ほんとうは誰に嫉妬しているのか
誰かが上手くいっていることや活躍している姿を見て、「うらやましい」とか「いいなあ」と感じることがあります。
「いいなあ」が出てきたら、まだわかりやすい。
時には、もやもやしながら、なんだかその一部が気になる(気に障る)。
「いいんだけどさ、ここは違わない?」と言いたくなったり、「これに関しては、自分の方がわかっているのに・・・」と、心のうちで思ったりする。
ちょっとガサツにまとめてしまうと、これは嫉妬です。
2種類の嫉妬があるけれど
嫉妬には2種類あって、
一つは、特に人間関係や恋愛において、すでに持っているものが取られてしまうような恐れや不安を感じることです。
英語のjealousやjealousyの方の意味。
なので、登場人物は、必ず3人以上です。
もう一つは、誰かがいて、その人の属性(生まれや性格、才能)や持っているものを、自分も欲しいと思うこと。
「妬み」とも言い換えることができる嫉妬。
英語でいうとenviousの方です。
この嫉妬は、登場人物は2者いれば十分です。
こうして分類してみると、嫉妬とはなんなのかがちょっと見えてきました。
でも、ここでもう一度ガサツにまとめてみると、
この2種類の嫉妬には共通点があります。
他者の状況や持ちものを通して、自分の「欲しい」「なりたい」が映し出されているところです。
ほんとうに嫉妬している相手は?
嫉妬の裏側にある、こうした思いは、全部、自分の願望です。
自分でも意識していなかったり、叶うと思えなくて自分で許可していなかった願望も、誰かの姿に映し出されて、嫉妬という感情が生まれることで、内からお知らせされているのです。
なんてややこしい!
けど、嫉妬がなければ、自分では気づかない願望もあります。
そうすると、わたしたちがほんとうに嫉妬している対象は、嫉妬する属性や物や関係性を持っている人ではないのかもしれません。
自分の中の、表に出てない才能、こうなりたいんだよねという夢、何かすてきな物を持っている自分・・・
実は、まだ見ぬ未来の自分こそが、嫉妬の相手なのではないでしょうか。
わたしたちは自分の中に、種すらもないものは、うらやましいとも思わないもの。
たとえば、もしベストセラー作家に嫉妬を感じるなら、自分も作家になりたい、出版したい、書いた本をたくさんに人に読んでもらいたい、という願望があるから。
本を書こうとも思ったことがなく、内にも秘めていない人にとっては、ベストセラー作家をすごいとは思っても、そこには嫉妬は生まれないはずです。
今の自分が、未来の自分の可能性に嫉妬している?!
そう思うと、ややこしいけど、なんだか嬉しくなりませんか?
それだけ、これから開花する才能や豊かさの可能性を、自分自身が知っているということです!