犬島暮らし-生活-
先月末に訪れてとても気に入った犬島。
『犬島くらしの植物園』と連絡をとり、9/20から10/3までの2週間、植物園のボランティアとして島に滞在できることになりました。
お宿の確保がなかなか苦戦したのですが、ご好意で空き家にお邪魔できることに。
現状はきちんと受け入れ体制ができているわけではなく、島外から通いの形になることも多いそうです。今回島に滞在出来たのは結構ラッキーということを付け加えておきます。
【登場人物】
植物園はコンセプトで大きくつのセクションに分かれています。
ガーデニングを基調とした“集う庭”と畑を基調とした“食べられる庭”です。
まずは植物園の園長であり責任者。集う庭の植栽設計や手入れを全て行なっているHさん。
Hさんに連絡を取りボランティアにくることができました。ユニット名は『明るい部屋』です。
4年前に東京から犬島に移住し、現在お一人で植物園のみならず、犬島のアート施設の庭管理も担っているとてもパワフルな方です。
食べられる庭を管理しているのが、鶏の飼育にも力を入れているIさん。
鶏を通した教育や食育、農業での独立を志しており、現在はフリーランスとして植物園の畑の仕事を請負っている方です。
空き家の手配をしてくれたのはIさんです。ありがとうございました。
賑やかな鶏の皆さん。
名古屋コーチン5羽+名古屋コーチンの雛6羽+烏骨鶏9羽(内2羽は名古屋コーチンとのハーフ)。
Hさんの相棒、キモモシロハラインコのトト。可愛い。
島で唯一のカフェである『ウキカフェ』のオーナーのOさん。
釣具や餌を貸していただきました。あと普通に結構カフェに食べにいっていました。
自分が写真を撮られるのがとても苦手なもので、人の写真もほとんどないのですよね。別にいいと思っています。外見は棒人間の頭部分にイニシャルくらいで想像しておいてください。
【暮らす家】
空き家と言っても、別荘のように年に数回使われている人様の家という物です。色々幸運に恵まれて、お手本の様な島暮らしを体験できることになりました。
こんな辺境のしがないブログでも、勝手に室内を晒されるのはいい気分ではなかろうと思うので、家主さんの生活感のある所は避けておきます。雰囲気だけどうぞ。
二階建てで部屋数が多いです。ここ1年ほどは使われていなかったらしいので、多脚の同居人の気配をひしひしと感じます。
Gとムカデ、アシダカグモ等。ヒンヒン言いながらそこそこ格闘しました。
玄関は土間になっております。ここに釣りざおとかバケツとか置いていました。
玄関からすぐのメイン生活スペース。
布団も貸してもらいました。寝袋まではいかなくても、インナーシーツはあると布団を汚さないので、旅の必需品だなぁ。下の写真はなんか生活感溢れすぎですみません()
そんなわけで2週間の生活がスタートです。
【植物園の仕事】
島でのメインの活動は植物園のボランティアです。生活は数日してこんなルーティーンに落ち着きました。
8:00 起床&ラジオ体操&朝御飯
9:30 植物園にいく(鶏の世話と庭の手入れ)
17:00 帰宅
17:30 元気があったら釣りなかったらご飯
19:30 食事
21:00 お風呂&洗濯
22:00 読書とラジオ 寝たいときに寝る
こうみるとゆったりしているのですが、最初はなかなかにしんどかったです。
主な仕事は草むしり。ずっと屈んでの作業に慣れておらず、身体は直ぐにバキバキになりました。が、3日くらいしたら慣れてきました。
草むしりをしていると虫を求めて寄ってくる鶏たち。
他、池の藻をとったり。カエルとかヤゴとかが沢山います。鉄腕ダッシュぽい。
長靴をはいて手でひたすら掬いました。
あとは鶏のお世話。
朝に小屋から出して餌と水やり。
夕方小屋に戻してやる。
懐いてくれたのか、最後の方にはすんなり小屋に戻ってくれるように。かわいいかわいい。
【食事】
島民は30人もいないくらいの小さい島です。コンビニはもちろん、小さな商店すら一切ありません。植物園の人の買い出しは週に1度。その1日に全勢力を注ぎ込んで用事という用事を済ませます。
そんな島なので、来たばかりの自分は持ってきたパスタと米以外ほとんど食材を持っていませんでした。お借りしていいる家に調味料一式はあったのでそれが救い。
そんなわけで、主にやっていたのが釣り。
釣り竿を貸してもらったので、毎日時間のある時にやっていました。
夜釣りが多かった。堤防釣り。
最初は時間帯とかよくわからなかったのですが、段々と潮の流れがあるときにピンポイントで狙って数時間釣る様に。主にラジオを聴きながら釣っていました。
カサゴ、サヨリ、セイゴ等。小さいですが貴重な食料になってくれました。
あとは鶏の世話で得た卵。平均して1日に2個ほど。
貴重なタンパク源でした。いや本当に卵ありがたいです。
他には植物園で育てている野菜など。
仕事終わりには毎日ハーブ園からハーブを取り、食後と朝にハーブティーを飲んでいました。ハーブティーは苦手だったんですが、なんか好きになりました。飲み物なんて気分に合わせて変えればええんや。
こんな感じで慎ましく生活。
とれたて卵のたまごかけご飯は絶品。
ツタンカーメンエンドウは塩ゆでしただけでもなかなかおいしい。
バターナッツカボチャのポタージュ
普段は捨ててしまうパンプキンシードも美味しくいただく。殻も最初は剥いていたが、美味しかったのでそのまま食べる様になった。
栗ご飯とカサゴの煮付けとあら汁。美味しい。
セイゴの炊き込みご飯で作った大葉入りおにぎり。おこげが美味い。
勿論これだけではエネルギー的に厳しく、途中でパンやら袋麺やらを追加していました。
植物園で野菜と鶏肉が安定的に生産できたらいいねとIさん。
無理のない範囲で食料の生産ができたら、それはとても豊かだなぁと思うのでした。
今回はここまで。次は島での娯楽について書きます。