仲間外れにした話
昨日にひきつづき、小学生のころの話です。
小学校中学年のころ、ひろみちゃんという子がなんだか、勉強ができる子や運動ができる子だけをえこひいきして生徒を不公平に扱っている気がして、私はとても気に食わなくなっていました。
それが、とうとう、とある下校中に爆発しました。
ある日、同級生2人とランドセルを背負って一緒に下校しているときに、ひろみちゃんがひとり後ろからやってきました。
すると私は、友人2人に「にげろっ!」と言って、3人で一目散に走ってひろみちゃんから逃げたのです。
翌日、私は担任の先生から職員室に呼び出されました。そして先生から、「なんであんなことをしたんですか?」と聞かれ、私はなんとも単純に「だって嫌いだから」と言うと、先生はなぜだか笑っていたのでした。
あの後、私はなんと理由を話したか忘れたのですが、先生と畳の部屋に座って和やかにテーブルを囲み、行動にたいしてはとがめられられつつも、私なりの正義感をわかってくれたと安堵した覚えはあります。
そして、20年以上の年月が経ち、なんと、ひろみちゃんからFacebookに友達申請がきました。
そして、ずっとずっと、後悔して謝りたかった、あの時のことをようやく謝れたのです。
「小学校のとき、下校中走って逃げて帰っちゃったの、あの時本当にごめんね」と。
すると、「えーそんなことおぼえてないよー」とひろみちゃんがひとこと。
私はやっと安心できました。長い長い後悔の道のり。良かった。当時のひろみちゃんを傷つけた上に、長い間苦さを引きずっていたのは私の方でした。
忘れていたとしても、ごめんね、小さいころのひろみちゃん。