自分の強みの見つけかた 1:生きてきた経験の中でさがす
自分では当たり前の行動や考え方のなかにある強みを見つけるポイントは、自分が生きてきた経験の中から強みを見つけることだと思います。
才能の診断や分析をやってみても「そうなんだ」以上の感動が湧かなかったり、周りからの褒め言葉がいまいちピンと来なかったりするのは、生きてきた現実の中で、自分が強みを発揮してきた感覚が薄いからではないでしょうか?
では、どうしたら強みが実感できるのか?
私が考える3つのアプローチです。
1 専門家に聞いてもらう
強みというのは相対的なもの。
誰かと比べて、何かに長けているとか得意とかいったことが強みなのであって、この世に自分しかいなかったら、強みも弱みもないですよね。
なので、人と比べるというプロセスが欠かせません。
ただ、自分だけで探そうとしないのがポイントです。
自分だと、客観的に人と比べたり、経験を中立的に見たりはできないからです。
自分で内省しながら見つけようとすると、
「あの人にはこう褒められたんだけど、自分としてはここがまだまだで・・・」
「これは得意だけど、もう本当にレベル違いですごい人を知っているから・・・」
なんて、謙虚さや向上心が大いに発動してしまうことも多いのではないでしょうか。
専門家と一緒に自分の強みを見つけた方が、素直に強みが見つかります。
急がば回れです。
〇〇カウンセラー、□□資格コーチ、△△コンサルタントなど、いろいろな肩書で、話を聞きながら、強みとなる才能とその強みを発揮できる環境を見つけることを、専門あるいはサービスの一部にしている人がいます。
感覚的なものではなく、言語化されて、自分でも「ああ、そうだ!」と実感できる段階まで持っていってくれる人がおすすめです。
2 状況や相手ごとに分けて見つけていく
才能は、状況や相手によって、「強み」にも「弱み」にもなり得ます。
どこでも・いつでも・誰にも通用する、汎用的な「強み」はありません。
たとえば、政情や統計データを分析する仕事で信頼されている人がいます。
お仕事では、緻密な分析力とそれを人に論理的にわかりやすく説明できることが、強みとして光っています。
でもこの才能、家に帰って家族だんらんの楽しい夕食のテーブルで、テレビ番組を見ながら使ったとしたら、どうでしょう。
「食事の時くらい〇〇の話はしないでよ!」とか「ほんと空気が読めないんだから!」とか言う声が聞こえてきませんか?
自分の中では、いろいろな場面でその才能を使った経験が、一緒くたになっています。
状況や相手を整理しながら、強みを見つけていってください。
3 ウラオモテの力を知っておく
自分にとってポジティブな経験だけから見つけようとしないことも、肝心です。
光と影のように、才能にはウラオモテに発揮される力があります。
自分が失敗と認識している過去の経験には、ほんとうは強みでもある才能を使った時の、誰かのネガティブな反応もあったはず。
それは、目の前の人や状況に合わない才能の使い方をしてしまっただけかもしれません。
ということは、自分にとってネガティブな経験にも強みの影が映っているのです。
ただ共感してほしかった人の打ち明け話に、理路整然とアドバイスをして、気まずい雰囲気に・・・。
突然の出来事への対応をすぐに決めたい人を前にして、遡っておおもとの原因や準備不足を探る方向に話をふってしまって、ひんしゅくを買った。
こんな場面は、誰でも経験したことがあるのではないでしょうか。
その場に生きれば喜ばれる強みに、使う対象がずれていたら反省や後悔をもたらす弱みともなります。
自分の才能の両面を知っておくと、オモテ面を「強み」として使うことも、ウラ面が出やすい状況で、才能を引っ込めておくこともしやすくなります。
自分のしたことが
とっても喜ばれたのはどんな場面ですか?
自分の強みの見つけかた、次回は別の方向から見てみます!