のとおりですが、生産者のほうでは別の問題が起きているようです。それはコメ農家の倒産、廃業の増加。背景は生産コストの上昇と後継・就農者不足。今年の上半期だけでも30件近くが生産現場から消えたようです。これが続くと、直近だけではなく長期的に見ても米の供給量について懸念が生まれそうです。

3  今後のコメ市場

 先ほども少し触れましたが、この一時的なコメ不足に関しては、回復するのも時間の問題と考えて良さそうです。中にはもう既にお米が並んでいるお店もあるようですし、スーパーになくともドラッグストアや農協などには置いてあることも。もう少しの踏ん張りが必要そうです。消費者としては、大量の買い占めは避け、ニュースなどの報道を冷静に捉えるリテラシー的な部分も気をつけたいところです。
 一方で、生産者の減少や後継者不足については、政府からの金銭的な支援など、早いうちから対策を講じるべきだと感じます。
 私たちの大切な主食であるお米が食卓から消えることのないよう、安定した需給に早く戻ることを祈るばかりです。

 最後まで読んでいただきありがとうございました🌾

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