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幸せなことだ

主人公は動き続けている

最近よく本を読んでいます。
受験対策のために買った教育本だけでなく、小説も読むようになりました。

友達がオススメしてくれた『15歳のテロリスト』と『仮面病棟』が、本当にどストライクでした。

終始鳥肌!
まさか、、と常にぞくぞくする展開にのめり込みっぱなし!
気づいたら肩に力が入っていて、眉間にシワが寄っています。
物語に圧倒されているようだけれど、その世界観に吸い込まれているような、、

読んでいる時はそんな素敵な時間です。

私が最近読んでいるミステリー小説は、主人公自身が被害者であり、加害者への復讐を試みるものばかり。

それらの小説で共通しているのは、
主人公は動き続けている
ことです。

真実を暴き、加害者への復讐をし、世に現実を知らしめるというような。

それができるのは、彼らの中に自身を奮い立たせる【強い思い】があるから。

だからどんなに予想外のことが起きても、本人にとって辛く、苦しい現実が目の前にあっても、彼らは彼らの目標を達成するために、動き続けることができるのだと思いました。

その辛く、苦しい現実から目を背ける主人公はいなくて、とにかく前進しようとしていました。

避けて、逃げて、では何も得られないと分かっているから。

フィクションとはいえ、こうやって苦しんで生きている人が世の中にいると思うと、本を読むことは私にとって色々と考える機会になります。

同時に、自分は幸せ者だと感じる。


辞めるという選択

辛い
苦しい
逃げたい

だから辞める。


、、だから辞めていいのだろうか。

やむを得ない場合もあると思うので、何かを途中で辞めることへの全否定をする気はもちろんないです。
気を悪くしないでいただきたいのですが、、。

有難いことに私は、特に不自由なく、やりたいことをやらせてもらえた高校生活でした。
(あと2ヶ月ちょっとあるけど)

でも、自分がやりたいと思ったことでさえ、苦しいと思うことは山ほどありました。

私の場合は、そのほとんどが部活です。

シーンが全然思いつかない
制作がスムーズに進まない
その上、どう声掛けをしたら良いか分からない
沈黙が続く会議
意見がまとまらない
振りが出てこない
テーマが落とし込めない
ぐちゃぐちゃな制作発表
問い詰められても何も答えられない
考えているはずなのに、考えれば考えるほど、何もかもが分からなくなる
睡眠不足
みんなが疲れきっていて、冷たい空気の武道場
先輩との関わり方
誰も笑わない、暗くて重い雰囲気
腰が痛い
技ができるようになる気がしない
ボロボロの身体に削られる心
自分はここにいて良いのだろうか
私がいなくても部活は動いていくから、こんなに食らいつく必要はないのかもしれない
明日の練習は休みたい
朝布団から出たくない、起きたくない

何度、そう思ったことか。


3年生は上手だから、トントンとスムーズに制作ができたと思っているのか?1年生たち。

違う。

私たちは個々に苦しい思いを抱えていた。

誰もが制作を簡単だと思ったことはない。

それでも、ただ1つだけは辞めなかった。

向き合い続けること

これだけだったと思う。

でも、それが全てだったと思う。

まず、仲間と向き合った
自分たちで決めた目標と向き合った
作品と向き合った
自分の体と心に向き合った
行き詰まる現状に向き合った
踊る楽しさと向き合った
大会の緊張感と向き合った
結果への悔しさと向き合った
そうして次に繋げるために、さらに仲間と向き合った
部活を続けるために、勉強とも向き合った

もっと細かく言えば、

目の前の会議に向き合った
一人ひとりが持つ異なる意見と向き合った
みんなで同じ方を向けるように、部全体で1つの目標と向き合った
その目標に達するために、それぞれが自分の目標と向き合った
テーマが腑に落ちるまで、とにかく調べたり、考えたり、スマホやノートと向き合った
シーンが浮かばない時は、過去作品やYouTube、インスタの動画と向き合った
どんなにぐちゃぐちゃな制作動画でも、良いことろを、改善策を、次に繋げるためのヒントを、とにかく探し出すことに向き合った
大会が近づくことへの焦りと向き合った
本番は、踊る楽しさに全力で向き合った
達成感と、結果への期待と向き合った
悔しさを次に繋げる解決策に向き合った
眠い目をこすりながらでも授業に向き合った
補習になれば部活に参加できなくなることは明らかだったから、テスト勉強にも向き合った

色々なことに向き合ったから、3年間かけて強い絆ができた。

色々なことから逃げなかったから、みんなに憧れてもらえる先輩になれた。

既に、小説の主人公が動き続けていることについては書いた。
そして主人公は、辛く、苦しい現実から目を背けずに前進しようとしていると書いた。

臭いことを言うようだけれど、それぞれの人生の主人公は自分でしょ?

今が苦しいからと、逃げることを簡単に決めて良いの?

動き続けて欲しい

向き合い続けて欲しい


辞めるという選択が、どれほど勿体ないことか。

支えてくれる仲間がすぐそばにいる
目指せる目標がある
私たちのために全力を尽くしてくれる先生とコーチがいる
ここにいて良いと、居場所と安心感を与えてくれる場所がある
大好きなダンスができる

これ以上に良い環境はどこにあるの?
少なくとも私は、これはとても恵まれていることだと思う。常に感謝している。

私にとっては創舞での全てのことが、高校生活を彩ってくれた大きなもので、これからの人生も支え続けてくれるものになった。

全て手放すの?
たった今この瞬間が苦しいから、という思いだけで?

神戸のステージを忘れたの?
あんなに苦しい練習をやりきったからこそ、みんなですごく素敵な景色を見たじゃん。

3年生にとっては夢の景色だった。

楽しかったステージ上での感覚とか、
みんなで苦しみを乗り越えて頑張ったからこそ感じた悔しさとか、達成感とか、、

忘れたの?あの素敵な感覚を?

もう一度、そこにチャレンジしようとは思わないの?

私たち3年生が引退してから、現役が新人大会に向けて自分たちで『全国大会入賞』を掲げたと聞いた時、私は本当に嬉しかった。

苦しいことだと分かっていても、そこに向かい続けようと挑む姿勢はかっこよかったのに。

私たちの悔し涙を、みんなが次に繋げてくれると思ったのに。

私たちはどんなに泣いても、どんなに願っても、高校生最後の全国大会だったから。

最初で最後だったから。

次のチャンスが既に見えているならなおさら、

挑戦して欲しい。

逃げないで。辞めないで。


偉そうなことを

言いました。つらつらと。

こんなに強めに言っておきながら、部内で起こった直近数日の詳細を知らないというのはどうなのかと自分でも思いますが、率直な気持ちを書きました。

部外の方で、不快な思いをした方がいましたら、本当に申し訳ありません。

少しでも、伝えたい子たちに伝わるといいなと思う限りです。

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