見出し画像

日記 「ダンス・ダンス・ダンス」

来週ピナ・バウシュ版『春の祭典』を観に行くのですが、まだ1週間前だというのにソワソワドキドキしてちっとも落ち着きません。

というのも、ピナの踊りは何年も「いつかこの目で」と願い続け、やっと思いが叶うから。
学生時代「 愛について、なにか話して 」と書かれた『カーネーション』のフライヤーを見て、ハートを特大の矢で射抜かれたのが懐かしいです。

いつ見ても美しすぎる

もちろんピナは亡くなっているので本人を直接見ることは叶わないのだけれど、遺した作品に触れられるだけでもいい。嬉しい!⁡

そもそも私は舞踏やバレエを習っていたわけではなく、単に「人間の肉体が好き」という1点のみで踊りを観に行っています。⁡

昔から学校の授業でも、人物・ヌードデッサン、肉を自分で付けていける塑像は大大大好き。血の通っていない工業製品を描くのは大嫌い。つまんない。ぜーんぜん興味なしといった始末。⁡

とにかく友愛だろうが性愛だろうが(体型関係なく)、好いた人の皮膚の感触や内臓の動く音、かさついた唇、熱い指先、その生きている肉体のディテールに愛おしさを感じてたまらない気持ちになる。はっきり〇〇フェチと言語化できないのが説明しにくくもどかしいのですが、そういう嗜好の持ち主です。

⁡そんな気持ちをまだ自分でも紐解けていなかった10代、前述の『カーネーション』のフライヤーを見る前に私はピナの存在を知っていたのでは…?と最近ふと思い出したのが、10年前に国立新美術館でやっていた『魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展』。

https://www.nact.jp/pr/media/ballets_russes_j.pdf

伝説のバレエ団のコスチュームがずらりと並んだこの展覧会、学生時代は時間があったので暇さえあれば美術館にいて、当時もちろん足を運びました。⁡

数々の美麗なコスチュームが飾られる中、そっちのけで私が惹かれたのが花形ダンサーのニジンスキー扮する『牧神の午後』!

ニンフが落としていったヴェールを使って牧神が自慰をし、性的絶頂に至るという非常にエロティックなバレエです。
当然大問題になった作品で、無知な私も「バレエってこんな表現アリなの!?」と衝撃を受けました。

⁡今回見に行く『春の祭典』も、そもそもはストラヴィンスキーがバレエ・リュスのために作曲したもの。
『牧神の午後』と同じくほかには無い内容で、神への生贄に選ばれた乙女が死ぬまで踊り狂うという、人によってはトラウマになりそうな作品です(実際に曲も不協和音ゴリゴリで怖い)。

展覧会で言及されていないはずがないですし、そんな作品私は絶対気になって調べるはず。⁡
春の祭典のことを調べればピナ・バウシュ版の情報も出てくるので、おそらくその時点でピナについては1度知ったのでは。ということは10年越しにやっと踊りを観に行くのか!とドキドキしていたのでした。⁡

18年ぶりの日本上演、初演の振付と演出をそのままに、ヴッパタール舞踊団が指導したアフリカのダンサーたちが踊るそう。コロナ禍で一度延期になっただけに、楽しみでたまりません。⁡

コロナ禍中に期間限定公開された、砂浜を舞台にしたピナ版『春の祭典』もよかったなと思い出したりしながら過ごしています。⁡

【リンク先は動画です】
https://youtu.be/Q22Zdh8w4q4?si=q-4E0V9d85mfEnKN

はやく観たい!待ち遠しい。


いいなと思ったら応援しよう!