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OWCS ASIA 韓国チーム解説

8/8日から始まったOWCS STAGE2、1ヵ月以上に渡る各地での激戦を終え、OWCS ASIAでの激戦が幕を開けました。そこで今回は、OWCS ASIAに進出したチーム中でも韓国のチームを中心に解説します。


Crazy Raccoon

・Crazy Raccoonとは
・結成秘話
・キャリア
・ロースター

・Crazy Raccoonとは

Crazy Raccoon、通称CRは2月15日、Moonコーチの個人XでOWCS KOREA OPENに参加することが発表され、初めて公に姿を現しました。チーム発足時の名前であるWACはあえて「ワック」と読みます。SPG(エスピージー)やFTG(エフティージー)などとは異なり、略称ではないようです。実況解説陣の中で「リーグ時代にはチーム名が長すぎて大変だったが、短くてよかった」と苦笑いを浮かべた人もいました。2024年4月7日、OWCS KOREA STAGE 1の閉幕とともにCRの公式Xにて、WACの意味が「We Are Crazy Raccoon」であることが明らかになり、日本の最大手EスポーツチームCrazy Raccoonのスポンサーシップを受けていたことが明らかになりました。OWCS Dallas Major優勝後などは「We Are the Champions」などと、まだWACを貪欲に使用しています。

・結成秘話

最初の公式活動であるOWCS STAGE 1はWACというチーム名で活動していましたが、実はこの時からすでにCrazy Raccoon所属として活動していました。チームの発足になったきっかけは、オーバーウォッチリーグ終了後、OWCSに改編される以前から、現在のCRのコーチを担当しているMoonコーチは多くの選手がリーグチームを離脱し、OWCSに参加するためのチームを探すためにLFTを出すと考え、自分の思い通りのチームを結成できるだろうという確信を持ってスポンサーを探し回ったという。この時、Moonコーチと一緒にいたPavaneコーチがCRとのコネクションを通じてチームを紹介してくれ、CR側もMoonコーチの自信や実績に大きな関心を示したそうです。そうしてOWCSの立ち上げ発表直後にCRと契約を結び、正式にチームを結成。そのスポンサーシップをもとに選手を募集することが出来ました。この時、すべての選手をトライアウトなしですぐにチームに取り入れたと明かしました。すでにオーバーウォッチリーグなどで実力が確証された選手であり、プレイスタイルを知っていりと、選手について理解があったからだそう。チーム名をWACで始めた部分は、CRというEスポーツチームの特性が関係していたという。 CRは新たに選手が所属したことをを発表する際、イメージキャラクターを作るのが慣例でしたが、当時、CRが準備していたCRフェスのため、社内人員に余裕がなく、公式発表が遅れたため。らしい。

・キャリア

OWCS KOREA STAGE 1ではTeam Falconsに敗れ2位となりましたが、OWCS ASIA STAGE 1ではTeam Falconsを破り、見事リベンジを果たし優勝。OWCS Dallas Majorへの出場権を獲得しました。そして期待のDallas MajorではNA地域のチームには1マップも落とさず、オーバーウォッチリーグ終了後初のグローバルイベントで見事に優勝を飾りました。

Dallas Majorで優勝したため、Esports World Cup 2024への出場権も獲得しました。 EWCのグループステージで完璧な成績を残し、第1シードを獲得。 ブラケットでは、今大会のヨーロッパ最強チームのひとつであるENCEを圧倒。 準決勝ではライバルのTeam Falconsと対戦し、4-1で下しました。 LIP選手は両試合でマッチMVPを受賞。グランドファイナルでは、ZETA DIVISIONに僅差で勝利したばかりのToront Ultraと対戦。 CRはTorontを4-1で下し、欧米のチームには初めてマップを落としたものの、今年2度目のグローバルトーナメントを制覇しました。

そんなOWCS KOREAでの圧倒的優勝候補のCRでしたが、グループステージは無敗で突破。しかし、9/7日に行われたプレイオフでは、一度3-0で勝利している因縁のTeam Falconsにまさかの1-3で敗北。OWCS KOREAは3位という屈辱的な結果で終わってしまい、2024 OWCS KOREAはSTAGE 1と2両方優勝出来ずにOWCS ASIAへ進むことになってしまいました。

・Junbin (ジュンビン)

Twitter : Junbin_ow
Twitch : junbin105

Junbin選手は元O2 Blast、San Francisco Shock所属のメインタンク。現在は卓越したチームパワーとフィジカルでウィンストンなどを使用しダイブをこなします。オリーサなども使いこなすことができ、何よりもJunbin選手と言えばのレッキングボールなどを使用します。

韓国コンテンダーズ時代からO2 Blastでレッキングボールメインとして採用され、韓国コンテンダーズを連覇。一躍世界最強レッキングボールと呼ばれるようになりました。もちろんレッキングボール以外も堪能で、リーガー時代は得意のウィンストンやレッキングボールで安定したパフォーマンスを見せていたものの、2023年のSF Shock自体がチームの不備で大不振を起こし、そのまま改善されることなく終わってしまいました。その後のFlash OpsではO2 High Schoolとして出場。Team Falconsの前身であるHamsterには1-4で完敗でした。

CRとして復活後は、後ほど紹介するLIP選手やHeeSang選手との完璧なコンビネーションを武器に、Shock時代のパフォーマンスを圧倒的に凌ぐ活躍を見せました。主にウィンストンを主軸に出場し、コントロールやプッシュなどでは得意のレッキングボールで出陣。多くのチームがウィンストンを採用するため、レッキングボール特有のダイブ性能を活かした攻撃で相手のバックラインに恐怖を与えます。時には、相手のアルティメットを誘発させるなどの目立たないクラッチプレイも見せます。メインタンクプレイヤーとしては圧倒的な実力があるため、OWCS Dallas Majorでは見事MVPに輝きました。

・MAX (マックス)

Twitter : OW_MAX1
Twitch : max_ow04

MAX選手はJunbin選手と同じくO2 Blast、San Francisco Shockに所属していた経験があり、シグマやD.va、ザリアなどを高水準で扱うプレイヤーです。

2021年シーズンと2022年シーズンの韓国コンテンダーズで最高のサブタンクと呼ばれていた選手で、リーガー時代、MAX選手との契約締結を望んでいるチームは多かったそうです。しかし、先ほども記述した通り、2023年度のSF Shockが非常に低調していた時期だったため、MAX選手もオーバーウォッチリーグでプレイしたシーズンは悔いの残るシーズンとなりました。

CRに所属後は主にシグマやD.vaオフタンクで起用。MAX選手のシグマは個人技やチームパフォーマンス共に好評で、適格なエリアコントロールやスキル管理、他のメンバーに劣らないフィジカルなどを発揮しています。D.vaに関してはサーキットロイヤルなどで使用しており、D.vaに関しても凄まじい腕前を持っていますが、Junbin選手のウィンストンやレッキングボールの方がやや出番多めではあり、D.vaもJunbin選手が担当する場合も。ですが、FLCが韓国最強、実質的な世界最強を担っている今、世界一のオフタンクの座を再び狙えるポテンシャルは十分にあります。

・LIP (リップ)

YouYube : overwatchlip
Twitter : socutelip
Twitch : owl_lip
Chzzk : LIPP

LIP選手は元Shanghai DragonsやAtlanta Reign所属で、2024年現在、世界最高のDPSであると評されているプレイヤーです。韓国代表に抜擢されたこともある、ヒットスキャンをベースにした幅広いヒーローを使いこなすプレイヤーです。ヒットスキャンなどは圧倒的なエイムで使いこなし、リーパーやソンブラなども有名で、世界一のソンブラとも言われています。

元はBlossoMというチームに加入し、韓国コンテンダーズトライアルS2で競技シーンをデビューしました。その後のコンテンダーズではソンブラなどを多用。常軌を逸したEMPの速度を披露し、LIP選手がコンテンダーズをデビューしたシーズンのベストプレイヤーに選ばれ、その後はShanghai Dragonsにスカウト。当時のメタに相性抜群のピックプールだったため、LIP選手の評価はうなぎのぼり。その2年後の2021オーバーウォッチリーグプレイオフで、Atlanta Reignを4-0で圧殺し、見事オーバーウォッチリーグ優勝を果たしました。ソンブラ以外のヒットスキャンなども絶好調を誇り、完全体メインDPSとしてグランドファイナルMVPにも選ばれました。

2023年にはATL Reignに移籍し、2023オーバーウォッチリーグMidseason Madnessを数多くの強豪チームを差し置いて1位で通過しました。しかし、その後のプレイオフではラインハルトOTPのHadi選手率いるLondon Spitfireに0-3でストレート負け。プレイオフに進出したものの、今まで視聴者に披露してきたあまりの強さに期待を裏切られたという声が上がるほどでした。

CRに所属後はお得意のヒットスキャンが炸裂。キャスディやアッシュを自身の強力なフィジカルを軸にワンピックを大量生産。トレーサーも使用し、次に紹介するHeeSang選手やタンクのJunbin選手との華麗なコンビネーションを披露したり、フィジカル以外の部分でも世界最強メインDPSの名に相応しいパフォーマンスを世界に見せつけました。

身長190cm超えの高身長。マウスの握持ち方はつかみもち。日本の好きなアニメはクレヨンしんちゃん。MBTIはINTP。GEEA出身のoPal選手と交際中。デバイスにはあまり興味がないようで、キーボードやマウスは壊れない限りは買い換えない、マウスパッドは6ヵ月くらいで交換するそう。G HUBをインストールしてない時期もあったらしく、ゲーム内設定も基本的に初期設定からあまり変えない。FPSゲームは小学生のころからプレイしている。

・HeeSang (ヒーサン)

Twitter : Ow_HeeSang
Chzzk : HeeSang1

HeeSang選手はElement Mystic出身でO2 Blast、San Francisco Shockに所属していたフレックスDPSで、トレーサーやゲンジ、エコー、ベンチャーなどを使用しており、世界一のフレックスDPSの称号に相応しいプレイヤーです。

HeeSang選手は15歳という若さで名門Element Mysticに所属しコンテンダーズデビュー。トレーサーやリーパーなどで高パーフォーマンスを見せ、その後T1を経てO2 Blastへ移籍。O2 Blast移籍後も自身の能力を磨き続けており、オーバーウォッチリーグチームにスカウトされるのが確定と言われるほどのフレックスDPSでした。

その後、SF Shock側が開催したSF Shock vs Dallas Fuelのイベントマッチに
てSF Shock側として参加し、Shockに加入したことが確認されました。イベントマッチでは、むしろ腕前が上がっている様子が見られ、特に自身と同じコンテンダーズ所属だったProper選手と競る姿を見せ続け、イベントマッチの勝利に貢献しました。 2023年オーバーウォッチリーグでは非常に期待される選手の一人でした。が、当時SF Shockのはチーム自体が不振で、全体を通しても経験の少ないソンブラをプレイし、少し不安なスタートを切りました。いざシーズンが始まってからもShockの低調な姿は修正されず、結局Shockとの契約がシーズン途中に終了してしまい、Vancouver Titansに移籍することになりました。ですがその後、2023/08/06に行われたVancouver Titans vs SF Shockとの試合でTitansが3-1で勝利し、自身を切り捨てたSF Shockに見事リベンジを果たしました。

OWCS KOREAのインタビューでは「勝っても負けてもコーチギャップ」と発言しており、SF Shock時代、自身をチームから切り離した、現在Team Falconsのコーチを担当しているCrustyコーチを未だに恨んでいる様子です。

CRに加入後は大会開始以来、POTMを独占する姿を見せ、かつては一蓮托生だったTeam Falcons所属のProper選手と一緒にPOTMランキングで共同1位に記録されるなど、順調な滑り出しを見せました。その後はエコーやトレーサーなどで驚異的なフィジカルを武器に、リーグ上位に居続けていた格上選手達を軒並み圧倒。CRが勝ち続けられる要因の一つに「HeeSangがキャリーし続けている」と言われるほどの爆発力を持っています。FLCのProper選手が大活躍している今、リベンジを果たせる可能性は大いにあります。

・KNIFE (ナイフ)

Twitter : KNIFE__OW

KNIFE選手はVegas EternalやFnaticに所属していたフレックスDPSで、OWCS ASIAに向けて新たにCRに加入しました。

KNIFE選手はT1 Rookies、Talon Esports、O2 Blastなどの韓国コンテンダーズ強豪チームを転々としており、2023年にはVegas Eternalでオーバーウォッチリーグにも参入しています。OW2に入ってからKINFE選手の評価は上がり、トレーサーやエコーなど使用、ソジョーンやキャスディなどをヒットスキャンも高い評価を受けていました。STAGE 1ではYetiに加入。結果としてはKOREAもASIAも4位という結果になっていますが、一度CRを撃破している経験があります。ですが、今のCRにはトレーサーを使えるLIP選手、トレーサーとエコーを両方使えるHeeSang選手が所属しています。なのでKINFE選手が加入した意味は、LIP選手をベンチに送り、ベンチャーなどを採用したダブルフレックスDPS構成などを起用する可能性も。それにヒットスキャンも扱えるため、DPSのピックプールを広げるための移籍である可能性もあると考察しています。

CH0R0NG (チョロン)

Twitter : CH0R0NG_OW
Twitch : ch0r0ng_ow
Instagram : sungyumin

CH0R0NG選手は元Toronto DefiantやFlorida Mayhemに所属していたメインサポートで、2023年オーバーウォッチリーグを制覇し、オーバーウォッチリーグ最後の王者に輝いた選手でもあります。

コンテンダーズ時代はBATTLICAやTalon Esportsに所属し、2020韓国コンテンダーズシーズン1第3週優勝、2021韓国コンテンダーズでは、ルシオやブリギッテでほとんどミスがないプレイとして、安定したメインサポートのパフォーマンスを出し続けていました。そしてシーズン2で対戦したO2 Blastに惜しくも3-4で敗北し、2位となっています。その後はToronto Defiantにスカウトされ、オーバーウォッチリーグデビュー。DefiantはCh0r0ng選手の才能に期待していたようで、長期契約を示されたらしい。シーズン序盤、やはりリーグの壁は高かったのか、ブラケットでも最下位を記録し続けていました。ですが、着実に実力を上げ、様々なチームにリベンジを果たし、順位を上げていました。

2023年にはFlorida Mayhemに移籍。当時のMayhemは、中堅くらいのチームで、キャリアだけを見ても、全体からの期待はそこまで集まっていませんでした。ですが、当時のLIP選手や、後ほど紹介するFielder選手、ChiYo選手、Stalk3r選手などを率いる優勝候補のATL Reignに3-1での勝利を成し遂げ、世間を震撼させました。そして、Mayhemの大番狂わせはここから始まり、一度敗北したHouston Outlawsに4-0のストレート勝利を収め、2023年、オーバーウォッチリーグ最後の王者に輝きました。

OWCSでのCh0r0ng選手は次に紹介するShu選手との相性がとても良く、常に完璧に近いパフォーマンスを発揮。アグレッシブなプレイヤーもしっかりとカバーするため、チームの安定感を支える重要なプレイヤーとなりました。

基本感度はDPI1600、ゲーム内感度10。メインサポートに加え、実は高感度プレイヤーにしてはフレックスサポートも得意な方。Meyhem時代は相方のRupal選手の代わりにキリコを担当したり、現在ではShu選手と一緒にゼニバティを採用する場面も。

コーラよりペプシが好き。MBTIはISFJ-T。 兄と弟がいる。 淡い紫色が好き。 マカロンとメレンゲが好き。虫がとても苦手で、蚊ですら逃げる。 中学生の頃、毎日焼き鳥を食べてたら喉頭炎になったことがある。 子供の頃、大きな犬に追いかけられた記憶があり、犬に対してトラウマがある。フィギュア集めが好き。 特にトイストーリーのフィギュアが好き。

・Shu (シュウ)

Twitter : shu_overwatch
Twitch : owl_shu
Instagram : owl_shu1

Shu選手は元Los Angeles GladiatorsやHouston Outlaws所属のフレックスサポートで、アナのスペシャリストと呼ばれています。

Shu選手のプレイスタイルを要約すると、攻撃ステータスに全振りしたサポートと言っても過言ではありません。 Toronto EsportsでNAコンテンダーズで2位になり、その後Guangzhou Chargeでオーバーウォッチリーグデビューから2020シーズンまで、当時はシグマ×オリーサの2盾メタが主流であったため、Shu選手の攻撃的なプレイはシールドで防がれてしまうのであまり目立つ活躍はありませんでした。ですが、2021シーズンからオーバーウォッチ2に移行したと同時にLos Angeles Gladiatorsに移籍。タンクが減り、ダイブやラッシュメタが多く採用されるようになったため、攻撃的なメイン、スリープ、阻害瓶などと、攻撃的なプレイが当時のシーンに強烈な印象を残し、攻撃的なフレックスサポートを彷彿とするプレイヤーとなりました。 ただ、このような過激なプレイスタイルのため、アナ、バティストは言うまでもなく良い実力を発揮しますが、一部からはキリコ、ゼニヤッタは攻撃的すぎて逆に惜しいかも… という意見もあります。

Houston Outlawsで2023年オーバーウォッチリーグ2位という好成績を残した後、CRに加入。加入後はShu選手の持ち前の攻撃的なプレイがCh0r0ng選手と相性抜群。同じフレックスサポートの選手とは圧倒的な差が存在するとまで言われ、Shu×Ch0r0ngはのコンビは一躍世界最強サポートデュオの名を手にしました。

犬を飼っており、名前はヌリ。他のプレイヤーと感度が重ならないように変えたり、重なっても他のプレイヤーが使わない感度に変えたりするそうです。本人が思うように、一番好きなヒーローはバティスト、一番得意なヒーローはアナだと発言していました。腕をマウスパッドに全部乗せ、手首だけ曲げてエイムをする非常にユニークなエイム法を使います。

Team Falcons

・Team Falconsとは
・結成秘話
・キャリア
・ロースター

・Team Falconsとは

Team Falcons、通称FLC。2021年から活動しているサウジアラビアのオーバーウォッチEスポーツチーム。2021年頃から積極的にSaudi eLeagueという大会に参加していたものの、Saudi eLeagueという大会自体がオーバーウォッチ競技シーンにあまり馴染みがなかったため、そこまで知名度が高いチームではありませんでした。サウジアラビアのオーバーウォッチ競技シーン自体は2023年のサウジアラビア代表による2023年オーバーウォッチワールドカップの優勝により知名度が一気に加速しました。そして、FLCがオーバーウォッチ競技シーンでの認知度が上がったのはOWCS KOREA STAGE 1に参加するため、元リーガーなどのオーバーウォッチ競技シーンにおいて名をはせた韓国人プレイヤー中心のロースターを組んだのが大きな要因です。

・結成秘話

FLCがOWCSに参加するためのロースターを組む当時、先にCrustyコーチとJunkbuckコーチが内定し、選手を募集していたようです。コーチ陣が先に組まれていた状況だったので、ヨーロッパ地域に参加するかNA地域に参加するか、韓国地域に参加するかも決まっていなかった状況でした。しかし、ちょうど2023年末に韓国Flash Opsで見事優勝し、スポンサーを探していたチーム、Hamsterと接触し、Hamsterの選手と契約しました。実はその過程で、EWCまでZETAに所属していたFearless選手が兵役の問題により離脱し、smurf選手、そしてSirMajed選手が追加加入してOWCS STAGE 1に挑みました。そしてOWCS STAGE 2になると共に、ヒットスキャン補用だと思われるHappy選手がさらに追加加入しました。

・キャリア

OWCSにおけるFLCは、STAGE 1のOWCS KOREAではCRに勝利し見事優勝していますが、その後のDallas Major以降は一度だけCRに勝利を飾っていますが、全ての大会で最終的にCRに敗北していました。

そして迎えたSTAGE 2。初戦のvs HaeJeokDanに3-1で勝利し順調な滑り出しでしたが、STAGE 1で勝利していたZETA DIVISION(FTG)に1-3で敗北。STAGE 1ではライバル関係だったCRにも0-3で圧倒されました。さらには2部リーグチームでSTAGE 1では3-0、総当たり戦でも3-1で勝利していたPoker Faceにも敗北し、CRとの因縁関係は絶たれたと言わざるを得ない状況でした。そんな中迎えたプレイオフでは、なんとCRに3-1で勝利。その後も順当に勝ち進め、2024 OWCS KOREAはFLCが完全制覇を成し遂げ、FLCは完全復活を成し遂げました。

CRの方でも紹介した通り、FLCのコーチはかつてSan Francisco Shock時代にJunbin選手、MAX選手、HeeSang選手のコーチだったCrustyコーチです。かつての教え子たちがCRで世界一の名を獲得した後、初のリベンジを果たしていますが、CRに再度敗北される可能性は十分にあります。

・Hanbin (ハンビン)

Twitter : HanBin_OW
Twitch : Hanbin_OW

Hanbin選手は元Vegas Eternal、Dallas Fuel所属のD.va、シグマ、ザリア、ジャンカークイーンなどのオフタンクを全て華麗に扱えるプレイヤーで、全体的なパワーを考慮すれば、世界最強のオフタンクと呼んでも過言ではないプレイヤーです。 

Hanbin選手はLegend Young Beyondというチームで中国コンテンダーズに出場。あまり良い結果は残せなかったものの、今後活躍出来る素質があったのか、その後名門チームのElement Mysticに入団。そこではD.vaやシグマ、ザリアなどで無類の強さを誇り、Element Mysticのコンテンダーズ優勝に貢献。 事実上オーバーウォッチリーグ行きが確定した選手とも言われていました。

その後はVegas Eternalに入団し予想通りのオーバーウォッチリーグデビュー。当時のメタがラインハルト×オフタンク(D.va、ザリアなど)だったため、初戦からPOTMを獲得するなどと1部リーグに昇格後でも自身の実力はしっかり通用。2020/10/24日にDallas Fuelに移籍し、コミュニティの2021年最も活躍するタンク予想では1位を獲得しました。シーズン開始直後は少し不調な姿を見せましたが、チームメイトのウィンストン神ことFearless選手とHanbin選手のD.vaの相性がとても良く、ダイブという項目において、圧倒的な強さを誇り、D.vaのスペシャリストと呼ばれるようになりました。

OW2に移行してからは、オフタンクメインにも関わらず、Dallasに所属していた際は、タンク枠をHanbin選手のみでシーズンを終えました。ですのでその過程で、本来使わないメインタンクを使用せざるを得ない状況になってしまったため、実はメインタンクも出来るオールラウンダーです。

OWCSではD.vaやシグマで活躍。特にHanbin選手は安定性に長けており、味方を守るフェーズとリソースを切って攻めるフェーズの切り替えをスムーズに行う。中でもSTAGE 2のシーズン中に訪れたD.vaメタではオフタンクプレイヤー最強格を誇りました。

感度は800DPIの1を使用していた時期もあり、プロの中でも最も低い感度と言われと言われています。2023年にはメインタンクまで任されるようになってしまったので、仕方なく感度を3.8程度まで上げたそう。オフタンク専任に戻った後は1.5に変えたそう。以前に使用していた感度がかなり超低感度だったので、Hanbin選手の机のセッティングを見ると、巨大なマウスパッドを使用しており、机全体マウスパッドで覆っていました。

・smurf (スマーフ)

YouTube : smurf_tv
Twitter : smurf_ow
Twitch : smurf5
Instagram : smurfow

smurf選手は全盛期San Francisco ShockやBoston Uprisingに所属していたメインタンクで、オーバーウォッチリーグ連覇。長年安定したパフォーマンスを発揮している選手です。

オーバーウォッチリーグデビューシーズンである2019年は、現在と違いオープンキューだったため、3タンク3サポートが優勢でした。当時はチームメイトのsuper選手に主役を譲っていましたが、その後、ロールキューが導入されてからはsumerf選手が主力としてプレイ。圧倒的なロードホッグやオリーサの熟練度を発揮していました。その後Seoul DynastyとBoston Uprisingを巡っており、様々なチームで自身の実力を証明、磨き続けました。

OWCSでは主にウィンストンをプレイ。安定したウィンストンのエリアコントロールや、極端な攻撃性を持ちながら一定の生存性を発揮。FLCでD.vaを主体にプレイするようになってからは出番は少なめ。それに全体的に見てウィンストンは他の選手に少し劣る部分が多く感じるという意見も。ですが、OW1時代から様々なメタを経験しているため、ピックプールも広く、世界トップクラスのメインタンクなのは間違いありません。

英語がかなり得意な方で、英語圏のファンに好感を持たれているよう。TwitchではOW2のプレイをはじめ、様々な種類のゲームをプレイしており、最近だとカラオケ配信を行っています。

・Proper (プロパー)

Twitter : Ow_Proper
Twitch : proper_ow

Proper選手はオーバーウォッチリーグ史上初の三冠王を達成した脅威の選手で、Proper選手こそが世界一のDPSという呼び声も。そしてOWCS KOREAで完全復活を成し遂げました。

O2 Blastで2019年から2021年まで韓国コンテンダーズで活躍しており、いつオーバーウォッチリーグに昇格するのかと期待の声が寄せられていましたが、2022年にアカデミー契約を結んだSan Franscisco ShockとのイベントマッチでShockに入団していたことが判明しました。

Shockではトレーサーやゲンジ、ソジョーンなどを使用し試合をまさに破壊。シーズン序盤は順調そのものでしたが、毎度毎度決勝で敗北してしまいます。Dallas Fuelには連敗し、2022Grand FinalsでもDallasにあと一歩及ばず2-3で2位となりました。ですが、2022シーズンMVP、グランドファイナルMVP、DPSロールスターの称号を総なめし、脅威の三冠王を達成している点から見ると、その実力は確かです。

OWCSではフレックスDPS以外にヒットスキャンも使用。キャスディなどではLIPと同等かそれ以上とも言われています。STAGE 1のOWCS ASIAからはCRに敗北続きでしたが、OWCS KOREA STAGE 2で行われたプレイオフではShock時代の全盛期を上回るプレイを見せ、CR戦、ZETA戦共にPOTMを獲得。FLCの圧倒的エース格です。

・Stalk3r (ストーカー)

Twitter : Stalk3r_OW
Twitch : ow_stalk3r
Chzzk : Stalk3r

Stalk3r選手は元Seoul DynastyやAtlanta Reignに所属していたフレックスDPSで、トレーサー、エコー、ファラなどを主に使用しますが、中でもゲンジが圧倒的な強さを誇ります。

2018年から2021年にかけて、Gen.Gに所属し韓国コンテンダーズにおいて毎シーズン良いパフォーマンスを発揮。その後はフレックスDPS要員でSeoul Dynastyに昇格。オーバーウォッチリーグデビューながらも質の高いプレイを連発し、2022では全体で5,6位となりました。エコートレーサーなどのメタが登場すると、優秀なエイムを基にトレーサーとエコーを両方扱えるStalk3r選手は高い評価を受けており、シーズン後にAtl Reignにトレードされました。

ATL移籍後はチームメイトのLIP選手などと共に、ウィンストン、トレーサーソンブラ、アナブリギッテメタにおいて右に出る者はいないと言えるほどの強さを誇りました。ですが、新パッチによってメタが変わったタイミングでATLの波が途絶え、2023年は不発に終わりました。

OWCSでは相方のProper選手と共にトレーサーやエコーを使用しているものの、ライバルであるHeeSang選手が目立ちすぎており、エコーもパフォーマンスも悪いわけではないのですが、HeeSang選手と比べると少し微妙と言われています。ですが、Stalk3r選手の本領はゲンジと言われているので、ゲンジがメタ入りすればStalk3r選手の独壇場になる可能性を秘めています。

MBTIはISTP。以前はファンとの交流がほとんどなく、ファンサービスに消極的な姿を見せ、ファンが交流を望んでいましたが、2024年初頭から交流用のファンディスコードをを開設している様です。

・Happy (ハッピー)

Twitter : owhappy2
Twitch : owhappy2
Chzzk : happy2

Happy選手は元Guangzhou Charge、Houston Outlawsのヒットスキャンです。過去にはHappy選手のエイムが良すぎてチートを疑われたこともあり、オフライン検証まで行い、潔白を証明しました。

そんなHappy選手はこの記事ではおなじみのElement Mystic出身で、ヒットスキャンにおいてはトップレベルなのにも関わらず、トレーサーやソンブラ、エコーなども問題なく使用出来ます。ヒットスキャンとフレックスを両方扱え、ピックプールの拡張に大きく貢献しています。昔からアッシュやキャスディ、ウィドウメーカーなどの名手として知られ、Houstonに所属していた時代はダイブメタの中、己のキャスディを貫く姿もありました。

2023年のAtl Reign戦ではトレーサーを使用。相方のPelican選手と当時のメタであるトレーサーソンブラの構成で立ち向かい、ヒットスキャンメインながらもフレックスDPSの選手と変わりないパフォーマンスを発揮していました。

その後のOWCSではM80にPelican選手と一緒に移籍しており、一部ではハピペリと呼ばれているそうで、非常に高い評価を受けているDPSデュオです。ですがM80のチーム体制が非常に悪化しており、Happy選手は「二度とNAでプレイしたくない」と語るほど。OWCS STAGE 1はM80の失態やタイミングも相まって最悪なシーズンとなってしまいました。相方だったPelican選手は現在ZETA DIVISIONに移籍。リーグやOWCSを共に戦ったPelican選手との対決にも注目です。

FLCに移籍後は主にヒットスキャンで出場。序盤はキャスディやアッシュなどを使用していましたがまだチームに慣れていない様子が伺え、決して調子が良いとは言えない姿でした。ですがその後のFLCの戦略としてエースのProper選手を下げるなど、思い切ったDPS陣の入れ替えを行うことで、個々の強さを活かす方向にシフトチェンジ。そこでのHappy選手のパフォーマンスは高水準を保っていました。Happy選手以上だと考えられているDPSの選手は少なくはない現状ですが、自身のフィジカルを武器に、しっかりと整えた環境では強力なパフォーマンスを発揮出来ます。

・Fielder (フィールダー)

Twitter : fielder_ow

Fielder選手は元Vegas Eternal、Dallas Fuelのフレックスサポートで、Shu選手とは真逆の目立つことをしない安定型のプレイスタイルです。 

2018年から2020年までGC Busan WAVEに所属し、その後Vegas Eternalに加入しオーバーウォッチリーグデビュー。Shu選手と同じで2盾構成が主流だったため当時はあまり目立たず。しかし、2021年からはDallas Fuelに移籍。守備的でケアに重点を置くプレイスタイルのため、攻撃的なサポートよりも、黙々仕事をこなす積極性とステータスの安定性が、即興的なサポートよりも、安定性/攻撃性を同時に確保出来るサポートと言われています。

Dallasでは2022年オーバーウォッチリーグ優勝、2023はAtl Reignに移籍や韓国代表にも選抜。そして次に解説するChiYo選手とは2022年から現在までチームメイトで、世界最高峰のサポートデュオと呼ばれています。

OWCSではShu選手の姿が一躍輝いていますが、Fielder選手は自身のプレイスタイルである攻撃よりも味方ケアに重点を置いた、非常に守備的なスタイルを貫いています。ですがフィジカルも恐ろしく、急に理論値を出すことにも長けています。まさに縁の下の力持ちとして活躍しています。

ちなみにVegas時代はアメリカではなく、韓国でゲームをプレイしていたため200pingで試合に出場していたそう。そのような状態にもかかわらず、良好なバティストのパフォーマンスを見せ、「Mr.200ms」などのニックネームがつきました。

・ChiYo (チヨ)

Twitter : ChiYo_ow1
Twitch : chiyo_ow
Chzzk : 치요우

ChiYo選手は元Dallas FuelやAtlanta Reignの2023韓国代表メインサポートで、Fielder選手と共に、世界最強のサポートデュオと呼ばれています。

ChiYo選手はメインサポートとして非常に攻撃的なプレイスタイルを見せており、積極的なルシオでキルログに頻繁に名を連ねます。ブリギッテも攻撃的なバッシュの使い方やアグレッシブなラリーで一躍世界一のメインサポートの名を手にしました。コンテンダーズ時代からこのプレイスタイルは変わっておらず、RunAwayからO2 Blastに移籍後は韓国コンテンダーズを制覇、その後はDallas Fuelに移籍し、その攻撃的かつ的確なカバー力でリーグをも制覇。メインサポートでは唯一の2022サポートロースターを受賞。その後はAtlanta Reignに移籍するも、先ほども述べた様に、2023ATLでは不発に終わりました。

FLCに移籍後もFielder&ChiYoのサポートデュオの強さは未だ健在。ですが、競技シーンにジュノが参戦してからはアグレッシブなプレイが裏目に出て初日のChiYo選手のジュノはかなりの酷評でした。KOREA終幕からしばらく経った現在のChiYo選手の進化したジュノにも期待です。

ちなみにChiYo選手の名前の由来は「月刊少女野崎くん」という漫画に登場するヒロインの佐倉千代(さくら ちよ)らしい。ですが本人は恥ずかしくて自分からは答えないようにしています。

・SirMajed (サーマジェド)

Twitter : SirMajed9
Twitch : sirmajed

SirMajed選手はFlorida MayhemやToronto Defiantでプレイしたフレックスサポートで、2023ワールドカップではサウジアラビア代表として、ワールドカップ王者に輝いています。

SirMajed選手は非常に鋭いエイムを武器に、攻撃的なキャラを主に使用するフレックスサポートです。ドイツやアメリカでのコンテンダーズで活躍していた選手で、イラリーやゼニヤッタは高い評価を受けており、伝説のゼニヤッタプレイヤーの名を取り、次世代のJJoNakとも呼ばれています。実際、2023ワールドカップでは、数多くのチームがウィンストンやドゥームフィストを基軸にしたダイブ構成を採用するため、ほとんどのプレイヤーがアナやキリコイラリーを使用していました。ですがサウジアラビア代表はラッシュやポーク構成を貫き、SirMajed選手のイラリーは中国代表や韓国代表を退け、圧倒的なパフォーマンスを見せていました。ですが、アナやバティストに関してはFielder選手に劣る模様。ゼニヤッタやイラリーを用いる必要があるシーンでは、無類の強さを発揮出来ます。

ZETA DIVISION

・ZETA DIVISIONとは
・キャリア
・ロースター

・ZETA DIVISIONとは

ZETA DIVISION、通称ZETAは、元々OWCS STAGE 1で活躍したFTG(From The Gamer)というチームを全身としている日本のEスポーツチームです。FTGはOWCS KOREA、OWCS ASIAで3位を獲得しています。その後、Esports World Cup 2024 オーバーウォッチ部門のシード権を獲得し、2024年6月13日にZETA DIVISIONに買収されました。Nekoコーチの退団やchanggoonコーチの入団など、コーチ陣の入れ替わりがあったものの、現在はchanggoonコーチとRascalコーチが在籍しています。現在のZETAは、韓国人を中心にしたロースターで活動していますが、約4年前までJUPITERという名前で日本人中心のロースターで活動し、コンテンダーズやオーバーウォッチワールドカップでの日本代表も排出しています。ちなみに、現在MFC所属の元リーガーTa1yo選手は元JUPITERとして活動していた経験があります。

・キャリア

全身のチームとなるFTGはOWCS KOREA STAGE 1で3位という成績を残していますが、OWCS ASIAでは3-2でFLCにあと一歩届かず敗退し、3位でフィニッシュ。OWCS Dallas Majorの出場権を逃してしまいました。EWCでは世界最強ウィンストンのFearless選手が加入し期待が高まっていましたが、EWC独自ルールのピックバンなどの影響からか、NAチームのToront Ultraに敗北。しかし、OWCS KOREA STAGE 2ではFearless選手が兵役の問題で離脱するも、Heesung選手が追加加入。グループステージではFLCに勝利。その後も順調に順位を上げ最終結果は2位。万年3位という名を脱却しました。

・BERNAR (ベルナル)

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BERNAR選手はLondon SpitfireやHangzhou Sparkでプレイしていたオフタンクで、D.va、シグマ、ザリアなどにおいては、圧倒的な実力を誇ります。

2018年にFusion Universityに加入。NAコンテンダーズにオフタンクとして出場し、30連勝という異次元の記録を持ちました。そのNAでの圧倒的なパワーをスカウトされ、London Spitfireに加入。リーグに参戦後も自慢のシグマやD.vaなどで活躍。2022年にはHangzhou Sparkに移籍。プレイオフは4位となりました。そして2023年にはプレイオフのため急遽Houston Outlawsに電撃入団。実はこの時、1年ぶりの競技復帰となります。いつもと全く違うチームメイトとプレイすることになってしまったため、不慣れな環境下だったにも関わらず、持ち前のオフタンクは健在で、2023年オーバーウォッチリーグは準優勝となりました。

OWCSに置いてのBERNAR選手はD.vaやオリーサを全選手の中でトップクラスで扱います。非常に安定したプレイが評価されており、エリアコントロールやフィジカル、チームとしての連携もこれと言った問題はないレベルです。一つ気にかかるのはラマットラやジャンカークイーンなどが必要になった場合、あまり使い慣れていないキャラを使用するBERNAR選手のパフォーマンスが重要になります。

好きな食べ物はサムギョプサル。趣味は音楽鑑賞と友達と遊ぶこと。エイムするときは腕を肩からまっすぐ伸ばし、椅子は低いものを使います。

・Heesung (ヒーソン)

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Heesung選手は元Xero、SPGのメインタンクで、ランクマッチのランキング
1位常連でもあります。Fearless選手が兵役の問題で退団したため、メインタンクの枠を補う形でZETAに加入しました。

Heesung選手は現在18歳の超若手で、XEROやSPGに所属していた経験はありますが、韓国コンテンダーズでも最高4位。経歴だけ見ると他の選手に大分劣るものの、現在の競技シーントップ層でプレイしているタンクプレイヤーと遜色ないパフォーマンスを発揮しています。主にダイブ構成を採用する場合にウィンストン役として起用。オーバーウォッチリーガーとしての経験はなく、ZETAのチームメイトや他のチームの選手は、ほとんどのプレイヤーがオーバーウォッチリーグを経験している環境なため、大分見劣りする選手ですが、エリアコントロールやフォーカスなどのチームプレイや、個人のフィジカル面においても他の選手と遜色ないどころか、上回っている様にも感じるパフォーマンスを発揮しています。ウィンストン神のFearless選手の後釜として加入したため、かなりのプレッシャーがかかっていると思われますが、Heesung選手の猛烈な努力と情熱はZETAがFLC勝利への追い風となり、万年3位の名脱却に大きく貢献しました。

AlphaYi (アルファイー)

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AlphaYi選手は元Hangzhou SparkやWashington JusticeのフレックスDPSで、ゲンジやトレーサー、エコー、ファラなどを非常に高いレベルで扱います。

AlphaYi選手は、2018年からGC Busan WAVEやMeta Athenaに所属し、韓国コンテンダーズに出場し続けましたが、あまり良い結果を残すことができず、ブラケットで最下位を記録することもありました。2020年まで韓国で奮闘しましたが、当時所属していたTeam Diamondでのトライアルを降格を防ぐことが出来ず、オーバーウォッチリーグ入りは夢のまた夢という状況でした。ここで、韓国での競技生活を一旦退き、リーグチーム、Hangzhou SparkのアカデミーであるBilibili Gamingに移籍し、中国コンテンダーズでの成功を目指しました。そしてなんと、2021年にはレギュラーシーズンで1位を記録し、最終的に2位という好成績を収めたことで、Hangzhou Sparkに昇格し、念願のオーバーウォッチリーグ入りを果たしました。

リーグ参入後は当時チームメイトのShy選手や現在チームメイトBERNAR選手などと共にリーグ上位のDPSと言われるまで上り詰め、2022年のオーバーウォッチリーグデビューの年にプレイオフで4位という結果を残しました。その点から「Proper選手さえ居なければ新人王DPSだった」と謳われるほどでした。

OWCSではトレーサーやファラなどを使用。相方のFlora選手と相性抜群のDPSデュオを披露。超アグレッシブかつ精密で、特に決定的な瞬間に試合の流れを変えることができるクラッチプレイヤーとして大活躍しています。

・Flora (フローラ)

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Flora選手は元New York ExcelsiorやWashington Justiceで活動していたメインDPSで、中でもキャスディやアッシは一流。トレーサーなどのフレックスDPSも使用します。

Flora選手はO2 Blast、Meta Athena、Team Diamondで韓国コンテンダーズ生活を送っていました。コンテンダーズ時代からヒットスキャンメインなのは変わりありませんが、自身のチームが使える構成の幅を広げるため、ヒットスキャン以外のトレーサーやソンブラも使用していました。ピックプールが広くパフォーマンスにも問題にはないFlora選手重宝され、NYXLに所属しオーバーウォッチリーグ入り。チームが低迷していた時期でもFlora選手は常にキャリーの顔つきパフォーマンスを披露していたと言われており、当時のNYXLではエース格の選手でした。Washington Justiceに移籍後はプレイインで敗退となりましたが、AlphaYi選手とのDPSデュオの強さはこの頃から健在でした。

OWCSではヒットスキャンの活躍が目立ちます。キャスディやアッシュを使用しヘッドショット連発の脅威のクラッチプレイを見せつつ、それ以外の場面ではしっかりと冷静に対応します。しかし、トレーサーを使用した時のパフォーマンスは微妙と言ったところ。ですがOWCS ASIAに向けてPelican選手が加入したことにより、ダブルフレックスDPS構成への心配はありません。

NYXLのチーム内で「最も面白いプレイヤーは誰か」という質問に対して、ほとんどのプレイヤーがFlora選手を選びました。逮捕されそうな人物を選ぶという質問に対しては2票獲得しました。800DPIのゲーム内感度7.38。ヒットスキャンを扱うプレイヤーにしては少し高め。身長183cm。喫煙者。MBTIはESFP。Team DiamondやWashington Justice時代からAlphaYi選手とはチームメイト。リアクションや雰囲気の良さのおかげで、配信はかなり人気です。

・Pelican (ペリカン)

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Pelican選手はAtlanta ReignやHouston Outlawsで活躍していたフレックスDPSで、今回のOWCS ASIAに向けて新たに加入しました。

Pelican選手は2018年から韓国コンテンダーズに参加し、2019年には強豪のO2 Blastに加入。コンテンダーズ時代はファラやエコーなどが非常に高い評価を受けており、2021年にはATL Reignに入団。オーバーウォッチリーグに参戦した2021年にプレイオフのグランドファイナルまで進出。結果はLIP選手率いるShanghai Dragonsに大敗だったものの、それでもPelican選手のファラやエコーなどはリーグでも好評で、誰もが認める新人王となりました。2022年はHouston Outlawsに移籍。Houstonではエコーやゲンジなどで活躍。結果としてはTOP2チーム止まりだったものの、チームのエースとして成長しました。

OWCSではM80に加入しNAリージョンを主戦場にしました。ファラメタが訪れたシーズンのPelican選手のファラは頭一つ抜けていました。それでもNA1位を保っているToronto Defiantに対する勝ち目が見つからず。STAGE 2はOld Oceanのコーチとして戦いました。ZETAのDPS構成はPelican選手の加入により、他のチームが行っているDPS陣を頻繁に入れ替える作戦が可能に。ZETAのDPSにはかなり期待が高まっています。

・FiNN (フィン)

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FiNN選手は元San Francisco Shockのフレックスサポートで、非常にアグレッシブなプレイスタイルです。2023年の韓国代表にも抜擢された経験があります。

FiNN選手は2020年にO2 Blastに加入。2021年の韓国コンテンダーズ制覇後にアカデミー契約を結んでいるSF ShockとO2 Blastのイベントマッチにて、Shock側として参戦。2022年は火力が高いキリコを使用しリーグ2位という結果。アグレッシブなスタイルを見せるフレックスサポートの選手として挙げられるほど非常にアグレッシブ。アルティメットを惜しむタイミングをよく見抜くため、相手との心理戦も評価されています。2023年のワールドカップではDPSでも出場。優れたエイムを披露し、フィジカルに強みを持つ選手です。

OWCSでもアグレッシブなプレイスタイルは健在でアナやバティストなどはもちろん、STAGE 2のプレイオフではジュノをいち早く取り入れジュノメタの先駆者となっています。

日本とのハーフで愛知県南知多町で小学校と中学校に通っており、日本語と韓国語と英語の3ヶ国語が話せます。MBTIはENTP。インスタグラムで一番好きな映画はフィンとジェイクのアドベンチャー・タイムと挙げました。ニックネームのFiNNはこの映画から来ていると思われます。リーグに出場する際の背番号に99番をつけると明かし、自分の誕生日が9月19日、母親の誕生日が9月9日であるためと述べています。

・Viol2t (バイオレット)

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Viol2t選手は元San Francisco Shock、Houston Outlawsのメインサポートで、オーバーウォッチリーグシーズン2から現在に至るまで非常に長期的な活動を続けている選手の一人です。

Viol2t選手はオーバーウォッチリーグ2年目であるシーズン2から競技シーンに参入しており、2019年~2022年まではSF Shock、2023年はHoustonに所属していました。2019年と2020年のリーグを2連覇しています。その後の結果も4位→2位→2位、オーバーウォッチの競技シーンの歴史に残るサポートプレイヤーです。FiNN選手と同じくフィジカルに長けており、OW1時代はゼニヤッタやバティストで一世を風靡しました。OW2に入ってからは2022年の相方がFiNN選手だったためメインサポートに転向。ブリギッテとルシオ共に着実に実力を上げていきました。

OWCSのViol2t選手は少し問題児っぷりが。メインサポートの実力はもちろん素晴らしいのですが、自身の不可解なデスやAjaxなどのミスが目立っていました。ですがジュノは非常に好評でフレックスサポートも出来るピックプールの広さなどからベテランながらも今もなお高水準のパフォーマンスを保っているサポートプレイヤーです。

非常にトキシックなことで知られており、大会中の暴言で罰金や出場停止処分を受けたことも。全ロールSR4600に到達しており、サポートはSR4700台をキープ。SR4600は現チャンピオン相当。NAサーバーの1位から4位を全てViol2t選手のサブアカウントで占めたこともあります。

Poker Face

・Poker Faceとは
・キャリア
・ロースター

・Poker Faceとは

Poker Faceは、元Incendia Evolutionのメンバーで結成されたチームです。OWCS ASIAに進出したチームの中で、オーバーウォッチリーグを経験したことがない選手が多く、そもそもPoker Face自体がコンテンダーズで活動していたチームのため、韓国TOPチームにしては規模が小さいにもかからわず、上位勢に食らいついている凄まじいチームです。そして今シーズンは8人態勢で挑みます。

・キャリア

初めは2021年シーズンのコンテンダーズトライアルに参加し、コンテンダーズへの道に挑戦するも、新鋭チームの限界を突破できず最下位を記録しました。この状況は2022年まで続きましたが、2023年の大規模なチーム内の改革を通じてチームの体質自体を変えてしまいます。韓国コンテンダーズの2023 Springと2023 Fallの優勝を占めることになります。その後オーバーウォッチリーグと共にコンテンダースも廃止されたため、韓国コンテンダースコ最後のチャンピオンの称号を得ることになりました。その後も様々なコミュニティ大会に積極的に参加しており、OWCS STAGE 1は現ZETAであるFTGにあと一歩及ばずで敗退。Soop Overwatch Cupという大会ではSTAGE 2で敗退した海賊団に敗北しています。ですが、その後のOWCS KOREAではまさかの
覚醒。海賊団、FLC、ZETAなどの強豪チームを突破。CR以外の全てのチームに勝利を収めています。

・Belosrea (べロスレア)

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Belosrea選手はPhiladelphia FusionやSeoul Dynastyに所属していたメインタンクで、現在のPoker Faceの要を担うタンクです。

Belosrea選手は2019年頃から競技シーンに参加。しばらくはコンテンダーズトライアルで敗退や、コンテンダーズに出場するも、あまり良い結果は残せず。そして2021年にT1に所属後は韓国コンテンダーズで良好なウィンストンを発揮し3位を記録。その後はPhiladelphia Fusionに入団しオーバーウォッチリーグデビュー。その後一度コンテンダーズに降格するもすぐにSeoul Dynastyに加入し復帰。ウィンストン、ラインハルト、オリーサ、レッキングボールと4人のメインタンクをバランスよく扱っていました。

OWCSでは非常に広いピックプールを武器に戦っており、FLC戦ではウィンストン、レッキングボール、ジャンカークイーン、マウガ、ラマットラなどと様々なキャラを多種多様に使いこなし自身の力量を思う存分に発揮しPOTMまで獲得しました。

性格が陽気でコミュニケーションが上手なようです。かなりクソガキだと言われており、Philadelphia Fusion時代、ZEST選手はチームメンバーの中で一番言うことを聞かない選手にBelosrea選手を挙げました。 T1時代からよく話を聞かなかったらしい。

・Jasm1ne (ジャスミン)

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Jasm1ne選手はSLTやPANTHERAなどの様々なチームに所属していたオフタンクです。

Jasm1ne選手はコンテンダーズはもちろん、様々なコミュニティ大会に参加しており、PANTHERAやDreamersではザリアの練度の高さが目立っていました。Poker Faceに所属しOWCSに出場するようになってからはラッシュ構成で主に採用。STAGE 1のRunAway戦では固く鋭いオリーサで相手の陣形を崩すプレイを披露。D.vaなども非常に得意としているキャラではありますが、メタの関係やBelosrea選手のピックプールが潤沢なため、やや出番は少なめではあります。経歴で見ても少し実力不足なのかもしれません。

・Proud (プラウド)

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Proud選手は現在17歳の若手で、強力なフィジカルを武器に圧倒的なキャリー力を誇ります。

2022年からPoker Faceに所属しており、O2 Blastにも所属していた経験があり、2023年には韓国コンテンダーズ制覇。そしてOWCSでの活躍は凄まじく、アッシュやキャスディ、ウィドウなどをヒットスキャンをメインにプレイし、その驚異的なフィジカルでPOTMを大量生産。Poker Faceの重要な主砲です。ですが、多くのチームがフレックスDPSプレイヤーを取り入れているなか、Proud選手のヒットスキャンが通用するかがPoker Face自体の鍵を握っています。

MBTIはINTP。 背番号の11は特に意味はなく、1が好きなので決めたらしい。 髪の毛がよく伸びる方なので、美容院に行くたびにダウンパーマをかける。 好きな色は薄紫、薄ピンク。 カービィが大好きで引き出しをカービィグッズで埋める様子も。身長183cm。

・ChoiSehwan (チェセファン)

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ChoiSehwan選手はElement MysticやGuangzhou Chargeなどに所属していたフレックスDPS。フレックスDPSならなんでも扱うことが出来ます。

2018年から韓国コンテンダーズに参戦しており、Element Mysticでコンテンダーズ3位を記録しGuangzhou Chargeに加入。2021年のGuangzhou Chargeは全体が非常に低調だと言われており、それでもChoiSehwan選手がハードキャリーしているところがまれに。そして2022年シーズンに入ると、この傾向はさらに加速し、チームの活気も戻り、Guangzhou Chargeは強さを取り戻しました。その後GenesisからPoker Faceに移籍し、エコーやトレーサーなどはフィジカルの強さやチームプレイに置いても一級品で、今でもハードキャリーの面影はよく見えます。

・JaeWoo (ジェウ)

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JaeWoo選手はXeroなどに所属していたフレックスDPSです。

JaeWoo選手はPoker Faceのトレーサー担当と言ったところで、ChoiSehwan選手とのトレーサー×エコーのコンビネーションは非常に強力です。JaeWoo選手も経歴に置いては周りの選手と比べ劣っていますが、環境のおかげか成長スピードはとても速く、このOWCS STAGR 2のシーズン中でも成長が感じられています。プレイスタイル的にはまさに仕事人といった感じ。フィジカルで突き進むスタイルとは逆の黙々とエリアを取るスタイル。チームメイトとの連携や個人面も高いのは確かですが、さらに上に行くためにはJaeWoo選手の力量は大きく関わってくるでしょう。

・Simple (シンプル)

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Simple選手はUprising AcademyやPoker Faceなどに所属し、コンテンダーズで好成績を多数記録しています。

UNDEFINEDでBoston UprisingのアカデミーであるUprising Academyなどで韓国コンテンダーズで活動。2023年頃からPoker Faceに所属しています。Simple選手は万能型のフレックスサポートで、プレイオフではジュノを担当。イラリーなどに置いても一級品です。ランクマッチの猛者であり、アジアのランキング1桁目常連。Simple選手のジュノメタに置いての練度はいかなるものか。

・FiXa (フィクサ)

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T1やUprising Academy、Philadelphia Fusionで活躍したメインサポートです。今シーズンはケガからの復帰になります。

T1やUprising Academyでコンテンダーズでメインサポートで活躍。その後はPhiladelphia Fusionに加入。FiXa選手も安定よりのプレイスタイルで、お手本のようなルシオやブリギッテをプレイします。実は以前まで指にケガを負っておりしばらく試合に出場出来ない状況でした。当時所属していたSeoul Infernalから抜けチーム代替選手を迎え入れてしまいます。その後FiXa選手の負傷状況は思ったより深刻だったようで、手術をするまでに至りました。なので今回のOWCS ASIAはケガからの復活となります。

・CARU (カル)

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CARU選手はO2 Blastや日本のINSOMNIAに所属し日本リージョンで戦っていたこともある、フレックスサポートです。

World Game Star PhoenixやO2 Blastのサポートを担当しており、Poker Faceが韓国コンテンダーズを制覇した際のメンバーでもあります。CARU選手のフレックスサポートの中でもアナやキリコなどは日本リージョンで猛威を振り、サポートロールながらも多数のPOTMを獲得していました。ジュノを担当する様子は見られないため、ジュノを起用しない場合はCARU選手の出番となりそうです。


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