文具、夏の陣
文具大好きな私。
イベントにもハマりました。
初参戦の話はこちら↓
いざ、大阪紙博へ
春に文具女子博に行って以来、文具イベントの楽しさにすっかり目覚めてしまった私は、8月に大阪で行われるイベント「紙博」への参加をかなり早い段階から決めていました。
小出しにされる出店リストを逐一チェックし、SNSで情報を集め、欲しいものをリストアップ。
そこまで気合いを入れているにも関わらず、どうにもツメが甘く「今回は規模も小さいし、紙ものがメインだから、チケット買うのも8月に入ってからでも大丈夫かな〜」なんて悠長に考えていたら、見事に売り切れてしまっていました。春の文具女子博で、文房具人気を目の当たりにしていたにも関わらず。
何やってんだ…
仕方なく当日券を狙う事に。
午前11時、当日券販売がTwitter、あ、Xで発表され、急いで会場へと足を運んだものの、すでに長蛇の列。最後尾に付いて、炎天下の中じっと待ちます。
日傘があって良かった…というか、ないと無理。体質上、比較的暑さに耐性がある方ではあるものの、この暑さはやはり異常。
列の整備のために、真っ赤な顔で外に立ち続けるスタッフさん達は大丈夫なのかしら…
40分後、ようやく館内に入る事ができ、無事当日券を手にする事が出来ました。なんかもう既にここで軽い達成感。
吹き出す汗を拭いながら会場に入ると、天井高く美しいルネッサンス様式の空間が広がり、女子博と同じように、それぞれのメーカーごとに区切られたブースにたくさんの文具が並んでいました。
「紙博」だけあって、包装紙やメモ、カードやノートなどの紙ものがメインです。
その間を埋め尽くす人、人、人。それだけ文具が愛されている証拠。文具人気の根強さを、
改めて感じます。
一手間が生んだ嬉しい時間
若干怯んだものの、早速買い物スタートです。
国内外のレトロな柄のシールやワッペンなどもたくさん出ていて、ついつい手に取って眺めてしまいます。
会場の作りなどは、女子博とほぼ同じ感じだったものの、会計の様式で少し違った点がありました。それは、女子博は店舗に関わらず、欲しいものを袋にどんどん入れて、最後に会計するという集中レジシステムだったのに対して、この紙博では店舗ごとに会計方式でした。
初めは「ちょっと非効率かもなぁ…」なんて思っていたのですが、店頭にはクリエイターさん自らが立っていて、それぞれの会計時にとても良い笑顔で「ありがとうございますっ!」と言って、丁寧に包んだ商品を手渡してくれるのです。
そこで商品の説明や、なぜ作られたのかというエピソードを聞けたり、クリエイターさんのお顔をちゃんと拝見できたりと、コミュニケーションを楽しむことができました。
なにより、ご自分が作った商品を直接手渡せるのは、とっても嬉しいのだろうという事が
その様子から伝わってきます。
女子博でもクリエイターさんは店頭に立っているのですが、人や出品の多さもあって、お互い必死。特に買う側は目の前の文具しか見ていません。
少し待ち列は出来てしまうものの、会計によってこうして顔をみてお話しできる楽しい時間に、煩わしいという思いは消えていきました。
約2時間ほど蒸し暑い会場の中、水を飲みつつ回遊し、この日は淀川の花火が開催されるので、昼過ぎに足早に引き上げました。
文具の先に見えるもの
さてさて、一番楽しい買ったものを開封する時間。まとめて会計とは違って銘々の精算だから、買った分だけ個包装があり、一つ一つ開けるのも楽しい。これも一つの良さだな、なんて思いつつ。
そこでふと気がつきました。
よくみてみると、マステのパッケージに割りピンが通してあったり、商品が入っていた紙袋や手提げに、シールが貼ってあるものや、お店のロゴやイラストが印刷されていたり。無地のセロファンに包まれたものも、きっと全て手作業でラッピングしたのだろうな、ということが伝わってくるものでした。
作った人に会って、顔を見て、話を聞く事によって、その商品に込められた心が見えてくる。そのおかげで買った文具達は、買ったばかりにも関わらず、既に愛着が湧いていました。
これまで買った文具達ももちろんお気に入り。それぞれに買った場所やエピソードもちゃんと覚えているけれど、そこに他の人が入ってくることがなかったので、余計に新鮮でした。
最近はキャッシュレスに加えてセルフのレジも増えてきて、対応する方もされる方もなんだか機械的になって来ました。おまけにオンラインストアも充実して来て、対人のサービスがどんどん縮小化してきています。
クリック一つで買い物できることは、確かにとても便利。特にこんな暑い季節は、欲しいものが向こうから来てくれるなんて、本当にありがたい。誰にも顔を合わせずに買い物できるのだって、わざわざメイクしなくたっていいし会話も交わさなくていい。
けれど少しだけ、時間と手間を掛けることで、その先にある、込められた思いや人の笑顔に触れることができる。
それによって、手元にあるものを大切にしようと感じられる。
それは食べ物でも着るものでも、文具でも一緒。
この先どんどん便利になっていくのだろうけれど、オフラインの世界も、人の手を使う作業や仕事も、無くしたくないよなぁ、と、大好きな文具を通して思ったのでした。
それにしても…またマステ買っちゃった…!!