瀬戸内自転車旅02-六島-
2020/10/12
おはようございます~。なんだか5時に起きてしまいました。
少しお酒が残っている感じがします。飲み過ぎたなぁ。。。
スッキリするために朝日を見に行きます。
夜から朝にかわる間の時間が好きです。(昔おじゃる丸で、夜と朝のあいだにという館長さんと貧ちゃんがただ話すだけの回があってめっちゃ好きだったのですがわかる方います?)
まだ月が残る夜空に明けの明星。ゆっくりと白けて明けていく瞬間はまだすこし肌寒く。しかし始まりの希望と温かさを称えています。1日の中で最も静かで穏やかな時間。大好きです。
さて、いい時間を味わったので涼しいうちに島を一周しちゃいましょうかねー。
この大飛島という島は本当になにもない島です。というのも、この島には産業というものがほとんどないんです。
海運業でひと財産築いた方たちが別荘のように使用していた島らしく、ある家はほぼ全て大豪邸。
持ち主は殆どが笠岡に住んでおり、お祭り等のイベントがあるとどっと帰ってくるようです。なのでほぼ空き家にも関わらず荒れているわけではなく、直ぐにでも住めるような離島では珍しい状態。
島の家は焼杉等で黒っぽいイメージですが、ここの家は白が多いですね。心なしか瓦も艶やかで高級な感じがします。
笠岡諸島の中でも桁違いのお金持ちの島らしく、どの島でも飛島はレベルが違うわぁといった対応でした。
山を切り開いた島なので、島を一周する道もアップダウンが激しく、上がって下がってを繰り返します。距離の割にはしんどく感じる道です。
なんか単眼のかわいい絵が描いてあると思ったらただのシミだったやつ。
廃車。別に珍しくも何ともないが見つけるとつい撮ってしまう。
廃車の窓にゴミだしの日程が貼ってある。
10月のお知らせということは現在進行形で更新されているのですね。こういう健気な生活感、好きです。
一周約4km。
1時間ほどでまわれました。
そして朝御飯。
お米は金島さんの旦那さんが作っているものだそうです。実家が農家という訳ではなく、サラリーマンをしながらイルドールで出す分だけを小さい水田で生産しているとのこと。凄すぎるよ。。。そりゃリピートしてまうわ。
ひじきも金島さんがご自身で浜で取ってきたもの。シャキシャキとしてめちゃくちゃおいしい。俺の知っているひじきじゃねぇぞ!
今日行く六島はひじきが有名な島だそうで楽しみです。
食後に他の人の部屋を見せてもらいます。
イルドールで海が望めるのはこの2階の洋室のみ。これから行く人はもし空いていたらこの洋室を指定すると良さそう。うーん、また行きたいなぁ。
8時。そろそろ出発します。港まで送っていただきました。イルドールの写真、思ったより撮ってなかったです。食べるのと話すのに夢中だった。それだけ楽しかったということで…
フェリーまで時間があったので港前の小学校をうろうろ。
中でこんなところを発見。
お、人がいるぞ。
飛島の貴重な観光資源が島全体に咲く椿から取れる椿オイル。今年の椿オイルを生産している真っ最中でした。
ひとりで椿オイルを生産をしていたのは、70過で飛島に移住してこられたおじいさま。
奥さんが飛島出身で退職と共に東京から移住してきたが、島はあんまりな過疎ぶり。なんとかしたいという思いから、率先して地域おこしに協力しているそうです。
増えすぎ伸びすぎの竹を刈って景観を良くしたい。
海水浴やシーカヤックをやりにくる人のために港に簡単な食事所をつくりたい。
せっかく島を一周できる道路があるので、島ツアーをやりたい。。。等
膨大な問題を目前にしても、怯むことなく自分に出来ることを実行している人は格好いいです。
椿オイルを買わせてくださいと言ったら、なんと試作品をくださりました。ヤッター!
正規の販売は今月末からだそうです。
笠岡の椿オイルは全て飛島で作っているそう。イルドールでも販売するみたいです。見かけたら是非購入して飛島を応援してあげてね!
港でのんびり。向こうに見えるのは小飛島です。小飛島と大飛島を合わせて飛島と言いますが、近年は大飛島を飛島と呼ぶことが多いみたい。昔は干潮のときは砂洲ができて、大飛島から小飛島へ渡れたそうです。
大飛島から小飛島の山の上の神社にタッチして戻ってくるというレースも小学校でやっていたらしい。なにそれ楽しそう。
現在は砂洲がなくなってしまい渡れません。椿のおじいさんに聞いた話だと、バブルの時に何かの工事で砂が必要だとかで持っていかれてしまったとか。
…なんという勿体なさ。島から島へ渡れるなんてとても面白い観光資源になったはずなんですが。。。小飛島も有人島ですから、小豆島のエンジェルロードよりもずっと珍しい物のはず。本当に残念でなりません。島から島へかけっこしたかった…。
海はとてもきれい。夏は海水浴やシーカヤックの人で賑わうようです。
飛島は今はイルドールに泊まるか泳ぐかしかない印象。イルドールだけでめちゃくちゃに良い場所なのですが、他の観光資源がもっと盛り上がればいいなと思います。
さて、そろそろフェリーに乗ります。結構書いた気がしたけどもまだ本日の目的の島に行ってもいないという事実。
フェリー乗り場で昨日飲んだ六島クラフトビールをつくっている井関さんに遭遇。夜に飲み会する約束をしました。昨日イルドールで一緒だった男性も一緒に六島へ。(彼はこの後も度々出会うので、Hさんとしておきましょう。)
では向かいます。いざ六島へー。
近いのであっという間につきました。飛島とうってかわって漁師町という雰囲気。
荷物を置きたいので昨日急遽泊まろうと決めた島小屋へ向かいます。
早速いい雰囲気の路地です。この島は何だか当たりの予感。
今夜泊まる島小屋。こちらは土日限定の軽食処の入り口。
宿の入り口はすぐ横の小道から。
この宿、ネットではよくわからなかったのですが、めちゃくちゃクオリティが高いです。入って驚きました。
左手がお風呂、右手が客室。
綺麗にリノベーションされた客室。
昔からここにあったあったラジウム入りの岩風呂を活かして改装したお風呂。
客室の隣のキッチンには調理器具も全て完備。
高齢のお客様が遠いお手洗いにいくのを不憫に思い、昨年客室のすぐ隣に新設した(優しいが過ぎる)というピカピカの洗面台とお手洗い。
これで素泊まり3800円です。ちなみに今回は笠岡諸島の宿泊クーポンで3000円引きになり、800円です。800円って…バグっている…。
そもそもこんなほぼ一棟貸しの宿が3800円の時点で採算なんてとる気のないボランティア状態なのでは。泊まることにして大正解です。
お茶菓子まで出てきました。
書類とかアンケートを書きながら、オーナーのおばあさんからお話を聞きます。
もともとは地域おこしの一貫として、大学生をインターンシップで島に招いて色々やっていたそう。お年寄りが集まれる場所を作ろうとかそういうの。
それがやがて空き家でゲストハウスということになり。予算の関係等で中途半端になってしまったところを、オーナー夫妻が思いきって大規模リノベーションをして現在の形になったそうです。
学生さんがせっかく考えてくれたから無駄にしたくないって…ちょっと優しすぎやしませんかね…本当にボランティアじゃないですか…。
そんな話を、休憩スペースで聞きました。
他にも子供の頃の島の話とか色々。書ききれないので、興味のある人は行ってみてお話を聞こう。
ずっと話していたいですが、そろそろ散策に行きます。
海が綺麗すねぇ。
町中もいい雰囲気です。
ひじきの製作所を見かけたが留守だった。
とりあえず有名な灯台に向かって歩く。
道中の公園には水仙を植えており、冬には満開になるそう。
昔は六島で水仙やキンセンカを育てる商売をしていたそうですが、今はもうやっていないです。その代わりに、水仙を観光資源として一面に植えているのです。
灯台。
来年で六島に灯台ができて100年。現在のは30年ほど前に新設されたもの。
冬は水仙が一面に咲く中、灯台が佇む景色に。それは見応えがありそうですねぇ。
灯台の所から登山もできますが、あまり道は整備されていない感じでわしは諦めました。
灯台でボーッとしていたらHさんが登山から帰って来たので感想を聞く。結構険しくて蜘蛛がめちゃくちゃ多かったと。元気のある方はどうぞ。
行きのフェリーで出会った井関さんのお店「六島浜醸造所」に行く。
何やらビールの撮影をしていました。この日はローカルテレビの撮影日だったのです。
ビールを飲んでいたら、観光で若者2人がやってきたので4人で行動することにしました。わし、Hさん、若者2人のパーティに。
六島は飲食店が一切ありません。出会って早速若者がハラヘリで死にかけていたので、島小屋のおばあさんに相談。きつねうどんかスタミナラーメンなら作ってあげるよ~と。
本当は土日だけの営業ですが、世界一優しいおばあさんなので…。いつまでも元気でいて欲しいです、本当に。
わしは昨日食べ過ぎ丸だったのでうどんにしました。
食後はだらだら過ごします。
丘の上の展望台に行く。
建築材でできた謎の展望台に登る我らがパーティ。
遊んでいたらおじいさんがやってきました。なんとこの方が島小屋のオーナー夫さん&この展望台の製作者でした。
展望台は島小屋を作る時に使った足場で出来ている。
この丘も、観光客と子供たちの為におじいさんが雑木を切り倒して整備したとのこと。夫婦揃って優しいの塊です。優しすぎる。本当にいつまでも元気でいてください。
タイヤブランコで遊ぶ若者1。
のんびりする若者1&2。
木登りするわし。
この辺りでHさんは名残惜しいですが帰宅。
ずっとついてくる黒猫。
浜までついてきて寝る黒猫。
岩に登る若者。このあとわしも登った。天気良。
海で遊んだり浜で昼寝したり。のんびり過ごしました。
若者2人は夕方の便で帰宅。
若者たちの船の出航とほぼ同時刻に、六島浜醸造所の前で飲み会「ドラム缶会議」の始まりです。
ほぼ毎日17時〜19時くらいでやっているそうです。
机の引き出しに包丁とかキッチンペーパーとか調味料とかなんでも入っています。捨ててあるような冷蔵庫もなんと実働中。便利。
本日はハマチの刺身をオカズに六島のクラフトビールを。昨日イルドールで「オイスタースタウト」と「ドラム缶会議」を飲んだので本日は「麦のはじまり」を。
こちらのビールは通販もできるので機会があれば是非ご利用ください。飲みやすい美味しいビールです。わしはオイスタースタウトが好きかな。
暗くなってきたら電球に灯りが灯ります。こういうのでいいんだよ、こういうので。
島の人に混じって島のビールとさっき採れたばかりの魚。気温もほどよく波の音が気持ちいいです。いや本当に、こういうのでいいんだよ。
みんな解散した後に島のこととか色々井関さんと話しました。
今年分は売り切れで昼間買えなかったひじきですが、井関さん秘蔵の一袋を買わせてもらいました。
椿オイルといいなんだか運が良いぞ!
島小屋に戻ったらおばあさんがお風呂にお湯をはってくれておりました。
最高です。半端な温泉よりええぞこれは。
日記を書いて寝ます。なんか盛り沢山でした。これでも大分道中省いたのですがギッチリでしたね。。。読みにくかったらすみません。添削している元気があまりない。
移動が少ないとその分行動するので記録が大変なことになるんですね。自転車全くのってないからな…。上手くサボれる書き方身に付けたい。
ではまた明日〜。
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自分は六島はとてもいい島だなと感じました。なんといっても人が皆丁寧なのです。それが顕著なのが神社やお寺です。
六島は小さい島ですが、妙音院という天台宗のお寺、大鳥神社、天理教の分教会があります。他にもまさに八百万らしく色んな神様が祀られています。
自分は妙音院と大鳥神社に行きました。
妙音院
大鳥神社
行ってみるとわかるのですが、手入れが行き届いており、それぞれ島の人に大事にされているのを感じます。手水舎がこんなに綺麗な神社は珍しいと思います。
自分は特に信仰はない方ですが、思わず手を合わせたくなる神聖な雰囲気が保たれており、この島に丁寧な人間が多いことが伺えました。
六島の魅力は、人々の丁寧さと優しさではないかなと感じました。海もきれいで海水浴の穴場です。
笠岡諸島を訪れたら是非行って欲しいです。
おしまい。
追記:眞鍋島のインザキャンプで話を聞いたところ、島小屋のオーナー夫妻は代々天理教の家系だそうです。天理教の教えに則り万人への奉仕の心をとても大事にしており、あの行き過ぎな位のおもてなしはその現れだったのですね。リノベーション費用の謎も少し解けた気がします。
価格崩壊とも言える宿の値段も、採算を考えたものではないからだったのです。
島事情、本当に色々ありますねぇ…。