間柄が「わたし」の意味を変える
大学のときの日本哲学史のノートを発見!
西洋哲学は雲をつかむようで難しかったけれど
西洋から照らしての日本哲学はおもしろかった。
いちど海外に出て、各地の友人ができたいま
読み返して「どひゃー!」と感じる発見もある。
自己よりも、人との間柄の方が優位にあるなかで
日本人が認識してきたのは
西洋のような自他ではなく
「わたし」と「あなた」。
たしかに、言葉ひとつとっても
江戸時代には100以上の二人称があった。
今も50を超える「あなた」や「君」のバリエーションが、日本語にはある。
いちばん近くの誰かとの関係に
自分の意味を見出してきたということの現れでもある。
そこから突然「わたし」を切り離すより
間柄の意味づけをアップデートした方がいい。
というのが、直感だけど確信。
過去の人間関係を、もういちど新しい光を当てて辿ってゆくのも
意味づけが変われば
いまの「わたし」の意味も書き換わるから。