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仕事の目的・意義について悩んでいる方へ

「あなたが仕事で大切にしていることって何ですか?」

この問いに本当の意味で答えることが出来る人は結構少ないと思います。さらっと出てくる人も実は会社から与えられた目標や外的な何かからそう植え付けられているだけって可能性もあります。

本当に大切にしている価値観や自分の内面から湧き出てくるような何かが言語化されて、それを日々の仕事とリンクできているとシンプルに仕事人生が充実すると思います。

ふとそう思ったのは、社会人5年目で製造業から全くの未経験でウェブマーケの業界へ転職し、失敗しかしなかった約3年間を経て、最近ようやく働くということを俯瞰して見渡せるようになったこともあるんじゃないかと思います。

なぜこのテーマで書こうと思ったか?

きっかけは少し前に社内のミーティングのアイスブレイクでこの議題が出たからです。その時、自分はとっさに「温もり」って答えました。
半分おふざけで発した感があり、かなり抽象的な言葉ではあったけど、あながち今の自分の考えにハマってるなって思ったところから、色々とこのテーマについて整理してみようと思い書いています。
未経験領域へ転職をしてから約3年間、何とか安定軌道に乗り始めたこのタイミングで一度仕事観について振り返ってみるのもアリだなと思ったというわけです。

明確に言えること

まず最近の自分はというと、会社から与えられている、定量目標や能力目標、または役職のあるポジションに就く、この様なことに対して全く関心がありません。

昔は所謂な仕事ができる様なタイプに憧れてた事もありましたが、最近ではそんな事よりも、単純に「良い仕事をしよう」とか「もっと良くしよう」みたいな、突き詰めればキリのない様な言葉がしっくりくるんです。


なぜ?どういった経緯で?

結論ですが、仕事の目的の置き方を変えたからです。どういう事か解説します。

現職は根っからの営業組織っぽい風潮があり、いわゆるな"数字目標"と"能力目標"がほぼ全社員に与えられ、日々その中で働いています。
新卒社員や中途入社の社員ももちろん、どんな社歴の人であれ、働いている上ではこれが常につきまとうことになります。

特に自分は前職がエンジニア組織だったので、はじめはこの社風にとても気持ち悪さ、不慣れ、違和感を感じながらも「とりあえず期待を超えなければ」とプレッシャーを感じながら必死に働いていました。

もちろんその期待値を常に超えることができたかというと、全くそんなことはなく、周りは爆速で進んでいく中、どこかで負い目を感じることも少なくなかったです。

そんな環境の中日々過ごしていると、いわゆるな"自分を見失う"時があり「仕事ダリィわ」って半グレ状態に陥る瞬間も多くありました。

でも現職に就いて暫くして、どこかのタイミングから自分の周りを付き纏っていたプレッシャーが段々と解かれていく感覚と同時に、変な違和感も無くなっていき、今はフラットに自分の内面から湧き出るものに従って仕事をぶん回せているんです。

もちろん数字目標や能力目標が消えて無くなったわけではなく、期待値も環境も何も変わっていません。変わったのは自分の考え方とか捉え方だけです。

先輩がふと放った言葉

考え方が変わったきっかけはハッキリとは覚えてはいませんが、入社から凄くお世話になっている先輩からヒントを貰ったことは間違いないなと思います。

その人は性格が明るく仕事は出来る、見た目はヤンキー上がりの体育会系で、営業マンっぽく温かみがあり知識豊富な人。

この人の日々の仕事っぷりは「どっからその発想出てくんだ?」と思えるほどアイデアマンで実行力はあまりないけどトークは一流って感じです。人間観察が上手で相手の懐に入るのがとてもうまい。まぁすごい人なわけです。

自分はこの人みたいにはなれないけど、どっか近いものがあるなとずっと思っていて、先輩もそう思ってくれているのか、よくメシに誘っていただき話す機会が多かったです。仕事でもメンターとしてついて頂いた期間が長く、この人からは色々と教わりました。

その中でも先輩がふと放った「自分はこの会社で(仕事・事業を)研究をしている」という言葉があります。
これがきっかけで仕事の捉え方が変わり、心境が変わっていき、自分らしさを言語化できてくる様になりました。

その言葉の意味

先輩のその言葉の意味は、クライアントの事業や業界を"研究"したり、仕事を通して事業運営を"実験"したりと、要はコンサルという職種や会社のリソースを使い、自分の好奇心を叶えることで自己実現をしていることになります。結果的にそこから数字をつくり、自分も成長して会社からの期待に応えているというわけです。

そこには何からも縛りを受けず、外的な何かにも左右されずに、ただ自分のやりたい事、好奇心に従って働いているということになります。

時にはその研究・実験が行き過ぎて周りに莫大な作業コストを強いることもありますが、結果的に"クライアントのため"といえばその通りだし、実際にこの人から生まれるアウトプットや周囲の反応はプラスを生んでいます。

少し余談ですが、北斗の拳の作者、原哲夫さんは漫画を通して"男の死に際"を描いているらしいです。
沢山の人に読んでもらうことや、発行部数を目的にしてはおらず、自分自身の欲求や好奇心を漫画というツールを使って表現している。先輩はそれに近いことを仕事の中でしているということになります。

自分はこんな先輩の姿をずっと近くで見てきたにも関わらず、3年ぐらいして最近ようやく「あ〜なるほど」って理解をしました。

よく「やらされている仕事はうまくいかない」的なことを言われますが、逆の意味で先輩がこれを体現しています。

仕事の矛先は自分で決めてもいいということで、会社から与えられた目標に必ずしも個人の働く目的を合わせる必要なんてのは毛頭なく、自分の向かう先は会社組織にいたとしても自分で決めるべきなんだと腑に落ちました。

会社は成長し続けないといけないので、働く社員に対しても成長や成果を要求するし、さらに社員の数が増えると仕組みを作らないと機能しないから、無機質にでも目標は置かないと上手く回ってはいきません。

でもそこで働く社員は、その義務を果たしつつも、個人的な価値観や目的のもとで働くことが許される立場にあるし、むしろそうしないと豊かにはなれないし仕事にも感情が入らない。

入社してから色んな仕事のアドバイスを色んな先輩からいただきましたが結局、スタンス的な部分に仕事の本質を学びました。

その瞬間、色んなものから解放された気がしました。

自分にとっての働く意義

ビジネスシーンでよく語られる、ロジック・効率化・生産性・コミュ力・リーダーシップ、最近だと0秒思考等々。これらの仕事術を全無視して、すべて人間力で乗り切れる社会人になりたいと思っています。

誰かが作ったフォーマットに当て嵌めて仕事をするのではなく、自分の個性・人間性・経験を元に自分の仕事をしたい。これ誰にもコピーできない、自分だけの仕事術が語れるようになりたいです。

つまり、ビジネスマンとしての優秀さを目指すんじゃなくて、"人として"優秀であることを目指したいなと思います。そうすると誰かじゃなくて、自分がやる仕事に価値が生まれると思うんです。

最終的に向かいたいところ

じゃあ結局、その人間力が身につき、自分の仕事に価値を感じてもらえるようになったら、その先に何があるのか?って事についても触れたいと思います。

ここで始めの方に書いた"温もり"に繋がるんですが、関わる全ての人に与えていけるような人間になるんじゃないかなと思うわけです。

"言葉に体温がのる"という表現を使う事がありますが、これって自分にしか語れない言葉や、自分にぴったりな表現から感じ取れるものだと思います。自分はこれを突き詰めていきたいと思います。

この目標はゴールがないので、突き詰めればキリがないのですが、それでいいと思います。
そしてその過程で色んな人との関わりがあり、発見があるので、あとは流れに身を任せます。
(あくまで自分自身で意思決定をしていくことは前提ですが)

進んでいく方向だけ間違えなければその先は楽しいことが待っていると。自分自身は進化していくので物事の捉え方や、見える世界観が変わっていくにつれて自然と変化が起きていくはずです。そして、その時々でワクワクすることを選択していきます。

あとは常に幸せを感じながら生きていければそれで良いなと思います。

少しでも参考になれば幸いです。

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