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球技のできない人生

球技大会。
戦争、飢餓の次に嫌いな言葉である。
私がチェンソーマンだったら、真っ先に存在を消していたであろう。


先日、所属している団体でソフトボール大会があった。トーナメント形式で、初戦は6番レフトに入った。

第一打席:チームが5打席連続ヒットのなかショートライナー
第二打席:ショートライナー
第三打席:チーム初の三振
第四打席:ヘボすぎるファールを何球か続けたあげく、内野ゴロ

5イニングで両チーム共に2桁得点の試合で、チーム唯一の4タコ。
フライは1本も飛んでこず、頭の上を越えたボールを処理したのみ。
武田が黄昏並みのスパイ活動を展開するも、チームは勝利。2回戦に進むことに。

前回の試合で打てる見込みが無いと判断されたのか、9番に回される。ポジションはキャッチャー。おっと、キャッチャーといっても、ボールは取らない方のキャッチャー。ネットがあるので、そこに入ったボールをピッチャーに投げ返すのが基本的な仕事、キャッチャーフライが飛んできたら取りにいくだけの仕事である。

第一打席:ショートライナー
これで前日に引き続き5タコ。
またぼーっとキャッチャー(球拾い)をしていると、目の前で高くフライが上がる。足をほぼ動かす必要の無いイージーフライ、のはずだったが落球。

「ドンマイ、ドンマイ!気にすんなー!」

チームメイトのかけ声がむなしい。

そして運命の第二打席。時間の都合上最後のイニング。2アウト一塁、2点ビハインドでバッターはサム武田。この場面、誰もが試合終了を予感したであろう。まだ1本もヒットを打たず、1アウトも取れていない男に回ってきた最後のチャンス。

ここまで何の活躍もできていない。絶対に見返してやる――






力無いキャッチャー前ゴロで試合終了。

「悔しい」「勝ちたかったー」

そんなチームメイトの声が聞こえる。

しかし逆MVP満票受賞者の武田、
「あーやっと終わった」
以外の感想が浮かばなかった。


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昔から球技大会とかいうヤツはくそつまらん恥さらしにしかならなかったことをこの2日間で思い出した。
「お前が卑屈なだけだろ」とかいう人もいるかもしれないが、そんな奴は今すぐページを閉じて玉蹴ったり投げたり舐めたりしとけ。

球技ができないと、少なくとも高校生までは学生生活がマジで詰む。
体育ではサッカー部に下手くそと罵られ、野球部には余り物扱いされ、バスケ部には無視される。
特に球技大会はクラス全員が試合を見に来るわけで、片思いしている子がシュートを決めたイケメンに黄色い歓声をあげているところなんかをみると本当にいたたまれない。

はあ、球技大会の悪魔を狩りたい。
たぶん怖いと思ってるひとなんか少ないからめっちゃ弱いでしょ。

※追記
球技大会が嫌いなだけで球技見たりするのはむしろ好きです

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