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海外赴任に障害児を帯同すること②情報収集

日本に帰国してようやく生活が落ち着いたところ、夏休みに突入で暑さと子どもとのべったり生活に疲れが取れない毎日です。時間が空いてしまいましたが、海外帯同の続編をまとめておきます。

1.ひたすら検索

 新しい可能性が生まれた時、とにもかくにも情報収集です。私は昔から情報収集が好きで、結果情報過多になり頭だけで分かったような気になってリスクを恐れて諦めてしまうことがよくあるんです。ただ、今回は私自身アメリカに行きたいという中で、障害を抱える子供を連れての赴任に対して前向きな情報がないかというバイアスで検索しました。
 まずはアメリカの教育体制について調査しました。公教育の特別支援においては日本の10年先を行っているなんて話を昔聞いたことがありましたが、少なくとも合理的配慮や学校内でのサポート、チームでのサポート体制は確立されているようでした。土曜日のみ開校する日本語学校が通える範囲にありましたが、経済的に私立やインターナショナルスクールは難しい状況です。幸いなことに、現地の公立校は英語を話せない子どもの受け入れに慣れていることが分かりました。これは、その地域が世界各国からの駐在員が多く住むエリアであるためで、経済的にも豊かな家庭が多いとのこと。さらに、周囲の公立校のスクールスコアも高く、教育の質については安心できる材料が揃っていました。また、アメリカでは21歳までのすべての障害を持った子どもに無料で適切な公教育が保障されていることも、私たちにとって大きな安心材料となりました。


2.独立行政法人国立特別支援教育総合研究所の教育相談窓口


 次に、検索していく中で「独立行政法人国立特別支援教育総合研究所」なるところがあることを知りました。教育相談窓口があったので、ダメ元でメールしてみることに。障害児とともに海外赴任した方の体験談はHPで見ることができたのですが情報が古かったのもあり、他に新しい情報やアメリカの事例など情報があれば教えていただきたい、という内容です。
 ありがたいことにすぐ丁寧なご回答を頂き、現地で通える学校の種類や英語が堪能でない子どもが現地校に入ったとの手続き、またニューヨーク日本人強雨育審議会の相談室や「グループWith」さんのHP内にある「海外で障害児と暮らす」ページをご案内いただきました。これはアメリカに限った話でしたが、ある程度日本駐在員が赴任する国はよほど途上国などでない限り、こういったサポート機関やサポートグループが存在しているようです。各国にいる日本人STさん同士のつながりもあるようでした。
・・・しかしやはり経験者の話が聞きたい!

3.「土地名×障害児」「土地名×障害児サークル」「土地名×セラピー」などのキーワードでインターネット検索を行い、経験者にアドバイスをもらう

 現地で活動している日本人のST(言語聴覚士)の先生を見つけることができ、彼女にInstagramを通じてDMを送りました。残念ながら彼女はコロナ禍の影響で本業の病院勤務が忙しく、直接的なセラピーの時間を取るのは難しい状況でしたが、現地の子育てサークルを紹介していただきました。このサークルは現地を管轄している大使館にも病院リストの中に記載されており、連絡先を問い合わせてメールをしました。このサークルを主催している日本人OTの先生は人柄もすばらしく、真摯に相談にのっていただき、日本にいるうちから参加させてもらうことにしました。また詳しくは記事に出来たらと思いますが、正直に言って、このサークルがなければ、私の2年間の現地生活は精神的にかなり厳しかっただろうと思います。


続いて、専門家からのアドバイスについては次の記事で詳しくお伝えします。