見出し画像

OWCS KOREA OPENを勝ち抜いた3チーム解説

以前、OWCS OPENについてお話しました。今回はOWCS OPENが終わりOWCS KOREA本戦に出場するチームとメンバーが確定したので、その中で3チームを紹介&解説します。


HAEJEOKDAN

HaeJeokDanは元々Metamongという名前で公開スクリムに参加したのがきっかけで存在が明らかになりました。当時はRunAwayという強豪チームに所属していた選手が多かったため、RunAwayの新ロースターなのではないか。などと色々な憶測が飛び交いましたが、その後OWCS KOREA OPENを通過し、公式Xアカウントが作成され、正式にチームとロースターが発表されました。

実はMetamongという名前からHaeJeokDanになったのは著作権に関しての問題があったそうです。チームの画像もポケモンのメタモンそのまんまだったので任天堂から著作権侵害だと申告でもされたのでしょうか。

TANK : Mag

Mag Twitter : magmag1219   

タンクのMag選手は2019年からRunAwayに所属しており2021年はWashington JusticeとBoston Uprising。2023年はSeoul Infernalに所属していました。前回のOWCS KOREA STAGE 1ではRunAwayでプレイし、Poker Faceに敗れ8位となりました。Mag選手はどのシーズンでも質のよいウィンストンを発揮しており、場合によってはラインハルトやレッキングボールも使いこなす。今回のOWCSでもRunAwayやOWLで培った経験、2023年OWLタンクロールスターを獲得した実力を発揮出来るか。

Mag選手は試合後のインタビューで「なぜそんなにプライマルレイジが上手いのですか?」と聞かれると、「1日30分、カスタムゲームを使って練習をしている」と答えている。そんな練習熱心なMag選手のプライマルレイジには注目。

Mag選手は個性的なプレイスタイルと人間性を持っており色々なあだ名がついているそう。しかも中々の大食いだそうで当時のMag選手のチームメイトの配信を視聴していると、Mag選手が食パンを焼く音が聞こえたそう。

DPS : ZEST , SeonJun , Prophet

ZEST Twitter : OW_Zest
SeonJun Twitter : seonjun_ow
Prophet Twitter : Prophet_0w

ZEST選手は2021年にT1に所属、OWLではPhiladelphia Fusionに所属。前回はMag選手と同じRunAwayでPoker Faceに敗れ8位。ZEST選手と言えばDPSロールスターを獲得するほどのフレックスDPSの名手。彼のトレーサーはOWLでパルスボムキルを量産し、観客を何度も沸かせました。それにファラも中々の腕前を持っており、ファラメタの場合は強烈なプレイを見せることが予想されます。

ZEST選手はファンからもらった誕生日プレゼントを配信で開封したり、試合に勝利した後にファンからプレゼントされたマウスを配信に映し出したこともありファンサービスは好評だそうです。

そして同じくフレックスDPSだと思われるSeonJun選手はT1、SLT、XERO、Seoul Dynastyなど様々な強豪チームに所属していた経験があり、直近ではOWCS NA STAGE 1でTimelessに所属し2位をという成績を残しました。

SeonJun選手、実は2000DPIのゲーム内感度11.5という異次元レベルのハイセンシにも関わらず、トレーサーやゲンジはもちろん。エコーも使いこなしてしまいます。

そしてヒットスキャン担当のDPS、Prophet選手。彼は元O2 BlastやSeoul Dynastyなどで様々な功績を残していますが、直近ではMag選手やZEST選手と同じRunAwayでPoker Faceに敗れ8位となりました。Prophet選手はヒットスキャンを主に使用しますが特にウィドウメーカーが有名。アッシュやキャスディも何なりと使いこなします。

ちなみにゲーム内解像度は60%がちょうどいいらしい。

SUP : Vindaim , LeeSooMin

Vindaim Twitter : vinda_im
LeeSooMin Twitter : OW_LEESOOMIN

Vindaim選手はO2 Blast出身でSF ShockやSeoul Dynastyなどでプレイしたメインサポート。南知多の英雄ことFiNN選手がSF Shockでリーガーだった時代に相方だった選手です。

Vindaim選手は2020年2月、Gen.G Elite Academyで優秀な成績を収め、Gen.Gの練習生チームに入団。 しかし、BliisやOPENERなどの選手が1軍だったため、選手としての存在感は薄かったらしい。しかし、2021年にO2 Blastにレンタル移籍という形でOverwatch Contenders Koreaのシーズン1とシーズン2を制覇。自分の実力を証明して優勝を果たし、Gen.G所属選手として初のコンテンダーズ優勝キャリアを積みました。 2021年10月23日、O2 Blastのレンタル活動が終了し、Gen.Gに戻ると同時にSeoul Dynastyに加入しました。

実はコンテンダーズ時代、チームメイトだったChiyo選手がルシオを担当し、Vindaim選手がブリギッテを担当していた為、新しいチームに入った当初はVindaim選手しかメインサポートが出来るプレイヤーがおらず、チームとしてブリギッテしか使えないという事態に陥ったそうですが、tobiコーチが全力でルシオをコーチングし、なんとかブリギッテ&ルシオを使えるメインサポートになれたそう。

そして恐らくフレックスサポートを担当するLeeSooMin選手はSPGやSeoul Dynastyに所属しており、前回のOWCS KOREA STAGE 1ではSPGに属しYetiに敗れました。彼のアナやゼニヤッタは評判が良く、Vindaim選手とのコンビネーションには注目です。

POKER FACE

Poker Faceは、元Incendia Evolutionのメンバーで結成されたチームで、韓国コンテンダーズなどで好成績を残したチームです。

Poker Faceは2021シーズントライアルなどに積極的に参加し続けていましたが、新鋭チームを中々突破できず最下位を記録し続けていました。しかし、2023年の大規模なチームの改革を行い、チームの体質自体を変え、2023韓国コンテンダーズ、SpringとFallの優勝を占めることになります。 その後リーグと共にコンテンダースも廃止されたため、韓国コンテンダーズ、最後のチャンピオンという決して覆ることのない称号を得ることになりました。

前回のOWCS KOREA STAGE 1ではSPG、Genesis、RunAwayなどの多数の強豪チームを突破し、現ZETA DIVISIONであるFTGに2対3まで食らいつき敗退しました。

TANK : Jasm1ne , Belosrea

Jasm1ne Twitter : Jasm1ne_ow
Belosrea Twitter: OW_Belosrea

Jasm1ne選手はSLTやTeam Diamond、Dreamersなどで活躍してきたオフタンクで、前回のOWCS KOREA STAGE 1からPoker Faceに所属しています。

Jasm1ne選手はD.vaとザリアなどのオフタンクが主なピックプールですが、場合によってはウィンストンやオリーサも使用します。ですがもう一人のタンク、Belosrea選手がメインタンクだと思われるので、メインロールであるオフタンクをプレイすることが出来るので、自分の実力を存分に発揮出来ると思われます。

そしてもう一人のタンク、Belosrea選手はウィンストン、ラインハルト、オリーサ、レッキングボールなど4人のメインタンクをバランスよく扱う姿を見せ、元T1でコンテンダーズを経験、OWLではPhiladelphia Fusionに所属していました。OWCSでは現ZETAのFTGに所属しOWCS KOREA STAGE 1では3位、OWCS ASIAではTeam Falconsに惜しくも2対3で敗れました。

Belosrea選手はPhiladelphia Fusionの中でもよく配信する方だったそうで、性格が陽気でコミュニケーションが上手なようです。かなりクソガキだと言われており、ZEST選手が選んだチームメンバーの中で一番言うことを聞かない選手だそうです。 T1時代からよく話を聞かなかったらしい。Belosrea本人は最も話を聞かない選手をMN3選手に挙げました。 理由は自分を一番言うことを聞かない選手に選んだからだそうです。

DPS : Proud , ChoiSehwan , JaeWoo 

Proud Twitter : Proud1002_ow
ChoiSehwan Twitter : ChoiSehwan_ow
JaeWoo Twitter : JaeWoo_ow

Proud選手は2022年からPoker Faceに所属しており、時にはO2 Blastに移籍し韓国コンテンダーズを網羅したヒットスキャン。前回のOWCS KOREAではPoker Facaでプレイし、vs SPG , vs VEC , vs Genesis , vs SPG(2回目)の計4試合でPOTMを獲得し、総合POTM獲得ランキング3位にランクインしました。

MBTIはINTP。 背番号の11は特に意味はなく、1が好きなので決めたらしい。 髪の毛がよく伸びる方なので、美容院に行くたびにダウンパーマをかける。 好きな色は薄紫、薄ピンク。 カービィが大好き。 引き出しをカービィグッズで埋めるほど好きらしい。

ChoiSehwan選手はElement MysticやGuangzhou Chargeなどに所属していたフレックスDPS。ゲンジはもちろん、ファラ、トレーサー、エコー、そしてジャンクラットまでもが一流と言われている。

2021年。当時Guangzhou Charge全体が非常に低調だったが、ChoiSehwan選手がハードキャリーしているところがまれに映っていたらしい。そして2022年シーズンに入ると、この傾向はさらに加速し、チームの活気も戻り、Guangzhou Charge一強に近いと言われるレベルまで強さを取り戻しました。ジャンカークイーンメタの時、カウンターピックであるファラを高いレベルで扱っていたと好評でした。

そして元XeroのJaeWoo選手もフレックスDPSを担当する模様。JaeWoo選手はXeroに所属し韓国コンテンダーズで活躍したフレックスDPSです。特にトレーサーやエコーは強豪チームが相手でもワンピックを取り続ける場面も多々。Proud選手やChoiSehwan選手とのコンビネーションは見ものです。

SUP : Simple , CARU , FiXa

Simple Twitter : x.com/OwSimple
CARU Twitter : CARU_OW
FiXa Twitter : FiXa_ow

サポートのSimple選手はUprising AcademyやPoker Faceなどに所属し、コンテンダーズで好成績を多数記録しています。ランクマッチのランキングを見ると、ランク1桁台に大体彼の名前があります。そんな彼はフレックスサポートやブリギッテを担当すると思われます。

そしてもう一人フレックスサポートを担当する選手がCARU選手です。CARU選手は日本のInsomniaに所属していた選手で名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。CARU選手はInsomniaに加入する前からPoker Faceに所属しており、コンテンダーズ優勝も経験しています。

サポートながらもOWCS JAPAN STAGE 1では3回もPOTMを獲得するという、アグレッシブかつ冷静なプレイを披露しました。

そしてメインサポートを担当するとみられるFiXa選手。T1やUprising Academy、Philadelphia FusionでOWL最後の年まで戦いました。

プロになる前はtop500層でRyujehongというニックネームで活動していたらしく、当時のレートは毎シーズン4500だったため、Ryujehong選手本人と混同されることがしばしあったそう。6月18日にPhiladelphia Fusionのチームメイトと一緒にフィリーチーズステーキを食べる映像を撮り、インタビューの際に一人で英語を使う姿を見せたことから、英米圏のファンから「こんなに英語が上手いとは思わなかった」と驚きの声が多数ありました。

OLD OCEAN

Old Oceanは2024年2月16日、チーム結成のニュースがKalios選手のXで発表されました。当時のチーム名は「Unemployer」。様々なチームの選手たちが集まり、これまでのプロ生活で個々の実力を認められながらも、様々な事情で良い結果を残せなかったと言われているチーム。 その後、OWCS KOREA STAGE 1の予選に出場し、2日目に決勝に駒を進めました。 そして2024年2月21日、チームリーダーのKallios選手のXにてチーム名をGenesisに変更すると告知され、 2024年のOWCS KOREA STAGE 1で敗退した後、チームメンバーは分散し、事実上の解散となりました。

と、思われていましたが、2024年7月16日、Poker FaceからTwisted Mindsとのとある事件が公表されました。それとともにFaith選手の移籍のニュースが発表され、Old Oceanという新たな名前でチームが存続していることが明らかになりました。

Poker FaceとTwisted Mindsの事件については下記の記事をご覧ください。

2024年7月17日、Kalios選手がDiscord上でOld Oceanについて言及しました。 Gensisは復帰ではなく、チーム構成の穴埋めに使われたとも言われており、現在のチームはKalios選手を中心としたチームではないため、すぐに公式発表が出来なかったとのこと。 そして同日7月17日、ryujehong選手の配信でチームメンバーが公開されました。Kalios選手が主力だったステージ1とは異なり、Yang1コーチとryujehong選手のリーダーシップのもと、チームは再編成された模様。 そして、予選登録直前に元NYXLのDPSのNenne選手が「実力不足でチームの負担になる」と自主的にチームから離脱したため、リザーブをなしの5人体制でステージ2に挑むことになりました。しかし、予選突破後に新たな選手が加入しており、現在は7人体制となっています。

TANK : Kalios , RULER

Kalios Twitter : OW_Kalios
RULER Twitter : ow_ruler

チーム発足の元になったKalios選手は元O2 BlastやBoston Uprising、New York Excelsior、Washington Justiceなどでプレイしていたオフタンクです。

プロをやり始めた当初は中国で活動しており、当時のニックネームは「Chinese Sub 5K」らしく、wNv Teamworkというチームで活動していた際、中国サーバーでランクマッチにおける最高レート、5000SRを叩き出した超人です。ランクマッチ配信では、様々なアカウントで4800SR、5000点SRまで到達したと話していました。

Boston Uprisingに加入後は得意のザリアを主にプレイしていたが、ザリアとD.Vaの熟練度の差がネックとなり、中国サーバー5000SRの貫禄を見せることは難しかった模様。その後、Bostonの選手と監督との確執の噂が暴露され続けていることから、Kalios選手はBostonへの敵意が関係しているのではないかなどの憶測が流れていたままBostonを離れました。 その後、コンテンダーズのSkyfoxesに加入するも、グループランキング最下位に終わり、Kalios選手の競技人生は低調でした。しかしその後、Team Griffinに改名したKongDoo Pantheraに入団し、久々に韓国リーグに復帰しました。2020年以降は、O2 Blastで圧倒的なシグマを披露。 2021年7月1日、New York Excelsiorに入団。リーグに復帰し、徐々に勢いを取り戻して行き、Genesisへと繋がります。

そしてOld OceanがOWCS OPENを突破したのちに加入したRULER選手。元Xeroで現在チャンピオンに到達しランク1位の座も獲得していました。RULER選手はOWCS JAPAN STAGE 2に出場していましたがMFC X Supremeに敗れてしまいした。しかしOle Oceanに電撃加入。

Kalios選手とRULER選手。強力なタンク2人ですが、どちらともオフタンクメインだと思われる点が少し懸念です。どちらかがメインタンクを練習してきている可能性もあるのでそこにも少し期待です。

DPS : Becky , Probe , Teajong

Becky Twitter : OwBecky
Probe Twitter : Ow_Probe
Teajong Twitter : ow_taejong

DPSのBecky選手はLos Angeles ValiantやPANTHERAに所属していたフレックスDPSで、前回のOWCS KOREA STAGE 1はPoker Faceに所属し現ZETAのFTGに敗れ敗退しています。

2022年のLos Angeles Valiantでは、トレーサー、エコー、ゲンジ、メイなど様々なヒーローを使用し、素晴らしい姿を見せましたが、残念ながらLos Angeles Valiantは第5セットまでもつれ込む。などとても惜しい試合が数多くあったのですが17位で敗退してしまいました。ですが、数あるヒーローの中でも、特にエコーは何度もPOTMに選出され、自身のフィジカルを活かした暗殺能力で試合を壊した場面も数多くありました。

Probe選手はヒットスキャンメインのSGA Seoul Game Academy出身の元O2 Blast所属で、2021~2023年の間に開催された韓国コンテンダーズを全て制覇しています。そしてもちろんSF Shockにも所属していました。

彼の持ち味は圧倒的なフィジカルで中でもウィドウメーカーは、強豪韓国チーム相手でも揺るぎないポジションでワンピックを取り続ける脅威のスナイパーを披露しました。もちろんアッシュやキャスディも何なりと使いこなせるのでOld Oceanにとっての大事な主砲になります。

Taejong選手はSLTやXeroに所属していたフレックスDPSで、トレーサーやゲンジ、エコーなどを扱いますが、実はウィドウメーカーの腕前も高く、相手の不意を突きウィドウメーカーにキャラチェンジしワンピックをとるシーンなどもありました。

SUP : Faith , ryujehong

Faith Twitter : OW_Faith
ryujehong Twitter : ryujehongsexy

Faith選手はWorld Game Star Phoenixで韓国コンテンダーズ優勝後、Boston UprisingやVancouver Titansにスカウトされたメインサポート。Faith選手のブリギッテ、ルシオ、マーシーの3キャラクターはどのシーズンを通しても好評です。

2022年、OWLではすでに安定したメインサポートが減少傾向にあるため、下位チームながらなかなかの活躍を見せたたFaith選手はかなりの売れっ子だったそう。フリーエージェントになって間もなくVancouver Titansへ移籍。 Vancouver Titansへ移籍後は、Boston Uprising時代からコンビを組んでいた現在ENCEで活躍しているCrimzo選手と再びコンビを組み、Vancouverの復権に大きく貢献した。安定したペースを醸し出すFaith選手とCrimzo選手はとても相性が良く、Faith選手の攻撃的でアグレッシブなCrimzo選手も負担なくカバーしていた安定力が見どころ。

ryujehong選手はVancouver TitansやSeoul Dynastyに所属していたフレックスサポートで、OW競技シーン最初期の2016年頃から参加しており、現在32歳の大ベテラン。ryujehong選手は、Vancouver Titansでの現役生活以来、4年ぶりのプロ復帰となります。

ryujehong選手といえば、アナだろう。リーグですらスタッツは常に全選手上位。ryujehong選手のアナは独特のプレイスタイルを持っており、ジャンプをマウスホイールに設定。EDPI1508という低感度で腕だけで狙うことで有名。 手首は全く使わず、腕を使うのは手根管症候群が心配だからとのこと。現在の年齢だとプロゲーマーになれる年齢ではないため、健康面にも不安があるそう。

いくらレジェンドと言えど、現在の若手が作り出した最前線のOW競技シーンについていけるのか…

あとがき

と、こんな感じでチームを紹介&解説してみました。なかなか細かく書けたんじゃないんでしょうか。情報はほぼwiki系のサイトから引っ張ってきてます。ちなみに一部の選手は、選手に関しての情報があまり得れなかったので手抜きみたいになってますが許してください… 特にOPENを勝ち上がったVECのメンバーについては本当に情報が得れなかったので割愛させてもらいます…すいません…

CRやZETA、FTCやFNATICを応援するのももちろん良いのですが、こういうチームも是非注目してみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?