#4 「よかった、知れて」
私の大学では、教員採用試験の専門科目(養護教諭)の対策テストが毎週金曜日にある。
基本的に範囲が設定され、その部分を勉強すれば良い点が取れるくらいのものである。
そして、時々サプライズ問題のように見覚えのない問題が出てくる。
今回の対策テストの範囲は、
解剖学で、
・心臓
・内分泌系
・耳
・歯
・筋肉
であった。
私は、今週は普段と気合いが違った。
ボランティア先の養護教諭の先生の
「教採の勉強は、
『もう1年同じのやれ』って
言われたらやれないくらい勉強した」
という言葉がささり、勉強にやる気全開だった。
「絶対100点とる!」
そんな気で勉強していた。
今まで、出題された対策テストの過去問の傾向は掴んだ。
いつも対策テストの範囲として出される参考書を何周もし、
「もう完璧!!今回の最高点をとる!」
そんなことを内心思っていた。
しかし……
出された問題は、初めて見る図ばか。
必死にうめたが、全ての問題をうめることはできなった。
そして、普段よりも低い点をとってしまった。
今までの私なら、
落ち込んで塞ぎ込んでいたと思う。
でも、今日の私が最初に思ったことは、
「これが本番じゃなくて良かったじゃん!本番前に知れて良かった!勉強出来てよかった!」
今までの自分が嘘のようだ。
この向上心は、ボランティア先の養教の方に動かされた心によってできた考えだと思う。
今回出題はされなかったけど、たくさん勉強したものがある。
それはきっと教採のためになっただろう。
この調子で、頑張っていきたいと思う。
そして相棒の参考書とともに教採合格まで走り抜けたい。